テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

はるばると、会いに行く。

2018-01-11 22:12:26 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふたたびィ、たんじょうゥでスゥ!」
「がるる!ぐるるるがるるぐる!」(←訳:虎です!お帰りアイボくん!)

 こんにちは、ネーさです。
 1月11日と1が並んだ今日は、
 新アイボくんの帰還に拍手を送りながらの読書タイムですよ♪
 さあ、本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~!

  



      ―― 《国境なき医師団》を見に行く ――



 著者は いとうせいこう さん、2017年11月に発行されました。
 『Report of Medecins Sans Frontieres』と
 英仏混合の題名も付されています。

 『Medecins Sans Frontieres』とはフランス語で、
 略して『MSF』――
 『国境なき医師団』のことです。

「うむゥ? おなまえはァ、ぞんじあげてェいまスゥけどォ~…」
「ぐるるる……」(←訳:詳しくは……)

 そうね、
 『国境なき医師団』は、文字通り、
 地域や国境を超えて組織された医療技術者さんの集団……らしい、
 とは、新聞や雑誌、ニュース等で聞き知っていますけど、
 どのような活動・行動をしているか、などの
 詳細な部分を、私たちは知りません。

 著者・いとうさんもまた、
 『国境なき医師団』についての
 特別な知識を持っっていた訳ではなかった、のですが。

「あるひィ、しゅざいィがァきましたでス!」
「がるるるるる!」(←訳:いとうさんに!)

 そもそもは、真逆だったのです。

 『国境なき医師団』さんの方が、
 いとうさんに興味を持ち、取材を始めたところ、
 団の活動が多岐に渡っていること、
 そのことがあまりにも外部に伝わっていない、と感じたいとうさんは、
 その場で逆取材の申し込みをしました。

   現場を見せてもらって、
   原稿を書いて広めたい。

「ふわゥ! おもいィきりましたでスゥ!」
「ぐるる!」(←訳:大胆だ!)

 かくして、いとうさんは
 我が身をかえりみず
 世界の危険地帯、紛争地帯へ直撃取材する事態に……
 なんてことはありません。

 いとうさんは、そして私たち読み手も、
 ここで知ります。

 『国境なき医師団』の活動地域は、
 必ずしも危険な地域や、
 戦争中の国でばかり行われているのではないという事実を。

 いえ、もちろん、
 外務省が渡航には適さないと指定しているような場所で
 医師団の方々は活動しているのですけれども、
 その他にも、
 一見平和そうな、
 内乱や病禍とは縁がなさそうな地域でも
 医師団は行動しているのです。

「びッくりィしたのでス!」
「がるぐるる……!」(←訳:衝撃でした……!)

 まずは、いとうさん、
 2016年3月、ハイチへ向かいました。

 そして同年7月には、ギリシャへ。

 同年11月には、フィリピンへ。

 年が変わって2017年の4月には、ウガンダへ。

「せかいじゅうゥ、なのでス……」
「ぐるるるがるるぐるるる!」(←訳:世界中で必要とされてる!)

 『国境なき医師団』が、なぜ、必要とされているのか。

 どんな人びとが彼らを必要としているのか、
 どんな理由で、
 どんな場所で。

 いとうさんはそれを、丁寧に、心をこめて綴ります。

 見てきた事ごとのすべてを。

「いまごろォ、かれらはァ~…」
「がるるるるぐるる……?」(←訳:どうしてるだろう……?)

 いとうさんが何を見、何に出会ったか。

 その詳細を、思いのたけを、
 どうか皆さま、
 御自身の目で、ぜひ!

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~ 極細の線で、ジャポネの美 ~

2018-01-10 21:53:04 | ミュゼ
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ、おふらんすゥじゃなくてェ~」
「がるる!ぐぅるるがる!」(←訳:虎です!ジャポネです!)

 こんにちは、ネーさです。
 はい、2018年に入って第2回目の、
 読書をサボっての展覧会情報は、
 前回の『ボストン美術館 パリジェンヌ展』から一転しまして
 近代日本の美を顕わすこちらの展覧会を、
 さあ、どうぞ~♪
 
  



        ―― 小村雪岱(こむら・せったい) ――



 埼玉県川越市の川越市立美術館にて、
 会期は2018年1月20日~3月11日
 (月曜休館、ただし2/12は開館し、翌2/13は休館)、
 『《雪岱調》のできるまで』と副題が付されています。

「うんッ、じゃぽねッ!」
「ぐるがるぐぅるる!」(←訳:線も色もジャポネ!)

  

 小村雪岱(こむら・せったい)さん(1887~1940)は、
 書籍の装丁・挿絵・舞台装置などで人気を博した画家さんです。

 おそらく、日本文学好きな活字マニアさんは、
 雪岱さんの名を、
 或いは雪岱さんの画を御存知のことでしょう。

 あっ! 
 この画、泉鏡花さんの御本で見たことあるぞ!と。

「なァるほどォ~♪」
「がるぐるるぅ!」(←訳:うんそうかぁ!)
 
  

 この展覧会では、
 邦枝完二さん作の新聞小説『おせん』のモノクロ挿絵など、
 雪岱さんの代表作とされる挿絵を中心に、
 ほっそりした人物像、
 極細の線描、
 大胆な余白――といった特徴をもつ
 《雪岱調》作品が展示されます。

「ちかごろォ、だいィちゅうもくゥ、なのでス!」
「ぐるるがっるぐる!」(←訳:今後はもっと注目!)

 近年、再評価が進んでいる雪岱さんの作品と功績。

 生誕130周年を記念し、
 また川越市立美術館開館15周年を記念する特別展へ、
 鏡花さんファンの皆さま、
 ジャポネなアートが好きな方々も、
 ぜひ、お出掛けを♪
 
 
 

   ではここで、応援の意味をこめてのオマケ画像も!
   
    『不二家』さんの
    《受かルックLOOK》!
   「じゅけんせいィのォ、みなさァ~んッ!」
   「がるる~!」(←訳:幸運を~!)
    寒いですからね、
    とにもかくにも風邪にだけは気を付けましょう。
    飲み物はハチミツレモンがおすすめですよ~♪
    
    
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是か非か?の話題作を!

2018-01-09 22:06:27 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでッス!
 ふわゥ~…おやすみィがァ~…」
「がるる!ぐるっるぅっるるぅ~…」(←訳:虎です!終わっちゃったねぇ~…)

 こんにちは、ネーさです。
 そうねえ、お正月のお休みも祝日のお休みも過ぎて、
 通常モードに復帰する今日からの読書タイムは、
 私ネーさを迷わせ困らせた怪作に登場いただきましょう。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  



          ―― 屍人荘の殺人 ――



 著者は今村昌弘(いまむら・まさひろ)さん、2017年10月に発行されました。
 えーと、この御本の表紙、題名を目にしたならば、
 お分かりいただけますでしょうか。

 いわゆる“忌み言葉”が連打され、
 表紙のイラストも、不吉で禍々しく、
 お正月早々に御紹介するのはどうだろう、
 あんまりじゃないかしら、と
 悩みに悩みましたが。

 御紹介しないまま、というのも
 あまりにもったいない!

 だって、《第27回 鮎川哲也賞》受賞作なんですものー!

「おおッ! それはァおめでとうゥございまスゥ!」
「ぐるぐるぐるぅ~!」(←訳:ぱちぱちぱちぃ~!)

 しかも、様々なメディアで行われた
 2017年のベストミステリで
 軒並み上位にランクインしているんですから、
 放ってはおけません。

 “忌み言葉”にも臆せず、
 そろり、そろり、とページを捲ってゆきますと……

 ええ、さすがは鮎川哲也賞受賞作。

 とってもモダンな、
 それでいて古典の形式もきっちり備えた
 本格密室ミステリです!

「ほんかくゥでェ、みッしつゥ?」
「がるぐるるぅ!」(←訳:レアだねぇ!)

 物語の設定も、凝っています。

 関西の有名私立大学。
 ミステリすきな《俺》こと葉村譲(はむら・ゆずる)さんは
 大学のサークル『ミステリ研究会』に落胆していました。

 大学に入学して、
 サークルに入るなら『ミス研』だ!と思っていたけれど、
 ミステリに対する情熱が感じられないユルい空気……。
 
「はなしがァ、かみあいィませんッ!」
「ぐるぅがるる~…」(←訳:こりゃ駄目だ~…)

 と、意気消沈する羽村君の前に現れたのは、
 理学部三回生の先輩――

 明智恭介(あけち・きょうすけ)さん。

「そッ、そのォおなまえはッ!」
「ぐるるる!」(←訳:明らかに!)

 名探偵になるべくして付けられたかのような名前の、
 明智パイセン、いえ、明智先輩。

 葉村くん同様、ユルい『ミス研』に飽き足らず、
 『ミステリ愛好会』を主宰する彼は、
 いうまでもなく大のミステリマニア。

「みすてりィあいこうかいィ、でスかァ?」
「がぅるっるるぐるる!」(←訳:じゃそっちにしよう!)

 そうして『ミステリ愛好会』に入ったものの。

 明智先輩に誘われて、
 映画研究部の夏合宿に便乗すべく、
 湖畔のペンションへ向かった彼らを待っていたのは……

「じッ、じけんッ??」
「ぐるるがるる!」(←訳:大事件だよう!)

 いけません、これ以上は
 もうお喋りできません。

 ……でも、↓これくらいは、いいかな?

 御本の中盤から加わる“或る要素”に、
 私ネーさ、啞然とさせられました。

 これ、ミステリでいいの?
 
「うむむむゥ~ッ!」
「がるる~!」

 禁じ手か、正攻法か。
 
 その判断は、
 さあ、どうか読み手の皆さま御自身で!
 
 とりあえずは理屈を横においといて、
 ミステリ好きな活字マニアさん、
 ぜひ、一読を♪

 
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~ 時代の《横顔》 ~

2018-01-08 22:12:51 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あッたまにィ~きちゃうゥのでス!」
「がるる!ぐるるるぅ!」(←訳:虎です!悲しいよぅ!)

 こんにちは、ネーさです。
 せっかくの晴れの日だというのに
 悲しいニュースが報じられて私たちもがっかり……ですが、
 メゲるな、新成人さんたち!
 本日の読書タイムは、急遽予定を変更して、
 決してメゲなかった或る“挑戦者”さんの評伝作品を、
 さあ、どうぞ~!

  



          ―― イタリアの鼻 ――



 著者はベルント・レックさん、アンドレアス・テンネスマンさん、
 原著は2005年に、日本語版は2017年11月に発行されました。
 『DIE NASE ITALIENS.Federico da Montefeltro,Herzog von Urbino』
 と独語現代が、
 『ルネサンスを拓いた傭兵隊長フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ』
 と日本語副題が付されています。

「うむッ? のーずゥ、でスかッ?」
「ぐるるーがぅるるるるる!」(←訳:フラワーじゃないんだね!)

 ええ、そうなんですよ。
 御本の題名は、ミスプリントじゃありません。
 『花』や『華』ではなく
 『鼻』です。

 その理由は……御本の表紙にもなっている肖像画を見れば、
 お分かりでしょうか。

 人物像――男性の横顔が、描かれている、のですけれども。

 横顔の輪郭線が、おかしい……?

「むむッ! みおぼえェ~ありまスゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:有名な絵だ!)

 一度目にしたら
 脳の記憶庫にしっかり刻まれること間違いなし、
 非常に印象的なこの横顔の持ち主は、
 ルネッサンス期イタリアの、
 ウルビーノ領主
 フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロさん(1422~1482)。

 そして、この肖像画を描いたのは、
 ピエロ・デッラ・フランチェスカさん。

 夫人であるバッティスタ・スフォルツァさんを描いた肖像画とともに
 フィレンツェのウフィッツィ美術館に収蔵されている、
 非常に有名な、
 “ルネサンスを体現する”作品です。

「びなんびじょさんよりもォ?」
「ぐるっるるる?」(←訳:目立ってるね?)

 肖像画としては異例な、厳しい横顔。

 フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロさん、
 すなわち、のちのウルビーノ公の生涯については
 不明な点が少なくありません。

 しかし、確かなのは。

 嵐が吹き荒れる戦国の時代を
 傭兵隊長としてのしあがり、
 モンテフェルロ家の家長と公認されて
 ウルビーノを支配し、
 多くの芸術家さんを後援した功績。

 肖像画を描いた画家ピエロ・デッラ・フランチェスカさんを始め、
 建築家ラウラーナさんマルティーナさんに
 時代を象徴する宮殿を造らせ、
 ルネサンス初期の《美》の礎(いしずえ)を
 築いたのでした。

「かけぬけェましたでス!」
「がるるる!」(←訳:激動期を!)

 解明されているフェデリーコさんの軌跡、
 未だ解明されていない事柄も含めて、
 活写される一人の傭兵隊長のプロフィール。

 歴史好きさん、
 欧州史好きな御方、
 ルネサンスアート好きな方々に
 おすすめのノンフィクション、
 前回記事で御紹介しました塩野七生さんファンの方々も、
 ぜひ、手に取ってみてくださいね。

 正面だけではなく、
 側面からのルネサンス史が見えてくる貴重な一冊、
 おすすめです♪

 
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つらぬく《ローマ目線》!

2018-01-07 22:06:22 | ブックス
「こんにちわァ、テディちゃでス!
 あすはァ、せいじんしきィ~でスねッ!」
「がるる!ぐるるるるがるるぐる!」(←訳:虎です!おめでとう新成人さん)

 こんにちは、ネーさです。
 ちょっとお天気が心配なんですけど、
 明日の成人式に敬意を表して、
 本日の読書タイムは、
 これぞ大人!な一冊を御紹介いたしますよ。
 さあ、こちらを、どうぞ~♪

  



          ―― 逆襲される文明 ――



 著者は塩野七生(しおの・ななみ)さん、2017年9月に発行されました。
 『日本人へ Ⅳ』とシリーズ題が記されているこの御本、
 2017年後半のベストセラーになり、
 現在も売れ行き好調だそうです。

「えッとォ、てーまはァ~…」
「ぐるるがる!」(←訳:歴史と政治!)
「そのほかァ、なんでもォありィ!」

 前回記事の展覧会情報では
 『ボストン美術館 パリジェンヌ展』をお報せしました。
 オシャレなフランスに比して、
 著者・塩野さんが活動のベースとしておられるのは、
 イタリアのローマ。

 ローマ――
 その歴史の長さたるや、
 おフランスなぞ問題にもなりません。

 ローマが世界的な国家の首都として繁栄を極めた頃、
 パリはド田舎の小さな村、っていうレベル。
 ロンドンは泥だらけの湿地で、
 アメリカなんて存在すらしていなかった……。

 そんな筋金入りの歴史都市に暮らす塩野さんの眼に、
 世界は、日本は、
 どう映っているのでしょう。

「たぶんッ、きッとォ~」
「がるぐるる!」(←訳:問題だらけ!)

 問題っていうのはね、
 あっていいんです、ていうか、
 何ひとつ問題がない国や地域なんて
 実際のところゼロでしょ?

 大事なのは、
 問題に対峙する気構えを持っているか否か、
 ではないか――

 それを如実に詩的しているのが、
 本文の中ほどに収録されている

  『EU政治指導者たちの能力を問う』

 という一編なんですけど、
 もうビックリさせられたり、
 ズシリと納得させられたり、
 短いながらも濃厚な文章でした。

「せいじかさんのォ、のうりょくゥ?」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:ダメ出ししますか!)

 繰り返しますが、
 “ローマ目線”の塩野さんの政治家鑑定は、
 日本にいる私たちの目線とは異なっています。

 塩野さんによれば、
 英国の首相だったキャメロンさんは
 『救いようがない』。

 フランスの前大統領オランドさんは、
 『影響力』が『まったく無し』どころか
 『完全に地に落ちた』。

 ドイツのメルケル首相は、
 『先頭に立って引っ張っていく気概なり肝っ玉なり』がなく、
 『言葉にも、まったく熱がない』。

「ふァ~…」
「がる~…」

 これを読んで、ああ、そういわれれば、と
 頷いてしまうのは私ネーさだけでしょうか。

 特に、メルケル首相評は、
 ドイツの、そしてEU全体の問題を看破しているようで、
 なるほどなぁと感じ入りました。
 EUの未来をきり拓く肝っ玉……そうね、
 気概と肝っ玉を持っている政治家さんて、
 絶滅してしまったんでしょうか……。

「どこかにィ~…?」
「ぐるるるる~…?」(←訳:いるのかな~…?)

 政治や歴史、宗教、文化などなど、
 どちらかというと“重たい”話題が中心ですが、
 読みやすく、分かりやすい語り口で
 塩野さんは“ローマ目線”を貫きます。
 それも、ユーモアを忘れることなく。

 オトナの方々、
 新書初挑戦の未成年さんも新成人さんも、
 ぜひ、一読してみてくださいね♪
 
 
 
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パリっ子、大集合?

2018-01-06 22:22:45 | ミュゼ
「こんにちはァ、テディちゃでス!
 きょうもォ、ことしィはつゥ~!」
「がるる!ぐるぅるがる!」(←訳:虎です!初ミュゼです!)

 こんにちは、ネーさです。
 前回記事では新年第1回目の読書タイムをお送りしました。
 さあ、そして本日は、
 2018年初の展覧会情報!と参りましょう。
 こちらを、どうぞ~♪

  



     ―― ボストン美術館 パリジェンヌ展 ――



 東京・世田谷区の世田谷美術館にて、
 会期は2018年1月13日~4月1日
 (月曜休館、ただし2月12日は開館して翌日13日は休館)、
 『時代を映す女性たち』と日本語副題が付されています。

 ちょっと長めの
 『LA PARISIENNE:
  PORTRAYING WOMEN IN THE CAPITAL OF CULTURE,
  1713-1965 FROM THE MUSEUM OF FINEARTS,BOSTON』
 という英仏語混合の題名も付されておりますが――

「うわおゥ!
 きゃッこいいィ~♪」
「ぐっるるがるるぅ!」(←訳:すっごいドレスぅ!)

  

「こッちのもォ!」
「がるるるるぐるる!」(←訳:美人さんの美衣装!)

 えっと、そう、そうですね、
 テディちゃと虎くんがエキサイトしちゃうのも
 無理ないわ~…っていうくらいの
 豪華な展覧会がもうじき開幕いたしますよ。

「あのォゆうめいィなァ~」
「ぐるるるがるるぐる!」(←訳:ボストン美術館から!)
 
  

 フランスの首都・パリ。
 華の都と称される都市に生きた女性たちをテーマにした企画展は、

 Ⅰ《パリという舞台》
 Ⅱ《日々の生活》
 Ⅲ《パリジェンヌの確立》
 Ⅳ《芸術を取り巻く環境》
 Ⅴ《モダン・シーン》

 と、五つのパートで構成されます。

「うゥ~むゥ! ごーじゃすゥ!」
「がるるぐるるがるる!」(←訳:一流の絵画とドレス!)
 
  

 18世紀――王と貴族の時代に描かれた絵画や、
 華麗なローブ・ア・ラ・フランセーズ、
 貴重で高価な磁器や茶器に始まり、
 革命を経た19世紀、
 欧州と米国が急接近した19世紀後半、
 そして怒涛の20世紀へ。

 いや、さすがです。
 出展される作品120点の、
 ごく一部の作品名・作家名を読んでみただけで
 ボストン美術館の底力、クオリティの高さが
 ビシバシ伝わってきますよ。
 
  

 とりわけても注目したいのは、↑こちら!
 
 エドゥアール・マネさんの『街の歌い手』が、
 約70年ぶりの修復作業後、
 初公開となりました♪
 
「めでたいィ~でスゥ!」
「ぐるるがっる!」(←訳:美人度アップ!)

 手話通訳付きのレクチャー、
 ワークショップなども予定されているので、
 お出掛け予定の御方は
 美術館HPのチェックも
 どうか怠りなく!

 肖像画・人物画が好きなアートマニアさんに
 ぜひのおすすめです♪

「めんくいィさんにもォ!」
「がるるるぐるぅ!」(←訳:おすすめですぅ!)
 
 


    では!ここで今年初のオマケ画像も、じゃじゃん!
   
    『リンツ』さんの
    《HELLO ストロベリーチーズケーキタブレット》は、
    初売りの福袋でゲットいたしました♪♪
   「うんッ、これはァ~」
   「ぐるるるがる!」(←訳:ドイツの香り!)
    フランスやベルギーではない、
    ドイツらしいチョコレート、
    ビター系よりも
    ミルク系好きなショコラマニアさん向けですね。

   寒~い連休ですが、
   皆々さま、
   成人式を迎える方々も、
   穏やかに、健やかに、お過ごしください♪
    
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花咲く春へと。

2018-01-05 22:17:39 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス~!
 れんきゅゥだけどォ~!」
「がるる!ぐるがるるぐる!」(←訳:虎です!読書タイムです!)

 こんにちは、ネーさです。
 お正月休みに続いて、今年最初の連休が来ましたね。
 寒波が緩んでくれることを期待しながら、
 さあ、こちらも今年初!の読書タイムは、
 アートなノンフィクション作品を、どうぞ~♪
 
  



        ―― 名画の中の植物 ――



 著者は大場秀章(おおば・ひであき)さん、2017年9月に発行されました。
 『《美術》の植物学への招待』と副題が付されています。

「ふむふむゥ! おしょうがつのォ、おはなァといえばッ」
「ぐるるがる~?」(←訳:福寿草とか~?)

 日本人の私たちにとっては、
 季節の花を表現する《花鳥画》という“花の絵画”があり、
 また、華道・茶道でお花が用いられることから
 “花を愛でる”作法も確立している、
 と申せますけれど……

 西洋にもありますね、
 《ボタニカル・アート》
 と呼ばれる絵画作品が。

「えーとォ、ゆうめいィなのはァ、はるッ、でスゥ!」
「がっるぅるぅるぐるる!」(←訳:ボッティチェリさんの!)

 著者・大場さんは御本の冒頭で、
 ボタニカルアートを

    植物を描くことを目的として描かれたもの

 と定義しています。

 その定義に、ボッティチェリさんの代表作
 『プリマヴェーラ(春)』が
 ぴったり納まるか、というと――

「むゥ? びみょうゥでスかッ?」
「ぐるるがるるぐる!」(←訳:難しいところだね!)
 
 しかし、大場さんはこうも述べています。

    普通の芸術絵画とボタニカルアートの境界は
    かならずしも明確ではない。

 肝心なのは、
 画家さんが“まなざし”を持っていたか否か。

 添え物や、
 背景の一部ではなくて。

 はっきり、
 この花を描こう!
 この樹木を、ツルを、
 葉の色合いや形をこう描こう!
 という意図と眼差しを
 画家さんが持っていたこと。

「じゃあァ、もッていたんでスねッ!」
「がっるぅるぅるぐるる!」(←訳:ボッティチェリさんは!)

 ええ、ボッティチェリさんの『プリマヴェーラ(春)』には
 100種を軽く超える植物が描かれているとは
 広く知られているお話です。

 ただ、同じボッティチェリさん作の
 『ヴィーナスの誕生』と比較すると、
 『プリマヴェーラ』には奇妙な点もある……?

「さくしゃさんはァ、おなじィ~なのにィ?」
「ぐるるるがるるる?」(←訳:いろいろ違うんだ?)

 そして、ボッティチェリさんの他にも
 植物に、花に魅せられ、
 精魂こめて描きあげた画家さんも大勢います。

 御本の表紙になっている、
 ジョン・シンガー・サージェントさんの
 『カーネーション、ユリ、ユリ、バラ』。

 レオナルド・ダ・ヴィンチさんの習作画。

 アルブレヒト・デューラーさんの
 『キバナノクリンザクラ』。

 ジェームズ・マクニール・ホイッスラーさんの
 『白のシンフォニー№2:リトル・ホワイト・ガール』。

 さらに、読み逃せないのは、
 御本のラストに登場する
 アンリ・ルソーさんの作品解読!

「うわォ! しょくぶつゥだらけェ?」
「がるぐるがぅるるる?」(←訳:これ空想じゃないの?)

 線も形もディフォルメされている
 アンリ・ルソーさん描く植物たち……は、
 実はけっこう特定できちゃったりする?
 想像上の花や樹木じゃなかった!

 ルソーさんのファンの方々は
 きっとワクワクさせられる楽しいお話を、
 アートマニアの皆さま、
 ぜひ、一読してみてくださいね♪

「れきしィすきなァおかたにもォ~」
「ぐるるるがーる!」(←訳:おすすめでーす!)
 
 

 
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2018!新春特別企画♪《時間泥棒を逮捕せよ》オマケのその5!

2018-01-04 22:00:02 | 2018!新春特別企画♪
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 あらためェましてェ~」
「がるる!ぐる~!」(←訳:虎です!迎春~!)

 こんにちは、ネーさです。
 ちょっと遅くなりましたが、
 あけましておめでとうございます。
 そしてまた、大晦日から三が日にかけての
 オトボケミニドラマにお付き合いいただき、
 ありがとうございました。
 
  

 酉くん、1年間ありがとう!
 戌くん、2018年はよろしくね!
 の御礼と御挨拶と、
 名探偵テディちゃムズさんたちへの慰労を兼ねて――

「たべましょうゥ!」
「おいしいものを!」

  

 はいは~い、ではここで
 年末年始にいただいた御馳走の中から
 おすすめのお菓子を紹介させてくださいな。

「これはァ、どらやきィ~♪」
「ふっくら~♪」

  

 2017年夏、
 私たちの地元・八王子にオープンした
 どら焼き専門店
 『万叶』さんのどら焼き、本っ当に美味しいんですよ♪

 『万叶』と書いて『まかな』と読むのですが、
 このお名前も――

「ぐっるーるがる!」(←訳:ラッキーな感じ!)
「いい響き!」

 ↑上の画像のどら焼きは、
 『渋皮モンブラン』と
 『3種のベリー&フロマージュ』。

 モンブラン風の、フィリング、といったらいいのかしら、
 サンドされているたっぷりのクリームも
 スイーツ好きさんには堪らないでしょうが、
 星を4個くらい点けちゃいたいのは、
 とにかく生地!
 生地なんです!!

「ほわほわァ~でス!」
「ふんわり!」

 『小倉』『栗』『小倉檸檬(レモン)』など
 常温で販売されているどら焼きと、
 『小倉×クリーム』
 『フレッシュリーチーズクリーム』
 『北海道生クリーム』
 『珈琲ゼリー×クリーム』他の冷蔵品のどら焼き、
 どちらも激おすすめです♪

 明日5日からはバレンタイン向けの新作
 『生チョコレート』も発売されます。
 また、店内にはカフェコーナーもありますので、
 HPでお店の場所をご確認の上、
 八王子にお越しの際は、ぜひ!

「もうゥいッこォ、おかわりィくださいィ!」
「がるる!」(←訳:ボクも!)
「もう2個でもいいよ!」


 
 ……一方、その頃マイクマフトお兄ちゃんは。

  

「こっちも旨いぞ!
 冬のアイスクリームって良えなぁ♪
 では皆様方、2018年も!」

 どうぞよろしくお願いいたします~!

 
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2018!新春特別企画♪《時間泥棒を逮捕せよ》その4!

2018-01-03 22:10:35 | 2018!新春特別企画♪
 新年のカウントダウンは、まだか。
 なぜ、時計も鐘も沈黙したままなのか。

 ロンドン市民の心の叫びを
 ひしひしと感じる名探偵テディちゃムズ一行は、
 さあ、新春特別企画を賭けた勝負に出ますよ♪

「がるる!ぐるるるるー!」(←訳:悪漢め!果し合いだー!)

 犯罪界のナポレオンクマ、クマリアティ教授の右腕であり、
 猛獣狩りの名人でもあるというモラワン大佐へ、
 えいやっと飛びかかったのは、
 おお、虎くんです。

「ぐるるっがるぐるるがるー!」(←訳:喰らえっトラ一族の恨みー!)

 と、その時。
 
  

 時計塔の上層がぐらりと揺れ、
 モラワン大佐はスッ転びました。

 いえ、時計塔が揺れたのじゃありませんね、
 鐘です、
 ビッグ・ベンの大鐘が、ぐらり、ぐらりん。

 それも道理です、
 鐘にはロープが二重三重に巻きつけられていて、
 ロープの端を握っているのはモラワン大佐。

 大佐が不用意に体勢を変えたせいで、
 ロープが波を打ち、ぐらりん、と鐘が動き……?

「わぁッ! きけんだッ、にげようゥ!」
 
  

 名探偵テディちゃムズの一声に、
 盟友ユキノジョン・H・ワトソン博士も、
 虎くんも、干支の戌(いぬ)くんも、
 鐘の管理室を大急ぎで後にいたします。

 は? 冗談だろう?臆したのか?
 逃げてないで闘えよ、ですって?

 いえいえ、冗談事ではないのです。
 ビッグ・ベン級の巨鐘の音を
 あまりにも近くで聴いてしまうと、
 耳がキーンとするどころではすみません。
 失神しちゃうんですよ、マジで。

「みんなァ、みみをォふさぐんだァ~!」

 時計塔の階段を駆け下りた一行と、
 国会議事堂の警備員さんたちは
 塔上部の異様な振動音が止むのを待って、
 再び鐘の管理室へ。

「がるる!」(←訳:いたぞ!)
「絡まってる!」
「じぶんのロープに!」

 鐘に巻きつけられていたロープは、
 どうしたことか、
 モラワン大佐の胴体をぐるぐる雁字搦めにしています。

「くそぉぉ!
 この鐘、1億ユーロで売り払うつもりだったのに!
 高品質な金属の需要は世界中で高まってるのにぃ!」
 
  

 時間泥棒、あらため。

 鐘泥棒のモラワン大佐。

 速やかにスコットランドヤードへと
 引っ立てられてゆきますれば。

「あっ! 時鐘だ!」

 ロンドン中の教会の鐘が、鳴り、歌います。
 新年の到来を。
 2018年の始まりを。

「やあッ! あけましてェおめでとうゥ!」
「おめでとう~!」

 カウントダウンの歓声と、
 電飾と花火の光りが、
 時間が正常に復したことを
 テディちゃムズたちに教えます。

 これで、心置きなく――

「パーティーだぁ!」

 屋台のホットワインを買い、
 ホカホカ気分で、ベーカー街へ。
 愉しき我が家へ。

 2018年が、どうか皆々さまにとって
 良い一年になりますように、と願いながら、
 家路を辿るのでした。
 
 

 ……その頃、マイクマフトお兄ちゃんは。

  

「くっそぉ!
 なんでワシだけ苦情電話の受付係なのっ?
 パーチーに行きたいようぅぅ!」


 ~ その5!(えっ?あるの?)に続く ~


 
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2018!新春特別企画♪《時間泥棒を逮捕せよ》その3!

2018-01-02 22:00:06 | 2018!新春特別企画♪
 おめで……あれっ?
 新年おめで……あれれっ?

 ロンドンの街角のそこここで、
 クマたちは互いの時計を覗き合い、
 教会から響くはずの時を告げる鐘の音を待ちますが、
 新春特別企画その3!に到っても、
 カウントダウンが始まる気配はありません。

「しょくんッ!
 われわれのォ、でばんだッ!」

 名探偵テディちゃムズ、
 友人の虎くん、盟友ユキノジョン・H・ワトソン博士、
 2018年の干支・戌(いぬ)くんとともに、
 ベイカー街221Bの下宿を走り出ました。

「じかんどろぼうゥをォ、つかまえなくちゃッ!」
 
  

「それでェ、テディちゃムズ、
 どこにいるんだい、その――」
「がるぐるる?」(←訳:時間泥棒は?)
「近くにいるの?」

 ユキノジョン・H・ワトソン博士、虎君、戌くんは
 走りながら訊いてみましたよ。

「うんッ!
 こうほちィはァ、にかしょッ!」

 テディちゃムズが申しますに。

 時をつかさどる“聖地”は、
 ロンドン市内に2ヶ所ある、とか。

 まずは、長い歴史を持つ
 ロンドンシティの古刹、
 セント・ポール寺院のささやきの回廊。

 囁き声ひとつとて拾い上げる名高い回廊と寺院の鐘は、
 シティエリアの“時の聖地”。

 そして、シティより歴史は浅いものの、
 議事堂を足元に従える
 大時計ビッグ・ベンはロンドン全体の“時報の聖地”。

 そのビツグ・ベンは、ただいま補修工事中で
 見学が中止されており、観光客もいない――

「そうか! そっちだね!」

 名探偵一行、ぱたぱたぱたと向かいます。
 テムズ河畔の、国会議事堂の方角へ。
 
「おっ! ほっとわいん!」
「焼きリンゴ!」
「ぐるるる!」(←訳:苺大福だ!)

 大通りや広場には
 カウントダウン客目当ての屋台が出ていて、
 ああ、空きっ腹がグーと鳴ります。
 どうでしょう、ここらで温かい飲み物など?

「じけんかいけつゥがァ、さきだァ!」

 はい、ごもっとも(ため息……)。

 美味しそうな屋台フードへの渇望を抑え、
 ビック・ベンの入り口に到着した一行、
 名探偵の顔パスで入館を許され、
 時計台の上層への長い長~い階段を、
 ふぅふぅ息を切らして登りに登り、
 ようやく鐘の管理室に踏み入ってみれば。

  

「あんっ?
 なんじゃ、おまえらぁ?」

 鐘の横には、怪しいモノ影!

  

「がるっ!ぐるるぅ!」(←訳:ああっ!お前はぁ!)

 真っ先にモノ影の正体を見分けたのは、
 なんと、虎くん?
 
「ぐるるるがるるるぐる!」(←訳:詐欺師のモラワン大佐!)

 そうだったのか!とユキノジョン・H・ワトソン博士は
 膝を打ちました。

 犯罪界のナポレオンクマ、
 悪の権化と恐れられるクマリアティ教授。
 その教授の右腕にして、
 “ロンドンで2番目に危険なヤツ”と
 かつて名探偵テディちゃムズに言わしめた悪漢が、
 この事件の黒幕……なのですね?


  ~ その4!に続く ~


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