日本のガンジー 阿波根昌鴻(あはごん しょうこう)の足跡を尋ねて、7年ぶりに伊江島の「ヌチドゥタカラの家」(命こそ宝の家)を訪れた。
ガンジーは、支配していた英国政府が塩の専売を始めた時、人が生きていくために欠かせない塩にまで占領政府が課税することに反対して、無抵抗非暴力の行進を始めた。多くの市民が賛同して「塩の大行進」となり、インド独立運動のきっかけとなった。
阿波根は、支配していた米国政府が伊江島の農地を強制収用し始めた時、農民が生きていくために欠かせない土地を奪ったら農民は乞食になるしかないと訴えて、無抵抗非暴力の行進を半年間かけて行った。多くの沖縄の人が賛同して「乞食行進」となり、米軍基地に収用された土地返還運動のきっかけとなった。
琉球政府前をスタートした「乞食行進」。
政府に回答を求める阿波根さん(中央)。
資料館は、阿波根さんが、自宅に作った。
阿波根さんの考え、生涯、沖縄に起きたことを知ることができる。
日本軍4300人、伊江島住民1500人、米軍800人が、この小さな島で戦死した事実を想起させる、さまざまな「事実」が展示してある。