テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ほかほかと、手に。

2017-11-20 21:54:34 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 ぺしゃんこォ、なのでス!」
「がるる!ぐっるるがるる~」(←訳:虎です!ガックリだよね~)

 こんにちは、ネーさです。
 ユヴェントスが大敗してしまった今日は、
 ぺしゃんこになった気持ちをふっくら膨らませる
 アンソロジー作品を御紹介いたしましょう。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪
 
  



          ―― パンソロジー ――



 編者は池田浩明(いけだ・ひろあき)さん、2107年8月に発行されました。
 『パンをめぐるはなし』と副題が付されています。

「わほッ♪ ぱんッ♪」
「ぐるがる~!」(←訳:パン好き~!)

 編者・池田さんは、
 パンの研究所『パンラボ』を主宰し、
 『パン欲――日本全国パンの聖地を旅する』
 『人生で一度は食べたいサンドイッチ』他、
 パンに関する著作も多数!なパンマニアさんです。

 ならば、この御本は、レシピブックか、
 パン屋さんのガイドか、
 パン職人さんのドキュメンタリーか、というと
 そうではなくて。

 パンに縁あるおはなしを集めた
 “パンをめぐる”アンソロジー。

「れしぴィ、ないィのでスかァ~…」
「がぅっるぐる!」(←訳:ちょっと残念!)

 本文は、大きく、

  《言葉でできたパン》
  《穴だらけのパンの歴史》
  《パン屋という仕事》
  《パンをめぐる戦い》
  《絵本の中のパン》
 
 という五つのパートに分けられ、
 古今東西の『パンをめぐるはなし』が
 収録されています。

「あッ! れしぴィはァ、ないィけどッ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:可愛い絵がある!)

 《絵本の中のパン》で取り上げられているのは、
 パンが登場する絵本4作品。

 一目見て、わあ~♪と頬がゆるんでしまうのは、
 『ジャイアント・ジャム・サンド』。

「おなかがァ、なるのでスよゥ!」
「がるるるる~!」(←訳:美味しそう~!)

 私ネーさが大々好きな堀内誠一さん画の
 『パンのかけら』も
 ふふふふふ♪いい感じですねえ。

 そして、
 いや、絵本じゃなくて小説やエッセイを!という
 パン好き活字マニアさんには、

 《言葉でできたパン》の中に収められている、
 正岡子規さん著
 『菓子パン数個』に
 ぐっと胸を衝かれるのではないでしょうか。

 病床の子規さんが間食に召し上がったのは
 ココア入りの牛乳と、
 あん入りのパン……。

「あまァ~いィ、ぱんッ?」
「ぐるるがっるるるる~…」(←訳:お好きだったのかな~…)

 また、《パンをめぐる戦い》には、
 異色といえるノンフィクション作品も収録されています。

 辺見庸さん著『もの食う人びと』の中の一編、
 『聖パンと拳銃と』は、
 ユーゴ紛争下の修道院を訪れた
 辺見さんの体験談です。

 極限の空間におけるパンとは、何なのか?

 一方、パンの歴史を知りたい!という御方には
 《穴だらけのパンの歴史》の中から、
 『日本のパンのはじめ』をおすすめしましょう。

「ぱんのォ、るーつゥはァ?」
「がるるぐるる?」(←訳:パンの語源は?)
「いろいろォ、びッくりィでス!」

 美味しいもの好きな活字マニアさんも、
 これ読んだことなかったぞ!
 こんなお話があるのか……と、
 こころに響くパンのものがたり。

 焼きたての、
 あたたかなパンの熱をてのひらにおぼえつつ、
 ぜひ、一読を。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

― 古地図に見る夢 ―

2017-11-19 22:07:07 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ♪るるゥ~♪ちむちむちぇりィ~♪」
「がるる!ぐるぐるがぅるー!」(←訳:虎です!チムチムチェルー!)

 こんにちは、ネーさです。
 なぜか、映画『メリー・ポピンズ』が目下のマイブーム!
 ミュージカルっていいなぁ♪と再認識中です。
 いっそ原作も読みなおしてみようかしら?と思いつつ、
 さあ、本日の読書タイムは
 『メリー・ポピンズ』といい勝負!な
 ファンタジックな作品を、どうぞ~♪
 
  



       ―― 世界をまどわせた地図 ――



 著者はエドワード・ブルック=ヒッチングさん、
 原著は2016年に、日本語版は2017年8月に発行されました。
 英語原題は『THE PHANTOM ATLAS』、
 『伝説と誤解が生んだ冒険の物語』と日本語副題が付されています。

 地図――

 と聞いて、私たち日本人が想い浮かべるのは、
 伊能忠敬さんの偉業でしょうか。

「ふァいッ! がんばりィましたのでス!」
「ぐるがる!」(←訳:地図作り!)

 そう、地図制作に一生を捧げる。

 或いは、地図の空白を埋めるために
 全財産を費やしての調査旅行に出発する。

 という具合に、
 地図ってとんでもない魅力、いえ、
 魔力を持っているみたいですね。

「ほッきょくゥへッ!」
「がぅるるるる!」(←訳:ジャングルへ!)

 この御本に収録されているのは、
 さまざまな“昔むかしに作られた地図”です。

 いえ、昔といっても
 バカにしちゃいけません。

 大陸の配置、川の流れ、
 湾の形や海峡の位置も、
 現代の地図とよく似ていて、
 苦労して制作されたものなのね、と
 ひとしきり感心……しつつも。

 あれ?
 なんだかヘン?

「えッとォ、これはァ??」
「ぐるがぅるるるる?」(←訳:染みじゃないよね?)

 聞いたこともない名の小さな島。

 探検隊を迷路へと誘い込んだ宝の国。

 密林の奥に眠る黄金鄕。

 船を吸いこむ北極の巨大な渦。

「まるでェ~えすえふゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:幻想小説だ!)

 そう言えるのは、
 衛星や航空機から地上を分析した画像
 私たちが知っているから。

 そんな画像がなかった時代、
 人々を楽しませ、夢を見させ、
 また同時に、
 破滅にも追いやった地図とはどんなものだったのか、
 著者ブルック=ヒッチングさんは狩り出します。

 そのブルック=ヒッチングさん、
 なんと、古書店の息子さん!

 たくさんの古地図を集め、
 現代の地図と照らし合わせ、検証し、
 幻の島々の伝説を掘り起こせたのも
 ブルック=ヒッチングさんの出自あってこそ、
 なのでしょうね。

「いまもォ、ろんどんでェ~」
「ぐるがる!」(←訳:古本三昧!)

 地図マニアさんに、
 アートマニアさんにもおすすめしたい
 愉快で、でもちょっと哀しくもあって、
 地図に空白があった時代のワクワク感も併せ持つ
 ユニークな御本、
 皆さま、ぜひ、手に取ってみてくださいね♪


 (……ただし。
  何分にも古書をもとにしているためか、
  誤植か誤訳かと思われる箇所がありましたので、
  その点はどうか御注意くださいませ)
  
 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 錦秋に、献上品の美 ~

2017-11-18 22:09:52 | ミュゼ
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 さむくてもォ~おまつりィでス!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!黄金色のね!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日18日は二の酉……なんですけど、
 ここ東京・八王子市では《いちょう祭り》が開催中ですよ。
 寒うございますから、外歩きをする方々は
 むくむく厚着しちゃってくださいね。
 で、インドア派の私たちは読書を……本日はサボることにして、
 週末恒例の展覧会情報を、さあ、どうぞ~♪

  



            ―― 皇室の彩 ――



 東京・上野の東京藝術大学大学美術館にて、
 会期は2017年10月28日~11月26日(月曜休館)、
 『百年前の文化プロジェクト』と副題が付されているこの展覧会は、
 東京藝術術大学創立130周年記念特別展なんですね。

「おめでとうゥ~ひゃくゥさんじゅうゥねんッ!」
「ぐるるる!」(←訳:祝130!)

  

 記念の特別展に出展されるのは、
 大正から昭和最初期の頃、
 皇室に献上された“特別”な品々です。

 皇室の方々の御成婚、御即位などの御祝いのために
 超一流の美術工芸家さんたちが制作した、
 絵画、調度品、装飾品、彫刻――

「げんだいィではァ、もうゥ~」
「がるぐるる!」(←訳:再現不可能!)

 献上品であったがゆえに、
 皇居外で公開されるのは今回が初!
 という名品もあります。

「うわさァではァ~」
「ぐるるるがるるるるるる!」(←訳:御飾棚がすごいらしいよ!)
 
  

 横山大観さん、上村松園さんの絵画、
 高村光雲さんの木彫作品、
 六角紫水さんの蒔絵手箱……

 いま上野のお山では、
 『怖い絵』展の大行列、
 ゴッホさんの名作も来日中、と
 美術館博物館が賑わっています。

 JR上野の駅からはちょっと離れていますけれど、
 工芸品好きなアートマニアさんは、
 ぜひ、東京藝術大学大学美術館へも
 お出掛けしてみてくださいね♪

「うえのォこうえんもォ、こうようゥちゅうゥ~!」
「がるるぐるがる!」(←訳:眼福の錦秋です!)
 


  
   ではここで、冬先取り?なオマケ画像も!
   
   『亀田製菓』さんの
   《亀田の柿の種 冬季限定 チョコ&ホワイトチョコ》は、
   《明治チョコレート》とのコラボお菓子です。
   「うむッ!ふゆッぽいィ!」
   「ぐるるがぅるぐるる!」(←訳:本気のチョコお菓子!)
   チョコたっぷりの柿の種に合わせるのは、
   緑茶?ほうじ茶か玄米茶?
   それともコーヒーか紅茶?生姜ココア?
   とにかく皆さま、
   風邪を引かないよう暖かくして、
   どうか穏やかな休日を♪
   
   
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

続・《王様》の衝撃、ふたたび!

2017-11-17 22:13:08 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 しーずんッはつのォ、だうんじゃけッとォ!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!解禁です!)

 こんにちは、ネーさです。
 今日は寒~い!ってことで、
 ダウンジャケットと手袋を着用しましたよ。
 明日以降のさらなる寒波を警戒しながらの
 本日の読書タイムは、
 前回記事に続いて、こちらの御本を、どうぞ~♪
 
  



       ―― ファインダーズ・キーパーズ ――



 著者はスティーヴン・キングさん、
 原著は2015年に、日本語版は2017年9月に発行されました。
 英語原題『FINDERS KEEPERS』の、
 さあ、下巻が、↓こちらです!
 
  

「どッ、どうなりィましたでスかッ?」
「ぐるるるるがるる?」(←訳:文豪さんと強盗は?)

 著作数冊を発表したのち、
 断筆して田舎に引き籠ってしまった
 作家・ロススティーンさん。

 金庫から多額の現金、
 そして、未発表の文章を記したノートをも、
 抵抗空しく、奪われてしまいました……。

「あうゥ~…」
「がる~…」

 奪われたノートには、
 20世紀アメリカ文学の傑作と謳われた小説の、
 続編が記されている――

 強盗たちは、まんまとノートを盗み、
 ホクホク顔で金に換え……たかったことでしょうが。

 そうは行きませんでした。

「ほえッ?」
「ぐるるる?」(←訳:そうなの?)

 だってね、テディちゃ、虎くん、
 盗み出されたノートは、
 いわば研磨前の原石ですよ?

 原石を磨いて、ダイアモンドの輝きを放たせる、
 そんなことが可能なのは
 ロススティーンさん本人だけ、であったのに。

 ロススティーンさんとノートを引き離してしまったのは、
 強盗たちにとって痛恨のミスだったのかもしれず、
 彼らはその報いを受ける羽目になります。

「あッ? なくなッてるゥのでス??」
「がるるぐるがる!」(←訳:埋めた場所から!)

 川べりの土の下に
 埋められていたトランク。

 ノートと現金が隠されていたそのトランクを発見したのは、
 ひとりの少年――ピートくん。

 ピートくんが、もしも悪ガキであったら。
 現金だけ拾ってノートをポイ捨てしちゃうような
 “なってない”子だったなら。
 この物語はそこで終わってしまうのでしょうけれど。

 ピートくんには、こころがありました。
 願いがありました。

   妹を、私立学校へ通わせてあげたい。
   問題だらけ、両親は喧嘩だらけな我が家から、
   救い出してあげられたら。

   ……そのためには、お金が要る……。

「きけんッでスよゥ!」
「ぐるるるるぅ!」(←訳:止めようよぅ!)

 高級そうなノートと、
 びっしり書き込まれた文章。
 これは、きっと、大金になる、と。

 ノートに、手を伸ばしてしまうピートくん。

 獲物を横取りされ、
 激昂する強盗たちに立ち向かい、
 ピートくんの窮地に
 白馬の騎士のごとく駈けつけるのは、
 ビル・ホッジズさん率いる
 《ファインダーズ・キーパーズ探偵社》の面々です。

 シリーズ前作『ミスター・メルセデス』では
 体調最悪だったホッジズさん、
 今回はどうなんでしょう?

「おッ? やせたかもッ?」
「がるるるぐる?」(←訳:キレキレかも?)

 著者・キングさんのキレ具合、
 いえ、チカラの入れ具合は、
 もしかしたら『ミスター・メルセデス』以上かもしれません。

 “失われた原稿”をめぐるミステリと、
 キングさんが“文学”にかける情熱が伝わりくる長編作品、
 巻末の訳者・白石朗さんの『訳者あとがき』も含め、
 休日の読書タイムに堪能してくださいね。
 ぜひのおすすめですよ~♪



 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

《王さま》の衝撃、ふたたび!

2017-11-16 22:03:43 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わるいィことのォ~つぎィにはァ!」
「がるる!ぐるるるるがるる!」(←訳:虎です!良いこともあるさ!)

 こんにちは、ネーさです!
 祝!作家・小林信彦さん復活!
 『週間文春』誌上でのエッセイが再開されて、
 もう嬉しいったらないわ~♪♪
 よぉっし! お祝気分で、
 本日はとびきりの大作を御紹介いたしますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~!
 
  



       ―― ファインダーズ・キーパーズ ――



 著者はスティーヴン・キングさん、
 原著は2015年に、日本語版は2017年9月に発行されました。
 英語原題は『FINDERS KEEPERS』、
 今回は、上下巻になっているうちの――

  

 ↑こちらの上巻から!

「ふんいきィ、くらいィでスゥ~…」
「ぐるーがる?」(←訳:ホラーかな?)

 御本の表紙は、
 著者・キングさんをホラー小説の“王”たらしめた
 不気味&不吉な暗さを湛えておりますけれど、
 いえ、違います。

 この作品は、ホラーではなく、
 ホラーの王様がミステリの王様になった!と
 大評判を取った
 『ミスター・メルセデス』の続編なんですよ♪

 米国で最も権威あるミステリの賞《エドガー賞》最優秀長編賞を受賞、
 2016年の日本の読書界でも話題をさらい、
 メディア各社のランキングでも上位を制覇した傑作は、
 ええ、そうです、
 《これで、おしまい》
 ではなかった、のでした。

「かえッてきたのでス!」
「がるぐるるるる!」(←訳:あのおじさんが!)

 シリーズ前作『ミスター・メルセデス』同様、
 主人公は、もっちろん、
 刑事を退職して
 私立探偵になったビル・ホッジズさん。

 と、言いたいところ、なんですけれども。

 この『ファインダーズ・キーパーズ』では、
 冒頭に登場する或る人物が、
 私たち読み手のココロを
 鷲掴みにします。

「いなかァずまいィのォ、おじいちゃんッ!」
「ぐるがる!」(←訳:でも実は!)

 作家のロススティーンさん。

 アメリカ文学史上屈指と讃えられる名作を著しながら、
 どうしてなのか、
 断筆し、田舎の農場屋敷に隠棲してしまった
 ロススティーンさんのもとを
 “災厄”が襲います。

 マスクをし、
 拳銃を持った男たちという“災厄”が。

「たいへんッ! けいさつゥをォ!」
「がるるぐるるるる!」(←訳:警察を呼ばないと!)

   警察は間に合わない――

 と、ロススティーンさん自身が知っています。解っています。

 この屋敷は、町から遠く、隣家からも離れていて、
 声を上げれば誰かが駆けつけてくれる場所ではない。

   仕方がない、
   強盗たちに現金の在処を教えよう。

   だが、ノートは。

   未発表作品の、
   タイム誌に絶賛された三部作の、
   その続編を記したノートだけは――

「どッ、どうしようゥ!」
「ぐるるるる?」(←訳:気付かれた?)
「のーとをォ、かくしたところッ!」

 J・D・サリンジャーさんを彷彿とさせる
 ロススティーンさんの受難と、
 そこから始まる物語に、
 探偵ホッジズさんはどんな形で係わることになるのか?

 キングさんのファンの方々だけでなく、
 本が好きで好きで堪らない活字マニアさんにも
 激おすすめしたいクライムノヴェル、
 下巻の御紹介は
 次回の読書タイムで~!
  
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

漫画で、《滑稽》追及を。

2017-11-15 22:07:17 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 まだまだァ、しょんぼりィ?」
「がるる!ぐるるるー!」(←訳:虎です!盛り返せー!)

 こんにちは、ネーさです。
 W杯予選でイタリア敗退の衝撃から
 いまだ立ち直れていません……のですけど、
 そうね、なんとか盛り返さなくちゃね!
 週の半ばの今日は、いつものように、
 読書をサボって、展覧会情報をお送りいたしましょう♪
 さあ、こちらを、どうぞ~!
   
  



      ―― 滑稽探索(こっけいたんさく) ――



 東京都町田市の町田市立博物館にて、
 会期は2017年11月18日~2018年1月21日
 (月曜と12/28~1/4の年末年始は休館、ただし1/8は開館して1/9は休館)、
 『田河水泡の研究とコレクション』と副題が付されています。

「あッ! これェ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:見たことあるよ!)

  

 田河水泡(たがわ・すいほう)さん(1899~1989)。

 落語作家さんであり、
 また、昭和初期には漫画家さんとして大活躍した
 田河さんの、最も有名な作品は……

 《のらくろ》シリーズ!

「ふァいッ! のらくろォくんッ!」
「がるるるぐるがる!」(←訳:ワンコの兵隊さん!)

 復刻された漫画《のらくろ》を、
 私ネーさ、何年か前に読みました。

 パッと見は
 昭和という時代性が
 色濃く出ている作品、なんですけれども、
 もしかしたら作者・田河さんは
 『タンタンの冒険』の日本版のような
 コミックを描きたかったのかもしれません。

 線や色合いにちょっぴりアールデコ、
 コミカルな動き、
 登場するキャラたちのトンチンカンな会話……

「めざすゥはァ~」
「ぐるる?」(←訳:お笑い?)

  

 この展覧会では、
 《滑稽(こっけい)》を追求した田河さんが収集した
 江戸時代から昭和にかけての、

「ぷふふッ♪」
「がるっ♪」

 と読み手の笑いを誘う浮世絵や草双紙、風刺画などの
 コレクションが紹介されます。

 また、『のらくろ漫画全集』も展示されますよ。

「いべんともォ、あるのでス!」
「ぐるるる?」(←訳:どんなの?)

 講演会、落語会やギャラリートーク、
 先着20名さまに缶バッジがプレゼントされる缶バッジ・デイなどの
 催しが予定されています。

 町田市立博物館は
 駅からすこし離れた場所にありますので、
 HPで詳細を確認してから
 お出掛けしてくださいね~♪


 
 
   さて、もう数時間で
   ボジョレーヌーヴォーが解禁される今日のオマケ画像は。
   
   『亀田製菓』さんの
   《つまみ種 期間限定 スパイスMIX》!
   胡椒と塩気がピリリときいていて、
   これはお酒のお供によさそうだわ!
   …って、私ネーさ、お酒飲めないんですけど。
   「ぱくりぱくぱくッ!」
   「がるぐるっ!」(←訳:さくさくっ!)
   新酒があってもなくても、
   大人の皆さまは優雅に、
   チビっ子さんたちは楽しく、
   晩秋の夕べをお過ごしくださいな♪

  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~ 《本物!》のゆるがぬ活躍 ~

2017-11-14 21:54:11 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 あのゥでスねェ~…」
「がるる!ぐるぅ~…」(←訳:虎です!そのぅ~…)

 こんにちは、ネーさです。
 …………………………………………
 はい、既にニュースになっておりますように
 ロシアW杯欧州予選プレーオフで
 イタリア代表チームは敗退いたしました。
 今朝から私ネーさ、失意のドン底でうなだれておりますけれど、
 こんな時こそ、読書タイム!
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~っ!!

  



        ―― 警視庁生きものがかり ――



 著者は福原秀一郎(ふくはら・しゅういちろう)さん、2017年8月に発行されました。
 ああ、TVドラマ化もされたあの小説の新作かな?
 と思われたミステリ好きさんもおられるでしょうが、
 よくよく見れば……

「うむゥ? ちょしゃさんのォ?」
「ぐるるる?」(←訳:お名前に?)

 ええ、そうです、
 著者・福原さんのお名前の横には
 ↓こんな肩書き、いえ、所属部名が書き添えられているのです。

  警視庁生活安全部
  生活環境課

 さらに、御本の『まえがき』では、
 『環境事犯捜査』を担当していること、
 希少野生動物密売捜査において
 全国で唯一の
 警察庁指定広域技能指導官に指定されている、とも
 福原さんは記しています。

 つまり――

「りあるゥいきものォがかりィ??」
「がるる!」(←訳:本物だ!)

 そう、本物の、警視庁の《生きものがかり》さん。

 事件の中で動物が重要な役目をはたしているのは、
 大倉崇裕さん著のフィクション作品だけではなかった……!
 現実の、
 あの警視庁舎の中にも
 《生きものがかり》さんが本当にいた、いえ、いるんだ……!

 と驚かされました。

「そうゥだッたのでスかッ!」
「ぐぅるるる!」(←訳:なぁるほど!)

 ただ、リアル《生きものがかり》さんの歴史は、
 意外に若いのです。

 1988年12月。
 他ならぬ著者・福原さん御自身が、
 お家で飼っている熱帯魚のエサを買おうと、
 一軒の熱帯魚店を訪れたことが、
 《生きものがかり》誕生のきっかけでした。

 お店の水槽に、
 アジアアロワナが泳いでいるのを
 福原さんは発見してしまったのです。

 アジアアロワナなら警視庁発行の登録票が
 ……ない?
 見当たらない?

「あやしィ~いッ!」
「がるるぐる!」(←訳:事件の匂い!)

 怪しい――

 福原さんのこの直感が、
 希少野生動植物規制法違反で逮捕状を請求した
 初の事件、となりました。

「にほんでェ、さいしょッ!」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:記念すべき記録だ!)

 動物・植物がらみの、さまざまな事件。

 どうしてそんな事件が起こったのか、
 事件に巻き込まれた動物たちは
 どこから来て、どう利用されたのか。

 事件が解決をみた後、
 動物たちはどうなったのか。

 そして、福原さんを《生きものがかり》に導いた
 先達の言葉とは。

「りあるゥならではのォ、はくりょくゥ!」
「がるぐる!」(←訳:脱帽です!)

 警察小説好きな活字マニアさんにはもちろん、
 ノンフィクション好きな活字マニアさんにも
 おすすめしたい快作です。

 ワンコ派さんもニャンコ派さんも、
 ウサギもカメも動物すべてが大好き~♪という御方も、
 どうかぜひ、一読を♪

 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なぜか、我が手に?

2017-11-13 22:22:43 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 がけッぷちィ、なのでス!」
「がるる!ぐるがるー!」(←訳:虎です!後がないー!)

 こんにちは、ネーさです。
 スイスが、クロアチアが、モロッコが、
 2018ロシアW杯出場を決めました。
 あとはイタリア!
 どうかイタリアよ、プレーオフを勝ち抜いておくれ!
 と祈りながらの本日の読書タイムは、
 イタリアと縁がなくもないこちらの御本を、
 さあ、どうぞ~♪

  



          ―― どうしても欲しい! ――



 著者はエリン・L・トンプソンさん、
 原著は2016年に、日本語版は2017年9月に発行されました。
 英語原題は『POSSESSION:
 The Curious History of Private Collections from Antiquiry to thePresent』、
 『美術品蒐集家たちの執念とあやまちに関する研究』と
 日本語副題が付されています。

 前回記事で御紹介いたしましたのは、
 オードリーの若林さんによる《旅欲》エッセイ作品でしたが、
 このノンフィクション作品は
 題名の通り、
 もっとどっしり《欲》に結びついています。

 《物欲》――

 この《欲》から完全に逃れ得る人間が存在するでしょうか。

「たぶんッ、いませんッ!」
「ぐるるる!」(←訳:たぶんね!)

 ヒトの持つ《物欲》の歴史を暴きにかかるのは、
 著者・トンプソンさん。

 トンプソンさんの履歴がまた、
 なかなかの変わりダネなところが
 私たち読み手の好奇心を刺激します。

  アメリカでただひとりの、
  美術犯罪を専門とする大学教授さん。

 って、そういう分野があることがもう!

「びッくりィ、しましたでス!」
「ぐるがるぅ!」(←訳:レアだねぇ!)

 美術犯罪と耳にすれば、
 ボストンの美術館から盗まれたフェルメールさんの作品や、
 ナチスに強奪され行方不明の名画たち……が思い浮かびます。

 しかし、著者・トンプソンさんは、
 この御本で取り上げる美術犯罪のジャンルを
 ぐいっと絞りました。

 古代ギリシア・ローマ時代。

 中世や近代の美術品ではなく、
 古代ギリシア・ローマ人が創作し、
 現代のギリシアやイタリアで見つかった美術品について。

「それッてェ、つまりィ~」
「がるぐる?」(←訳:彫像とか?)

 ええ、そうですね、
 何かの工事や、土壌の調査をしていたら、
 土の中から、ひょっこりと。

 世にも美しい大理石の彫像が!

「これェ、ほしいィ~♪」
「ぐるがるる!」(←訳:所有したい!)

 御本冒頭の文章『蒐集の始まり』で、
 トンプソンさんは蒐集の起源を
 アレクサンドロス大王の死後の時代、という
 はるかな古代に設定しつつ、
 ローマ帝国の将軍たちにも注目します。

 遠征した土地でギリシアの美術品を買い入れ、
 或いは強奪した将軍たちは、
 それを故国に持ち帰る――

 持ち帰った美術品はどうなるか、というと。

 美術品を扱う市場が、
 ローマには既にあり、
 修復士がいれば、
 鑑定士もいて、
 複製士、
 贋作者までもいる……!

「ええッ? そのころからァ??」
「がるっ!」(←訳:はやっ!)

 美術品たちを見舞う様々な高波を、渦を、
 これ欲しい!の念に憑りつかれてしまった人々を、
 古代から現代まで、
 著者・トンプソンさんはすくい上げます。

 ハミルトン提督、メディチ家出身の教皇さん枢機卿さん、
 米国の大富豪ゲッティさんとハーストさん……。

「おかねもちはァ~」
「ぐるるるるがる?」(←訳:欲しがり屋さん?)

 なぜ、欲しがるのか。
 その欲に限界や限度はあるのか。

 怖ろしく、狂おしく、またもの哀しい、
 《蒐集》の世界史を、
 皆さま、ぜひ、一読あれ♪



 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南へ、南へ。

2017-11-12 22:06:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うむッ? えあろびィでスかッ?」
「がるる!ぐるるがるるるぐるー!」(←訳:虎です!それは相方さんだよー!)

 こんにちは、ネーさです。
 現在、エアロビクスに挑戦しているという、
 《オードリー》の春日さん。
 本日の読書タイムは、春日さんと一緒に笑いを生み出す、
 相方さんの御本を、どうぞ~♪

  



   ―― 表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 ――



 著者は若林正恭(わかばやし・まさやす)さん、2017年7月に発行されました。
 以前に御紹介しました『ご本、出しときますね?』では、
 若林さんの活字マニアっぷりに圧倒されましたが、
 こちらのエッセイ作品は――

「えッせいィとォ、いうよりィもォ~」
「ぐるるがる?」(←訳:旅行記かな?)

 ええ、そう言っちゃってもいいかもしれませんね。

 この御本の大部分を占めているのは、
 2016年の6月に、
 若林さんがマネージャーさんから告げられた一言をきっかけに
 始まる出来事です。

  《今年は夏休みが5日間取れそうです》

「うぎょッ?? いつかかんッ??」
「がっるぐるる!」(←訳:たった5日間!)

 と、会社勤めの方々はビックリなさるでしょうか。
 でも、フリーランスの御方、
 販売や接客のお仕事をしている方々は、
 まとめて5日間の夏休みは悪くないぞ!と
 思うかもしれません。

 若林さんも、
 5日間の夏休みと聞いて胸が高鳴ります。

 行こう!

 念願のキューバ旅行へ!

「きゅーばァ、でスかァ~」
「ぐるる~♪」(←訳:南の風~♪)

 さっそく旅行代理店を訪ねた若林さん、
 しかし、落胆を味わいます。

 ツアーは4泊6日からで、5日以下のものはない……

 個人旅行を組みたくても、
 いまキューバは旅行先として大人気で、
 飛行機のチケットが取れない……

「あァ~…」
「がる~…」

 でもでも。
 スマホで航空券予約サイトを検索してみたら。

 あった!
 1席だけ、空席が!

「やたッ!!」
「ぐっるぅる!」(←訳:取っちゃえ!)

 航空券、取れました!
 一生懸命探して、ホテルも確保しました!
 
 この勢いで、キューバへGO!

「……それはァ、ともかくゥ~」
「がるるぐるる!」(←訳:心配もあるよ!)

 若林さんの長所であり、弱点でもあるのは。

 人見知り。

 大丈夫なんでしょうか、
 たった一人で遠いキューバに行くなんて。
 知らない人ばかりのところへ行くなんて。
 しかも、キューバはまだネットが通じていない国……。

 いや、迷ってるヒマはない。
 この機を逃せば、
 キューバがどんどん遠のいてゆく!

「にづくりィ、かんりょうゥ!」
「ぐるるーるがる!」(←訳:パスポート確認!)

 なぜキューバなのか。
 キューバのどこに惹かれ、魅了されたのか。
 そしてキューバで、何に出会うのか――

 嬉し楽しの旅日記の一節に、
 若林さんはこう記します。

   出掛けたい所があるって、人を幸せにするんだな。

   明日もまた、まだ行ったことがないところに行ける。

「しあわせのォ、たびィ~…」
「がるるる~…」(←訳:いいなあ~…)

 稀有、としか言いようのない、
 不思議な幸福感に満ちた“南”への旅日記、
 全活字マニアさんにおすすめしたい超逸品です。
 皆さま、ぜひ、一読を!
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

浮世絵でも、存在感!

2017-11-11 22:05:54 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あッというまにィ??」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!また完売!)

 こんにちは、ネーさです。
 SONYさんのアイボくん発売第2弾はまたしても
 開始数分で完売!
 一方、サッカーイタリア代表はスウェーデンに完敗……
 気持ちがアガったり急降下したりの週末は、
 さあ、読書をサボって、
 こちらの展覧会情報を、どうぞ~♪

  



     ―― 浮世繪にみる子どもたちの文明開化 ――



 東京・町田市の町田市立国際版画美術館にて、
 会期は2017年10月7日~11月23日(月曜休館)、
 『Children's World Depicted in Ukiyo-e of the Meiji Period』と
 英語題名が付されています。

「むゥ~! はやッてェまスねッ、うきよえッ!」
「ぐるがるる?」(←訳:人気急上昇?)

  

 上野では北斎さん関連の展覧会が
 たいそうな賑わいを見せておりますが、
 版画作品の展示を専門とする
 町田市の町田市立国際版画美術館さんでも、
 この秋の企画展は、浮世絵!

 それも、
 “子どもたちが描き込まれている”ことをテーマとする
 浮世絵作品の展覧会です。

「うきよえェとォ、ちびッこたちィ!」
「がるぐるるるるる!」(←訳:相性いいんだよね)

 そうね、
 北斎さんは多くの作品で子どもを描いていますし、
 もともと浮世絵というのは
 その単純化された描線ゆえに
 お肌すべすべな“童顔”を表現するには
 うってつけの手法であり手段なのですが、
 この展覧会では、

  頬ぺたつるつる&ふっくら♪

 そんな子どもたちが大挙出演!

「しかもォ、いろあざやかァ、なのでス!」
「ぐるがるるる!」(←訳:明治だからね!)

  

 文明開化――明治の時代のチビっ子たちを、
 はたして画師たちはどう捉え、
 どう描いているのか。

 明治の頃の浮世絵は、
 褪色も少なく、
 遠近法を取り入れた構図は西洋風、と
 江戸期の浮世絵とは印象が異なります。

 この展覧会では、

  《文明開化の新風と
   江戸の面影のはざまで遊び、学ぶ》

 子どもたちの姿を
 およそ300点の浮世絵と資料から偲びます。

「たァ~くさんッ、あつまりィましたでス!」
「がるるるるぐるるがるる~!」(←訳:浮世絵好きさんも集まれ~!)

 浮世絵好きな御方に、
 明治の美術が好きな御方に、
 そして江戸アート好きな御方にもおすすめの展覧会、
 会場の町田市立国際版画美術館の周囲は
 紅葉見物も楽しめる公園になっていますので、
 お散歩、いえ、プチ遠足気分で、
 皆さま、ぜひ♪

 


    はい、では“11月といえば”なオマケ画像も、じゃじゃん!
   
    そう、11月といえば……
   「まいとしィ、こうれいィ!」
   「ぐるがるる!」(←訳:新酒解禁日!)
    ボジョレーヌーヴォー解禁日が近付くと
    ワインに合いそうなお菓子も発売されますね。
    『ヤマザキビスケット』さんの
    《チップスター チェダーチーズ味》も
    やはり、お酒のおつまみになる……のかしら?
   「たぶんッ!」
   「がるるる!」(←訳:なりそう!)
    新酒を思いっ切り楽しみたい御方は、
    冷えや風邪に気を付けて
    穏やかな休日をお過ごしくださいな♪


    
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする