テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《本物!》のゆるがぬ活躍 ~

2017-11-14 21:54:11 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 あのゥでスねェ~…」
「がるる!ぐるぅ~…」(←訳:虎です!そのぅ~…)

 こんにちは、ネーさです。
 …………………………………………
 はい、既にニュースになっておりますように
 ロシアW杯欧州予選プレーオフで
 イタリア代表チームは敗退いたしました。
 今朝から私ネーさ、失意のドン底でうなだれておりますけれど、
 こんな時こそ、読書タイム!
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~っ!!

  



        ―― 警視庁生きものがかり ――



 著者は福原秀一郎(ふくはら・しゅういちろう)さん、2017年8月に発行されました。
 ああ、TVドラマ化もされたあの小説の新作かな?
 と思われたミステリ好きさんもおられるでしょうが、
 よくよく見れば……

「うむゥ? ちょしゃさんのォ?」
「ぐるるる?」(←訳:お名前に?)

 ええ、そうです、
 著者・福原さんのお名前の横には
 ↓こんな肩書き、いえ、所属部名が書き添えられているのです。

  警視庁生活安全部
  生活環境課

 さらに、御本の『まえがき』では、
 『環境事犯捜査』を担当していること、
 希少野生動物密売捜査において
 全国で唯一の
 警察庁指定広域技能指導官に指定されている、とも
 福原さんは記しています。

 つまり――

「りあるゥいきものォがかりィ??」
「がるる!」(←訳:本物だ!)

 そう、本物の、警視庁の《生きものがかり》さん。

 事件の中で動物が重要な役目をはたしているのは、
 大倉崇裕さん著のフィクション作品だけではなかった……!
 現実の、
 あの警視庁舎の中にも
 《生きものがかり》さんが本当にいた、いえ、いるんだ……!

 と驚かされました。

「そうゥだッたのでスかッ!」
「ぐぅるるる!」(←訳:なぁるほど!)

 ただ、リアル《生きものがかり》さんの歴史は、
 意外に若いのです。

 1988年12月。
 他ならぬ著者・福原さん御自身が、
 お家で飼っている熱帯魚のエサを買おうと、
 一軒の熱帯魚店を訪れたことが、
 《生きものがかり》誕生のきっかけでした。

 お店の水槽に、
 アジアアロワナが泳いでいるのを
 福原さんは発見してしまったのです。

 アジアアロワナなら警視庁発行の登録票が
 ……ない?
 見当たらない?

「あやしィ~いッ!」
「がるるぐる!」(←訳:事件の匂い!)

 怪しい――

 福原さんのこの直感が、
 希少野生動植物規制法違反で逮捕状を請求した
 初の事件、となりました。

「にほんでェ、さいしょッ!」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:記念すべき記録だ!)

 動物・植物がらみの、さまざまな事件。

 どうしてそんな事件が起こったのか、
 事件に巻き込まれた動物たちは
 どこから来て、どう利用されたのか。

 事件が解決をみた後、
 動物たちはどうなったのか。

 そして、福原さんを《生きものがかり》に導いた
 先達の言葉とは。

「りあるゥならではのォ、はくりょくゥ!」
「がるぐる!」(←訳:脱帽です!)

 警察小説好きな活字マニアさんにはもちろん、
 ノンフィクション好きな活字マニアさんにも
 おすすめしたい快作です。

 ワンコ派さんもニャンコ派さんも、
 ウサギもカメも動物すべてが大好き~♪という御方も、
 どうかぜひ、一読を♪

 
 
コメント
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