「こんにちわッ、テディちゃでス!
はぴィ~ばれんたいんッ!」
「がるる!ぐるがるるるるる!」(←訳:虎です!皆でバレンタイン!)
こんにちは、ネーさです。
今日は聖なるバレンタインデー……
世界中のあっちにもこっちにも
平和な時間が贈られますように~!と願いつつ、
さあ、読書タイムですよ。
チョコレート片手に、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― ヴィンテージ・ピアニストの魅力 ――
著者は青柳いづみこ(あおやぎ・いづみこ)さん、
2022年9月に発行されました。
《ヴィンテージ・ピアニスト》――
意訳するなら《銀齢の演奏家》さん、でしょうか。
「ねんれいィ~なんてッ!」
「ぐるがるるるぐるるる!」(←訳:気にしなくていいのさ!)
御本冒頭の文章
『ひびのはいっていない骨董品』の中で、
著者・青柳さんは↓こう記しています。
亡き吉田秀和氏が
ホロヴィッツを
『ひびのはいった骨董品』
と評したのは有名な話だが、
ひびがはいるどころか
バリバリの新品の完成度に
『骨董品』の味わいを加えた弾き手が
たくさんいることに驚かされる。
そう、つまりは。
年を重ねたから引退しなくちゃ、
なんてことは、ない!
還暦? まだ序の口!
八十代後半、いや、九十代にさしかかっても
かくしゃくたる演奏を続けるピアニストさんは、
大勢いる、んです。
「たいりょくゥ、よりもォ~」
「がるる!」(←訳:表現力!)
青柳さんはこの御本で
《ヴィンテージ・ピアニスト》さんたちを称賛し、
また一方で、
なぜ彼らは演奏をつづけるのか?
なぜ至高であり続けられるのか?
と問いかけます。
リストさんは
36歳で演奏活動から引退していて、
それはちょうど
スポーツ選手が引退を考える年齢に近い訳で、
ということは、
筋肉や瞬発力が衰えてくるから?
暗譜ができなくなるから?
「それがァ、ぜェ~んぜんッ!」
「ぐるがるるるる~!」(←訳:当て嵌まらない~!)
《ヴィンテージ・ピアニスト》さんたちは答えます。
現在がもっとも調子が良いと感じている、と。
そして、
若くしてデビューしたピアニストが
60年、70年を超えて活動していけるかどうか、
その決め手は何かというなら。
音――
単に美音というのではなく、
その人の信条、美学、思想、人間性などが
自ずから滲み出てくるような音。
たったひとつの音でも
人を泣かせることが出来る。
そこまでの背景を持った音。
「うむむゥ~むゥ!」
「音かあ~…」
各々唯一無二の《音》を持つ、
海外の、
日本国内の、
《ヴィンテージ・ピアニスト》40人。
著者・青柳さん御自身も登場する、
隅々までピアノの音色に満ちた一冊は
音楽好きな活字マニアさんにおすすめですよ。
ピアニストさんによっては
You Tubeに公式チャンネルをお持ちの方もいますから、
演奏の動画を観賞しながら
この御本を読んでみるのも楽しそうです。
皆さま、お好みの方法で
ぜひ、一読&一聴を♪