「こんにちわッ、テディちゃでス!
にゃァ~にゃァ~にゃァ~♪」
「がるる!ぐるるがるる~!」(←訳:虎です!今日は猫の日~!)
こんにちは、ネーさです。
日本全国のニャンコたちよ、
今日2月22日はおやつのおかわりOKだぞ!
猫又になっちゃうほど長生きして健やかに!
と、ニャンズにエールを送りながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪
―― 義経じゃないほうの源平合戦 ――
著者は白蔵盈太(しろくら・えいた)さん、
2022年12月に発行されました。
題名の通り、物語の主人公は、
頼朝さんの弟でありながら、
“義経じゃない方“なんて言われてしまうこと度々の、
源範頼(みなもとののりより)さん。
「かばどのォ~!」
「ぐるる!」(←訳:蒲冠者!)
そうですね、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では
『蒲殿(かばどの)』と呼ばれていた範頼さん、
確かにちょっと、目立ちにくい存在ではありました。
兄が、頼朝さん。
弟が、義経さん。
源氏の嫡流であり、
東国に武家政権を打ち立てるようとする兄と、
日本史上に名高い軍略家の弟に挟まれ、
ただでさえ肩身が狭いのに、
範頼さん、ハンデを背負っていたんです。
お母さんの身分が、高くない――
頼朝さんのお母さんは熱田神宮のお姫さまでしたし、
義経さんのお母さんが京の都きっての美少女で
中宮・九条院に仕えていたのに比べると、
一段も二段も見劣りしてしまう……。
「きにしないでッ、かばどのッ!」
「がるぐるる!」(←訳:精進しよう!)
そうは思っても、やっぱり、ねえ……。
挙兵した頼朝さんのもとに駆けつけたのも、
兄弟のうちでいちばん最後……
その言い訳をしようにも
厳しい顔付の兄を前に緊張して、
いい言葉が出てこない……
ああ、こんなところに来るんじゃなかった……
と冷や汗をかきまくる範頼さんですが。
才能がないワケではない、んです。
「れいせいィでス!」
「ぐるるる!」(←訳:考えます!)
《政》の天才・頼朝さんと
《軍》の天才・義経さんの間で、
自分にはあんなスゴイこと思いつかないよなぁと
引け目を覚えたり感心したりしながら、
範頼さんは探ります。
凡人な自分に出来ること。
自分だからこそ出来得ること。
細く険しいその道を辿る範頼さんは、
“義経じゃないほう“の立場に敢えて甘んじ、
平家との闘い――
国の未来を、
武士たちの将来を左右する
一大合戦へ突き進み、
いえ、巻き込まれてゆきます。
はたして、
蒲殿こと範頼さんの運命は……?
「じゃないほうゥ、でもォいいんでスゥ!」
「がるぐるる~!」(←訳:生き延びて~!)
鎌倉を中心に、
いままさに始まらんとしている、
新たな時代。
範頼さんの、
源家の兄弟たちそれぞれの、生きる道は。
『鎌倉殿の13人』ロスに陥っている方々に、
昔から範頼さんのファンなんです!という歴史好きさんに、
おすすめの一冊ですよ。
私ネーさと同じく
ドラマで蒲殿を演じた迫田孝也さんのファン諸氏も、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪