「こんにちわッ、テディちゃでス!
あさごはんにィ~ぱくりッ!」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!お昼にパクリ!)
こんにちは、ネーさです。
映画の名シーンをいっそう輝かせるのは、
俳優さんたちの笑顔や涙……だけじゃなく、
観客さんの食欲を刺激する美味しいもの?
という訳で、
本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― ジブリの食卓 となりのトトロ ――
監修はスタジオジブリの皆さん、
編著は主婦の友社編集部の皆さん、
2022年10月に発行されました。
《子どもりょうり絵本》とシリーズ名が付されています。
「めいィちゃァ~んッ!」
「ぐるるがぅる!」(←訳:サツキちゃん!)
1988年に公開された
長編アニメーション『となりのトトロ』には、
いえ、『トトロ』に限らず、
《スタジオジブリ》作品の中には
”見ているだけでお腹が空いてきちゃう”お料理が
たくさん登場します。
『天空の城ラピュタ』の
パズーくんが作った目玉焼き載せトースト……
『魔女の宅急便』の焼き立てパン……
『千と千尋の神隠し』の塩むすび……
「どれもォ~わんだふるゥ!」
「がるるる~!」(←訳:食べたい~!)
この御本では、
『となりのトトロ』で重要な役割を果たした
美味しいモノが、
名場面の画像とともに紹介されています。
引っ越しの日、
トラックの荷台で頬張った『キャラメル』。
おばあちゃんが差し入れてくれた『おはぎ』。
朝ごはんの『おみそしる』。
サツキちゃんが作った『おべんとう』。
レシピが載っているので、
親子で、みんなで、作ってみましょう!
とのことですが、
いや~これはタイヘンですよ、本当に。
キャラメルを煮詰めるのも、
つぶあんを手作りするのも、
そう簡単にが行きません。
とりわけ、私ネーさが愕然としたのは
『おべんとう』を可愛く彩った『さくらでんぶ』……!
鯛の切り身を茹でて、
骨と皮を除いたら、
丁寧にほぐして、味を調えて、煎って、
仕上げに食紅で色をつける……
手間も時間もかかるこの『さくらでんぶ』を作ったのは、
サツキちゃんでしょうか、
お父さんでしょうか。
草壁家の近くに『さくらでんぶ』を売っていそうな
”村のよろず屋さん”はなかった……
忙しいお父さんの仕事が終わる時刻には
大学近辺のお店は閉まっている……
とすれば、サツキちゃん、
やはりあなたが『さくらでんぶ』を作ったのか……
ああ、映画の終盤で
お母さんがこぼした言葉の意味が解ります。
頑張り屋さんのサツキちゃんが
かわいそうだ、と。
「がんばりィすぎないでッ!」
「ぐるっるがるるる~!」(←訳:サボっていいんだ~!)
おっといけない、
つい感傷的になってしまいましたが、
つまりはそれほど、
サツキちゃんたちが作るお料理に
私たち読み手を感情移入させるチカラがある、
ということなのでしょう。
薪でお風呂を焚く時代、
TVや冷蔵庫が普及する前の時代、
エアコンなどない時代、
そして、
森にはトトロと
マックロクロスケがいる時代の、
美味しいモノ。
「ほッぺたァ、おちちゃうゥ?」
「がるるるぐる!」(←訳:落ちるよ絶対!)
ジャンル的には絵本、ではありますけれど、
『トトロ』好きな小さな方々はもちろん、
《ジブリ》好きな大人さんたちも、
ぜひ、一読してみてくださいね。
巻末の《子どもりょうり絵本》オリジナルレシピページには、
メイちゃんが大喜びしそうな
お菓子のレシピも載ってますよ~♪