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バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

怒った顔と怖い顔

2011年05月14日 23時15分32秒 | バス運転士

某駅を定刻に出て最初のバス停… 怒ったような顔をしている男性(推定50代)が乗ってきた。私が「何かあったのかな? それがバスによるものなのかどうか気になるが…」と思っていると、男性はやや強い口調で「○○へ行くのか!?」と言った。

○○とは停留所名ではなく地名だったので、私は「え~っと…」と言いながら「何処かの信号機に書いてあったなぁ…」と考えていた。すると男性が「△△橋を渡るのか!?」と言ったので、私は「はい、渡ります」と答えると同時に「あぁ、そうだ。その橋を渡ってすぐにあったなぁ~!」と思い出した。

男性は「渡るんだな」と言うと、納得したように中扉の前あたりに着席したのだが… なぜか座席から身を乗り出して、ず~っと前の方を覗き込んでいたのである。ただバスの前方を見ているだけでなく、今にも何か言い出しそうな雰囲気を醸し出しながら…

その姿がず~っと車内ミラーに映っていて、私の視界の端に嫌でも入ってきていた。そしてバスが赤信号で止まった時… 男性はサッと立ち上がり、運転席の横までやって来たのである。私が「やっぱり何かあったのか!?」と身構えていると、男性は「お金… 払ってなかったよな? 悪いね」と言いながら、ICカードをピピッとやったのである。

まったく… 余計なことばかり考えていて、肝心の運賃チェックをしていないとは… もしも、その男性が帰宅してから思い出して「あぁ、俺はバスの乗り逃げ犯になってしまったぁ~!」と悩んで病気になったらどうするんだよぉ~! などと、またも余計なことを考えてしまう私であった。それはそうと、あの顔は… いや、私もテニスボールを思いっ切り打つ時には、女性陣から「顔が怖い」と言われることがあるからなぁ…