テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ なつかしい《いま》の東京 ~

2023-04-10 22:07:02 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 しんにゅうがくゥ、おめでとうゥございまスゥ!」

「がるる!ぐるがるるる!」(←訳:虎です!良い新生活を!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日4月10日は初登校日!な一年生さんたちに

 心からのエールを送りつつ、

 なんとも寂しいのはbunkamuraザ・ミュージアムの閉館です……

 展覧会や洋書ブックバザール、カフェのお庭を

 懐かしく思い出しながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 乙女の東京案内 ――

 

 

 著者は甲斐みのり(かい・みのり)さん、

 2022年11月に発行されました。

 《歩いて、食べる おいしい名建築さんぽ》東京編&京都編、

 『お菓子の包み紙』『田辺のたのしみ』など、

 都市や文化を案内する書籍で人気の甲斐さんによる

 “東京ガイド“本です。

 

「のすたるじッくゥ~!」

「ぐるるがるるるる!」(←訳:レトロ可愛いんだ!)

 

 この御本で紹介されているのは、

 オープンしたばかりの高級ブランドのホテルや、

 ギミックだらけの最新商業施設……ではありません。

 

 大声厳禁の、名曲喫茶。

 古書店街に程近い、老舗の洋菓子店。

 遊具がガタピシと音を立てそうな、小さな遊園地。

 

 平成や昭和を超え、

 大正や明治の空気をいまも色濃く宿す

 ノスタルジックな“場所”です。

 

「それがァ、なぜかァ~ほッこりィ♫」

「がるるるるるぐる!」(←訳:落ち着くんだよね!)

 

 渋谷区の『名曲喫茶ライオン』さん、

 神田の『近江屋洋菓子店』さん、

 台東区の『浅草花やしき』さん、

 代々木の『プーク人形劇場』さん、

 神楽坂の『カナルカフェ』さん

 

 といった

 令和も絶賛営業中!のお店・施設があり、

 対照的に、既にクローズしてしまった“場所”も、

 著者・甲斐さんは拾い上げています。

 

 平成19年まで、東京大学で営業していたという

 学士会館分館ビア・ガーデン。

 

 吉祥寺の喫茶店『ボア』さんは

 平成19年に閉店。

 

 東大本郷キャンパス裏に建っていた

 『立原道造記念館』は平成23年に閉館。

 

 サンリオのグッズを販売する

 『いちごのお家ギフトゲート』は平成23年に、

 下町の温泉浴場『浅草観音温泉』は平成30年に、

 その姿を消してゆきました……。

 

「しかたないィ、んだけどォ~…」

「ぐるるるるがるる~…」(←訳:惜しまれるのです~…)

 

 都市・東京に、

 確かに在ったモノと、

 今この瞬間も鼓動を続けているモノ。

 

 Bunkamuraは、大規模な改修工事の後

 2027年度にリオープンする予定で、それまでは、

 オーチャードホールは営業継続、

 シアターコクーンは移転して営業継続、

 ザ・ミュージアムも移転して営業を行うそうですが、

 ギャラリーやカフェ、本屋さんが

 ぎゅっと一つにまとまっていた

 あの特別な空間が、ひたすらになつかしい――

 

 ならばせめて、

 いま、出会える“場所”を、“ヒト“を、大切に。

 

「じッくりィ、ながめてェ、あるいてェ~」

「がるるぐるるる~!」(←訳:東京を楽しもう~!)

 

 東京に生まれ育った方々に、

 この4月に東京人となった方々にもおすすめの、

 優しい視線の『東京案内』を、

 皆さま、ぜひ♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする