沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

オックスフォード

2023-09-13 | 欧州
コッツウォルズから南東へ約40km進み、オックスフォード(Oxford)にやってきた。
街の人口の2割は、学生だが、観光客も多くにぎやかな都市だ。

名門のオックスフォード大学はどこにあるの? 

日本のような「敷地で囲まれた大学」ではなく、「街の中に点在する教会や歴史的建造物を総合したものが大学」らしい。

街の中を歩いて、オックスフォード大学を探すことに。

カーファックス塔 Carfax Tower

1032年に建造された時計塔。かっては教会の一部だったが、今は有料の展望台。大学ではない模様。

大学ができる前は、修道院や教会が教育の場だった。

1167年、国王ヘンリー2世は、イングランドの学生がパリ大学で学ぶことを禁じた。このため、オックスフォードの修道院や教会にパリから学生が集まり、暮らすようになって大学が形成された。

ホール(寮)が設立され、ホールはカレッジ(学寮)へと発展した。カレッジは、学生だけでなく教職員やその家族も暮らす共同体機能を持った。カレッジは、多くが修道院や教会から支援を受けていた。

オックスフォード大学は、現在、独自の歴史や特色を持つ38のカレッジと、6のホールで構成される。

学生は、学部やコースと同時に、カレッジ・ホールに所属し、学部の指導教官とカレッジの指導教官から、それぞれ指導を受ける。大学入学の許可とともに、カレッジの入学許可が必要

大学は、学生に対して講義や実験、試験などの教育を提供し、学位を授与する。

カレッジは、学生に対し少人数での指導や、宿舎、食堂、バー、図書館、スポーツ施設など福利厚生を提供する。

ここを左折して、東に延びるハイ・ストリート High St. 沿いに、カレッジや関連施設があるらしい。

リンカーン・カレッジ図書館 Library of Lincoln College

1427年に設立された古いカレッジの図書館。カレッジは冷戦時代のスパイ小説作家のジョン・ル・カレが卒業。

この小路を左(北)に進むと、リンカーンカレッジがある。

さらに進むと、コッツウォルズの美しい村を広めたウイリアム・モリスが学んだエクセター・カレッジ Exeter Collegeがある

 
セント・メアリー教会 University Church of St Mary the Virgin
 オックスフォード大学の主要な教会で、千年近くの歴史がある。
 当初、式典、集会、試験がここで行われたが、各カレッジが独立すると、役割は弱まり、存在は象徴的になった。

ラドクリフ・カメラ Radcliffe Camera

医師のジョン・ラドクリフが、死の2年前に大学図書館建設を企画し、その遺産で1749年に建造。

カメラは、ラテン語で”円天井の部屋”の意味で、写真機のカメラも同じ語源。

オール・ソウルズ・カレッジ All Souls College

カレッジで唯一、学生を受け入れず、大学の研究施設となっている。

ここから、南へマグパイ小路 Magpie Laneという狭い道を進む。マグパイはカササギ。日本ならセキレイのような身近な鳥。

マートン・カレッジ教会 Merton College Chapel

 1264年設立のカレッジの教会。カレッジは血液循環説を唱えたウイリアム・ハーベーなど著名人を輩出し、今上天皇も留学。


マートン・ストリート Merton St. 

 大学前を東西に延び、沿道に学生たちの寄宿舎がある。

さらに南へ、グローブ・ウオーク Grove Walk を進むと、東側にマートンカレッジ Merton Collegeと、広いフィールドがある。この先は、クライストチャーチだ。

クライスト・チャーチ  Christ Church

キリスト教の修道院・教会の意味で、大聖堂を持つ最も裕福なカレッジ。1546年にヘンリー8世が設立。

多くの政治家や学者を輩出し、13人のイギリス首相やルイス・キャロルなどの文化人がここで学んだ。


ブロード・ウオーク Broad Walk を西に進み、カレッジの前を通過する。

クライストチャーチ大聖堂と戦争記念庭園 Christ Church Cathedral & War Memorial Garden
 庭園は、第一次世界大戦で心身が傷ついた兵士たちを癒したとある。

アリスズ・ショップ Alice's Shop(大學入り口の反対側にある)
「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロルは、クライスト・チャーチを卒業後、同校で数学を教えていた。
続編の「鏡の国のアリス」に、多くの品物が並ぶ食料品やお菓子の店で、アリスと経営者の老いた羊とが挿絵に描かれていた。
  その光景を残そうと、この店が存続され、今ではアリスグッズの専門店になっている。

トム・タワー Tom Tower
クライストチャーチ大聖堂の正面玄関にある鐘楼。
毎日21:05に、外出している学生たちに、寮に戻る時刻を知らせる。元の101人の大学職員を記念して101回連続してベルが鳴り、人々を驚かすそうだ。

オックスフォード市役所 Oxford Town Hall

「川を渡る牛」が旗に描かれている。オックス=牛、フォード=渡し場。この土地が、牛の渡し場だったことに由来する。
アシュモレアン博物館 Ashmolean Museum 
オックスフォード大学の美術考古学博物館で、古物商アシュモールが植民地時代のコレクションを寄贈し1683年に設立された英国最古の公立博物館。



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2023-09-14 14:52:39
こんにちは😊 オクスフォード大学っていう緑のキャンパスがある敷地に囲まれてと勝手に思っていました。 街全体で大学を構成していると言うことなんですか。歴史ある町並みですね。
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Unknown (forever-green)
2023-09-14 21:13:27
フーミンさん
ありがとうございます。そうなんですよ。都市の中に大学の各施設があり、それぞれが競い合っている。

カレッジがそれぞれユニークな活動をしていてそれに合格しないと大学に入れない。

日本も、学部学科ごとに合格を決めるので、神田駿河台に点在する日大医学部や明治大学の学部ビルと似てるかな。
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Unknown (ユウ)
2023-09-15 12:14:00
forever greenさん、こんにちは(^-^)/

オックスフォード大学行かれたんですね❗️教会や図書館など歴史的建造物が共存する有名な大学、素晴らしいですよね❗️一度は訪れたい場所のひとつでもありますが、実現するかどうか。

古いけれど、古さを感じさせない街並み?なぜかしら?数日過ごしてみたいです。
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Unknown (forever-green)
2023-09-16 17:46:26
ユウさん。こんにちは。
オックスフォードに滞在して、図書館や博物館を利用したり、講義を聴いて、勉強したいとおっしゃるのですか?
英語抜群のユウさんならわかるなあ。

ツアーに1人で参加した女学生がオックスフォードに留学予定だったのですが資金難で就職するか迷っていました。
難関ですけど、雅子さんも留学したし、1ヶ月で十分なので住んで学んでみたいと私も思いました。
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Unknown (ユウ)
2023-09-18 22:03:50
@forever-green こんばんは~(^-^)/

forever greenさんと違い、英語は得意ではありません。ただオックスフォードの空気を感じるだけで充分です。歴史的な建物群を巡り、誰かとちょっとおしゃぺりできれば満足です。
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ユウさんへ (forever-green)
2023-09-19 13:38:51
見知らぬ旅先で、地元の方とおしゃべりできるユウさんは凄いですね。いつも感心しています。
見るだけでなく、会話して、その土地の人の考えに触れると、ずっと心に残りますね。
遠方からわざわざ日本に来る方には、親切にしたいと思いました。
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