テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 『寿限無じゅげむ…』は、いつまでも ~

2023-02-02 21:40:58 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 てけてんッ!てけてんッ!」

「がるる!ぐるるるるる!」(←訳:虎です!テケテケテン!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ♪テケテケ♫テンテン……と、

 お囃子のリズムを脳内で再生させたら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  

 

 

   ―― 江戸の暮らしと落語ことはじめ ――

 

 

 著者は三遊亭兼好(さんゆうてい・けんこう)さん、

 歴史監修は安藤優一郎(あんどう・ゆういちろう)さん、

 2022年12月に発行されました。

 

「ぎりとォ、にんじょうゥ!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:笑い話も怪談も!)

 

 江戸時代に誕生した話芸――落語。

 その“取扱いジャンル”は、

 ライトな笑いあれば、

 シュールなグルメ譚あり、

 ロードムービー調も、

 ヘヴィなホラーもございます。

 

 この御本では、

 古典落語55話と、

 噺の中に登場する言葉、

 風俗・文化など江戸当時の時代背景や、

 落語にまつわる雑学などが

 紹介されていますが、

 まずは、“定番”にして”入門編”の、

 『寿限無』

 などいかがでしょう?

 

「くまごろうゥさんッ!」

「がるるぐるるる!」(←訳:サボりましたね!)

 

 そもそもは、

 熊五郎さんが名前を思いつけなかったのが、

 お噺のきっかけ、でした。

 

   可愛い男の子が生まれたってぇのに、

   ああ、名前が……名前が……

   助けて、和尚さ~ん!

 

 で、和尚さんが付けてくれた

 縁起のいい名前こそ、

 寿限無寿限無五劫のすり切れ……であったと。

 

 本文250~51ページに記載されている

 『寿限無』の粗筋は、

 短いものではありますけれど、

 これを実際に演ずる場合はタイヘンですよね。

 皆がよく知っている、オチまでバレてる、

 そこをどう、面白おかしくしてゆくか……

 語り手の腕の見せ所です。

 

「ほかにはァ、めぐろのォさんまッ!」

「ぐるがるる!」(←訳:三方一両損!)

 

 ポピュラーなお噺や、

 なんとなく聞いたことあるお噺の数々は、

 

   第一章『江戸のしごと』

   第二章『江戸のまち・すまい』

   第三章『江戸の食』

   第四章『江戸のおしゃれ・よそおい』

   第五章『江戸の趣味・娯楽』

   第六章『江戸の行事』

 

 と、テーマごとに分けられていますが、

 歴史好きな方々の好奇心を刺激するのは、

 用語解説、でしょうか。

 

「あれもォこれもォ!」

「がるぐる!」(←訳:初耳だよ!)

 

 『柳影(やなぎかげ)』は、

 みりんと焼酎を半々に混ぜたもので、

 冷酒として好まれていた――

 

 『薩摩うずら杢目(もくめ)』は

 屋久杉の代表的な杢目柄――

 

 って、うう~む、勉強になりました。

 江戸と落語の宇宙は、底なしのようです。

 

「はッつァんッ!」

「ぐるるがるる!」(←訳:おうよ熊さん!)

 

 八さんと熊さんが

 いまも元気に語り合う、江戸の世へ。

 

 落語ビギナーの方々に、

 雑学好きな活字マニアさんに、

 おすすめの一冊ですよ。

 なつかしくも新しい落語の世界を、

 ぜひ、覗いてみてくださいな~♪

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする