バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

あの旗は…

2011年05月16日 15時33分13秒 | バス運転士
朝、バスレーンくねくね路線の終点(市内中心部)に到着した。今日は比較的順調に走れたので、少しだけ時間に余裕があった。だから、すぐにバスターミナル(乗り場)へ移動せず、そのまま5分ほど待つことにした。

すると、目の前の交差点の向こう側に、一人の“制服姿の男性”が現れたのである。彼は地下から階段を上がってきたようで、手には“旗”を持っていた。そして、“デートの待ち合わせ時間になっても彼女が来ない!”みたいな雰囲気を醸し出していた(ように見えた)。

無知な私には、彼が何を待っているのか分からず… ちょうどそこへ、後方からバスが4台も連なって来たので「あぁ、貸切か何かあって… その誘導かな?」と思ったのだが、みんな普通に通り過ぎてしまった…

私が「今日は0の日でもないし… 何だろう?」とモヤモヤしたまま「そろそろ行かなきゃ」と思った時、後方からけたたましいサイレンと共に赤色灯が接近してきたのである。すると、彼は“赤と黄の縞模様”の旗を広げて頭上に掲げたのであった…

彼の前に救急車が止まり、担架を持った隊員たちが地下へ… なるほど、そういうことだったのか… 無知な私が一つ賢くなった瞬間であった。またすぐに忘れてしまうかもしれないけれど…