テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 中善寺先生、冴えてます! ~

2023-04-19 22:03:15 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 しゅうまつはァ~きんだいちィさんッ!」

「がるる!ぐるるるがるぅ!」(←訳:虎です!犬神家が来るぅ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今週末の4月22日に夜9時からBSプレミアムで放送されるのは、

 『犬神家の一族』(前編)!

 29日には後編も!と、もうワクワクするばかりです♪

 そこで本日の読書タイムは、

 『犬神家』と時代を同じくするこちらの作品を、

 さあ、どうぞ~!

  

 

 

      ―― 中禅寺先生物怪講義録 07 ――

 

 

 漫画は志水アキ(しみず・あき)さん、

 Founderは京極夏彦(きょうごく・なつひこ)さん、

 2023年4月に発行されました。

 『中禅寺先生が謎を解いてしまうから。』と副題が付されています。

 

「しょうせつもォ、まんがァもォ~」

「ぐるがる!」(←訳:人気です!)

 

 それは、拝み屋”京極堂“こと

 中禅寺秋彦(ちゅうぜんじ・あきひこ)さんが

 古書店を開く前のこと。

 

 第二次世界大戦後の日本で、

 高校の臨時講師をしていた日々の

 ちょっと怖~いお話……。

 

「むむゥ! まだァ、おわッてないィのでス!」

「がるるぐる~!」(←訳:世相は暗め~!)

 

 戦争はとうに終わった……はず、ですけれども。

 

 南方で、大陸で、軍務に就いていた人々が、

 やっとの思いで帰国して、

 涙ながらに故郷の土を踏んだ……という出来事も、

 まだまだ珍しくない時代。

 

 そう、信州の大財閥・犬神家の遺産相続騒動が、

 東京でも評判になっていた頃でしょうか。

 

「たいへんッたいへんッ!」

「ぐるるるぅ!」(←訳:強奪犯だぁ!)

「どろぼォ~ッ!」

 

 都立美戸川高校の2年生、

 この物語では中禅寺先生のワトソン役として活躍中の

 日下部栞奈(くさかべ・かんな)さんが

 偶然にも遭遇したのは。

 

 『浄火党(じょうかとう)』と名乗る集団の

 現金強奪現場……?!?

 

「まッ、まてェ~ッ!」

「がる!」(←訳:速い!)

 

  “火を以て世の穢れを浄める“

  “我ら浄火党なり“

 

 と言い立て、

 現金を奪っては燃やす集団に関する通報が

 警察官の木場修太朗(きば・しゅうたろう)さんのもとへ

 寄せられました。

 

 そして事件は、

 交番の木場さんを訪ねてきた栞奈さんの

 目と鼻の先で起こります。

 

 赤い頭巾と外套の男が、

 商工会館の一室で行われていた

 不動産売買の商談の場から、

 取引の金を奪い、逃走……!

 

「おいかけようッ!」

「ぐっるるがっるる!」(←訳:あっちへ行ったぞ!)

 

 被害者の資産家に依頼され、

 事件を解決すべく乗り出したのは、

 中禅寺先生でした。

 

 ウチは警察相談の受け皿じゃありませんよ、

 と言いつつも、

 事件のあらましを聞いただけで

 中禅寺先生の脳裏には

 早くも仮説が……?

 

「さすがはァ、せんせいィ!」

「がるぐる!」(←訳:速攻解決!)

 

 戦争の痛手は未だ回復せず、

 不安定な世の中をいっそう揺るがせる犯罪を、

 のちの“京極堂“――中禅寺さんは、

 どう見据えるのか。

 

 浄火党にまつわる事件の他にも

 短編2作品が収録されていて、

 そちらもおすすめです♪

 巻末には

 『おまけマンガ 関口くん粘菌を語る』

 も載っていますので、

 シリーズファンの方々は、

 関口さんの微笑ましいエピソードを読み逃しなく~!

 

 

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