滋賀県に視察に行ってきました。
まりこさん、安藤さん、高倉さん、輝くんと一緒に、農業法人2件(野洲市と草津市)と野洲市給食センターを見学しました。
応対や内容も三者三様で、おもしろかったです。
最初の農業法人は野洲市中主(ちゅうず)地区にある「グリーンちゅうず」というところで、社長は野洲市議会議員をされています。会社の前にも中にも、安倍総理のポスターがドン!と貼ってあり、カレンダーまでありました。
農協の営農課長時代に、法人化計画が持ち上がり、その担当者として、最終的には農協を辞めて社長になられたそうです。
持ち主には小作料を払って、世話ができなくなった田畑(140ha)を引き受け、米・小麦・大豆の生産と田植えや稲刈りなどの作業受託をしておられるそうです。生産だけでは赤字だが、転作の補助金を加えて黒字になっているということでした。
雇用もして、地域の最後の「駆け込み寺」的な存在を目指している、とおっしゃっていました。
草津市にあるもう1つの法人は、「㈲アグリケーション」というところで、九条ネギの生産、加工をしておられました。
ここの社長はイトーヨーカドーの関係会社の食品バイヤーの部長を20年ほど経験した後、実家に戻って農業を始められたそうです。ネギだけで、年に2億円ほど売り上げがあるそうです。
「事業は人」。当たり前のことですが、そうおっしゃっていました。自分の商品をブランド化するために、細かいところまで注意を払って、戦略を練っているということでした。「圧倒的なリーダー」がいなければ、事業は成功しないともおっしゃっていて、たしかにそうだなあと思いました。
土作りは島本微生物研究所で学ばれたそうです。理論は全く正しいと思うが、そのやり方をそのまましたのでは「コストが合わない」とおっしゃっていました。
頭の中に、生産コストや管理コストや流通コスト、裏技コストを瞬時にはじき出すソロバンがあるようでした。
農家が1万年前から当たり前のように考えていることには、やればやるほど損をしていることがある。それを見つけて、単純に得する方法でやったら、必ず儲かるやん。
要約すると、そういうような話でした。
野洲市の給食センターはまだ竣工前で、中も全部見せてもらえました。合併特例債を16億円ほど使い、総工費18億円の施設でした。7000人分の給食が用意できるそうです。
今までの給食施設でも全く食中毒などを出していないのに、保健所の指導で「ここまでやる必要があるのか?」というくらいの施設になっていました。そうしないと、新しい施設は認められないので止むを得ないということでしたが、そういうコストを下げていき、ムダを省かなければいくらお金があっても足りないと感じました。
こういう視察の良いところは、同じ話を聴いたり、施設を見る経験を共有できることだと思いました。