テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

南へ、南へ。

2017-11-12 22:06:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うむッ? えあろびィでスかッ?」
「がるる!ぐるるがるるるぐるー!」(←訳:虎です!それは相方さんだよー!)

 こんにちは、ネーさです。
 現在、エアロビクスに挑戦しているという、
 《オードリー》の春日さん。
 本日の読書タイムは、春日さんと一緒に笑いを生み出す、
 相方さんの御本を、どうぞ~♪

  



   ―― 表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 ――



 著者は若林正恭(わかばやし・まさやす)さん、2017年7月に発行されました。
 以前に御紹介しました『ご本、出しときますね?』では、
 若林さんの活字マニアっぷりに圧倒されましたが、
 こちらのエッセイ作品は――

「えッせいィとォ、いうよりィもォ~」
「ぐるるがる?」(←訳:旅行記かな?)

 ええ、そう言っちゃってもいいかもしれませんね。

 この御本の大部分を占めているのは、
 2016年の6月に、
 若林さんがマネージャーさんから告げられた一言をきっかけに
 始まる出来事です。

  《今年は夏休みが5日間取れそうです》

「うぎょッ?? いつかかんッ??」
「がっるぐるる!」(←訳:たった5日間!)

 と、会社勤めの方々はビックリなさるでしょうか。
 でも、フリーランスの御方、
 販売や接客のお仕事をしている方々は、
 まとめて5日間の夏休みは悪くないぞ!と
 思うかもしれません。

 若林さんも、
 5日間の夏休みと聞いて胸が高鳴ります。

 行こう!

 念願のキューバ旅行へ!

「きゅーばァ、でスかァ~」
「ぐるる~♪」(←訳:南の風~♪)

 さっそく旅行代理店を訪ねた若林さん、
 しかし、落胆を味わいます。

 ツアーは4泊6日からで、5日以下のものはない……

 個人旅行を組みたくても、
 いまキューバは旅行先として大人気で、
 飛行機のチケットが取れない……

「あァ~…」
「がる~…」

 でもでも。
 スマホで航空券予約サイトを検索してみたら。

 あった!
 1席だけ、空席が!

「やたッ!!」
「ぐっるぅる!」(←訳:取っちゃえ!)

 航空券、取れました!
 一生懸命探して、ホテルも確保しました!
 
 この勢いで、キューバへGO!

「……それはァ、ともかくゥ~」
「がるるぐるる!」(←訳:心配もあるよ!)

 若林さんの長所であり、弱点でもあるのは。

 人見知り。

 大丈夫なんでしょうか、
 たった一人で遠いキューバに行くなんて。
 知らない人ばかりのところへ行くなんて。
 しかも、キューバはまだネットが通じていない国……。

 いや、迷ってるヒマはない。
 この機を逃せば、
 キューバがどんどん遠のいてゆく!

「にづくりィ、かんりょうゥ!」
「ぐるるーるがる!」(←訳:パスポート確認!)

 なぜキューバなのか。
 キューバのどこに惹かれ、魅了されたのか。
 そしてキューバで、何に出会うのか――

 嬉し楽しの旅日記の一節に、
 若林さんはこう記します。

   出掛けたい所があるって、人を幸せにするんだな。

   明日もまた、まだ行ったことがないところに行ける。

「しあわせのォ、たびィ~…」
「がるるる~…」(←訳:いいなあ~…)

 稀有、としか言いようのない、
 不思議な幸福感に満ちた“南”への旅日記、
 全活字マニアさんにおすすめしたい超逸品です。
 皆さま、ぜひ、一読を!
 
 
コメント
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