団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

フードマイレージ

2007年10月16日 | グローバリズム

  酒は飲まないが甘いものには目がない私(糖尿病で今は控えています)は赤福は大好物です。しかし、あの日持ちのしない商品のどうやって保っているのだろう「大変だろうなぁ」と疑問には思っていました。そうしたら今回の製造年月日の問題で冷凍処理しているとの報道を聞いて、「そうか冷凍か、良い事を思いついたなぁ」と感心しました。

 あれだけ人気があって大量生産が必要で日持ちがしないものを廃棄処分をなくすることは大変な苦労があるはずですが、それが冷凍技術によって克服されたとしたら喜ぶべきことと思うのは私だけでしょうか。

 「白い恋人」も売れすぎて在庫を持つために日付を誤魔化していたように、この問題は食べ物を扱う商売にとって死活問題でしょう。

  しかし、メーカーも悪いが、消費者もやたらに賞味期限なるものを気にしすぎるのじゃないでしょうか。「赤福」だって「白い恋人」だって少々日にちが経っていても、そのつもりで食べれば別に問題は無いはずです。

 私なんか、「白い恋人」や「赤福」が店頭から撤去されたニュースを見る度、「何と勿体無い、あの商品は廃棄処分するしかないのだろうか」とそちらの方が心配になります。いっそのこと、スーパーなどでよくやっている処分品として半額とかで売れば良いのに。結構買う人もいるはずです。そうすればメーカーも消費者もメリットはあるはずです。何でやらないんでしょうか。まぁ、マスコミあたりがたたきそうですが、廃棄処分よりは余程地球に優しいと思うのですがどうでしょう。

 しかし、メーカーもヒット商品が出ると大量生産に乗り出し、結局はこんな問題になってしまうのじゃないでしょうか。会社を大きくして、販路を広めることは良いこととして今までは捉えられてきましたが、もうそろそろ考え方を変えても良い頃なのかもしれません。

 そんなことを考えさせられる面白い記事がありました。

 asahi,comより

  (環境ルネサンス)「お近く食材」力 減らせ「フードマイレージ」 20071008

  買い物に行って食材を選ぶとき、何を気にするか。味と値段、安全性が大方の選択基準だろう。これに加え最近、「距離」という指標が注目されている。遠くでとれたものより、近くでとれたものを選ぶ。それによって輸送に伴う二酸化炭素(CO2)の排出を減らし、地球温暖化の防止に役立てようとの発想だ。「フードマイレージ」という指標を使い、食卓から地球環境に目を向ける動きが広がっている。

 ◆遠くから運べばCO2増 地産地消で地球冷やせ

 フードマイレージの直訳は「食料輸送距離」。食料は主にトラックや船、飛行機で運ばれる。輸送距離が長ければ長いほど、石油がたくさん使われ、CO2の排出が増える。航空会社のマイレージは増えればいいが、こちらは減らすことに価値を与える。

 元々は英国の消費者運動から始まった考え方だ。01年ごろ、農水省の農林水産政策研究所長だった篠原孝氏(現・民主党衆院議員)が、日本に紹介した。

 経済のグローバル化が進むなか、物の輸送がいかに環境に負荷を与えるかという点を問題視した。英国では理念的な運動だったことから、篠原氏は部下だった中田哲也氏(現・九州農政局消費生活課長)に、フードマイレージの数値化を提案。食料の重さと距離を掛け合わせる計算方法ができあがった。

 中田氏の試算によると、01年の日本の輸入食料のフードマイレージは約9000億トン・キロにのぼった。各国と比較すると、米国と韓国は日本の3割、フランスは1割にすぎなかった。この数字からCO2排出量を計算すると、1690万トンにのぼる。これは国内の食料輸送に伴うCO2排出量の2倍近い値だった。

 中田氏は「想像はしていたが、日本の値は極端に高い」と話す。ただ、「あくまで輸送面だけにしぼった数字。国内産でもハウスで加温したり、化学肥料を使ったりすると、環境負荷は上がる」とも指摘する。

 今年の環境白書によると、05年度の日本のCO2排出量のうち、運輸部門は2割を占め、90年と比較すると1.2倍に膨らんでいる。

 篠原氏は「物の輸送が、いかに環境へ負荷が大きいか。国際分業がさらに進むと、地球環境はパンクする。国内農業の保護を訴えている訳ではない。今やどんな問題にも環境の価値が優先する」と話す。

 「POCO(ポコ)」

 2年半前、こんな単位が生まれた。有機農産物など安全な食品を宅配する「大地を守る会」(東京・六本木)が、CO2の量を分かりやすく表示しようと、約8万人の会員向けに編み出した。

 1ポコはCO2.100グラムに相当する。例えばこんな使い方だ。

 豆腐がある。一つは佐賀県産の大豆で作られた。もう一つは米国・ノースダコタ州産の大豆からだ。東京の消費者がこれらの豆腐を食べる場合、輸送に伴うCO2排出量は佐賀産が0.5ポコ、米国産が2ポコになる。佐賀産を食べた場合、1.5ポコ、つまり150グラムのCO2を減らせることになる。

 「守る会」はフードマイレージを基に70品目の食材について国産と輸入品のポコの差を算出し、ホームページで公開している。なるべくポコの少ない食材を、と会員らに呼びかける。

 ポコの語源は、CO2を固化したドライアイスが水の中で「ポコポコ」と音を出すのと、「ちょっと」という意味のスペイン語の「ポコ」をかけたそうだ。少しずつポコを減らそうというメッセージでもある。

  参照:フードマイレージ

 この考え方は面白いですね。最初に知ったのは、イギリスのスーパーで商品に距離と値段を掛けた数字を表示しているというものでした。相変わらずヨーロッパは考え方が進んでいますね。

 高い運賃を掛けて世界中から食材を集めることの勿体無さを考えるときが来ているのかも知れません。途上国で買い叩いた商品より少々高くても地場の商品を買う心意気が結局は自分たちを守ることに繋がることになるはずです。

考えるべきかも!



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