日本の電力会社が太陽光発電などの再生可能エ ネルギーを汚い電気と言って嫌う割りに、ドイツなどヨーロッパでは積極的に採用しようとする。その差は日本が殆ど停 電しない高品質な電気を提供しているからだと聞いたことがあります。
どうやらその差は発電を柔軟に制御できるかどうかのようです。
SankeiBizより 2011.5.27
日本の送電網「低い柔軟性」 自然エネル ギーへの対応、最低水準
国際エネルギー機関(IEA)は26日までに、日本の送電網の再生可能エネルギーへの対応能力が世界の主要国の 中で最低水準にあるとする報告書をまとめた。菅直人首相は25日にパリの経済協力開発機構(OECD)会合で、太陽 光発電の整備方針を表明したが、新たな課題を突きつけられた形だ。
IEAは報告書の中で、8つの主要先進国・地域の電力市場を評価。風力や太陽光など変動の大きい再生可能エネル ギーについて、将来達成可能な電力全体に占める割合は日本が最も低く、19%と試算した。一方、デンマークの送電シ ステムの柔軟性が最も高く、63%を再生可能エネルギーでまかなえるとしている。
2位は北欧電力市場で48%。水力発電の比重が多いことが寄与した。米国の西部系統が45%、カナダ東部の ニューブランズウィック・システム・オペレーターが37%で続いた。イギリス諸島は31%、メキシコが29%、イベ リア半島が27%だった。
世界中の送電系統運用者らは一定の電力量の供給を行う従来の原子力・火力発電所と電力供給量が不安定な再生可能 エネルギー源とを統合する取り組みを進めている。
ダムのタービンの電源を必要に応じて容易に切ることができる水力発電は、再生可能エネルギー発電所に対応させや すい。対照的に、原子力・火力発電所では運転開始・停止に、より多くの時間がかかる。
日本の電力市場が他の主要先進諸国よりも柔軟性の点で劣る要因の一つは、日本の場合、発電容量の大部分を原子力 発電所と石炭・石油火力発電所が占めていることだ。IEAの最新の数字によると、日本は原子力と火力への依存度が 2008年時点で約70%を占めていた。…以下略
日本の高品質な電気というのは原子力や火力発電に頼りすぎていたと言うことのようです。かといって水力発電を 増やす余力は殆ど無いそうですから柔軟性を持った発電を増やすのも難しそうです。
太陽光発電に追い風が吹いていますが、菅総理や孫さんの言うような急激な増加はかなり難しそうです。
とは言いながらも諦めずに増やしていかないといざとなった時には間に合いません。兎に角増やしながら考えましょ う。
それしかない!