写真撮影日:2015/4/10~11 「桜特集」
写真上:苗代桜(なわしろざくら・下呂市和佐)
2015/4/5放映された NHKサイエンスZERO「ソメイヨシノの起源に迫る」を見ました。現在全国にはソメイヨシノ樹木が、なあ~~んと数百万本もあり、ほぼすべてが同じ遺伝子を持つ「クローン」。だからこそ一定の気温条件で一斉に開花するのです。
これはソメイヨシノが江戸時代に園芸種として造られ、接木(つぎき)で日本中に広まったためで、自然界には見られない「異常状態」と言えるそうです。
近年「遺伝子のブレンド割合」の研究が進み、「オオシマザクラ 37%、ヤマザクラ 11%、エドヒガンザクラ 47%、不明 5%」という結果が得られました。専門家は「おそらくオオシマザクラとヤマザクラの交雑種、そしてエドヒガンザクラが両親ではないか」と推測しています。
ウィキペディアには「日本原産種のエドヒガン系の桜とオオシマザクラの交配で生まれたと考えられる日本産の園芸品種である」とありますが、さらに詳細な起源が明らかになったわけですね。
また番組では「ソメイヨシノがこれほど広まり愛されているのは、成長力が強く、花見をするには最適だったから」と説明していました。よく言われるように「ハラハラと花吹雪が散るさまが日本人的心情にぴったりだから」もありますね~。
それにしても桜の名前は知るほどに混乱してくるものです。日本に自生する原種は「オオシマザクラ、ヤマザクラ、エドヒガンザクラ、カンヒザクラ、マメザクラ・・・」など10種程度とされています。なお「エドヒガンザクラをヒガンザクラとかコヒガン」と呼ぶこともあり、また「カンヒザクラをヒカンザクラ」と呼ぶこともあるので、ややこしいです。つまりヒガンザクラ(彼岸桜)≠ヒカンザクラ(緋寒桜)ですね~。
今回の旅では主に「一本桜」と呼ばれる桜を見ることが多かったです。現在天然記念物に指定されている桜は39種で、そのうち33種が「一本桜」といわれます。(ちなみに最多は杉の44指定)
たくさんの桜が一斉に咲きそろう光景は、色が薄くて花弁が儚いからこそ、可憐さを備えた華やかさがあります。でも「一本桜」が持つ個性やストーリーにはかなわないですね~。人びとが愛で、大切に守ってきた「想い」をも感じてしまいます。
残念ながらソメイヨシノは成長が早い分、寿命が短くて老木が少ないですが、エドヒガンザクラなどが1000~1500年を超える命を引き継いでいることに、またまた感謝なのです。
******** 続く *******
写真:四美のしだれ桜(岩太郎桜とも・下呂市)
写真:「鬼伝説・鬼の頭蓋骨」が残る念興寺(和良町)
写真:道路脇に鉄男さんたちのにぎわい!(中山七里近く)
写真:肝心の列車なしだけど、「想像してね~~」
写真:道の駅「飛騨金山ぬく森の里温泉」近く
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