ガソリン価格の高騰から、代替エネルギーとして「バイオエタノール」が注目されているのはご存知でしょう。主な原材料がトウモロコシやサトウキビなので、きび王国(?)である宮古島は、ガソリンにバイオエタノール3%を混ぜた「E3燃料」を普及させる政府のモデル地域になっているのです。<o:p></o:p>
写真:島内ではいたるところでさとうきびの収穫作業の真っ最中。写真:長くて硬いサトウキビを収穫するのは実際には大変な労働でしょう。<o:p></o:p>
ところが石油元売り各社は政府とは異なる混合燃料を普及させているため、島内19ヶ所の給油所のうち、たった4ヶ所しか取り扱っていないのが実情で、いっこうに進んでいないようです。ううむ、お上に対抗するなんて、石油会社ってかなり力強いんだね? じゃ~~ん!そこで登場するのが小泉元首相!
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帰りの空港で入手した「宮古新報」によると、今回の視察にはそのほかに自民党議員や職員、各省庁担当者なども同行したようで、東京からの直行便で日帰りという強行日程です。記事では午前中に市長と会談し、その後「エタノール製造工場・E3給油施設・さとうきび畑・風力発電システム・地下ダム資料館など」の視察、その後夕食懇談・・・という予定なのだそう。<o:p></o:p>
地元関係者はエコアイランド視察団団長、小泉さまの訪問によって、事業が推進されることを期待しているのです。しかしこれじゃ忙しすぎません?政治家は本当にタフでなければ!最近はメディアに登場することも少なく、どうしていらっしゃるのかと案じておりましたが、こうして精力的に活動されていたのですね。
写真:山や川がほとんどない宮古島では、地下にダムを建設して用水を供給しています。水に対する意識も高いです。
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ところで飛行機から見る宮古島は、全体がほぼ平坦でほとんど緑色に染まっています。最も高い横竹山地でも114mしかありません。総面積の半分以上が耕地面積であり、農業にはとても適しているといえるでしょう。実際に道路を走っていると、まるで北海道のように道の両側にはどこまでもゆるやかな農地が続くのです。違うのはトウモロコシではなくて、サトウキビという点です。<o:p></o:p>
丁度サトウキビの収穫時期だったので、長く成長したキビがあちこちでまとめてありました。道路には大型ダンプからの落とし物が行く先々でつぶれています。スーパー店内では、「キビ狩りのために」とか「キビ狩りやります」などのメッセージも見かけました。
写真:地下にこんな形の、工法が異なるダムが2ヶ所あります。
島にとってはモデル地域となることで予算が下りてくるので、ありがたいことなのでしょう。ただ最近は「食料をエネルギーとして代替する」ことに異論が出ていることも事実で、人類全体の将来を考えると、かなり矛盾した政策となると思えます。たった3%混ぜるということがどれほど足しになるのでしょう?そしてあれこれ言ってる間にも穀物類の値段はどんどん上がっているのです。やはり食料ではなく、食べられない植物とか、自然エネルギーの利用とか、違う視点が必要という感じがしますけど・・・。<o:p></o:p>
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