先日、ある知人が「名古屋市のバスの運転士は不親切だよぉ~!」と言った。その人は、私がバスの運転士であることを知っているので、すぐに私は自分を指差して「私が乗っているのも名古屋市のバスですが、体は××バスですから…」と笑いながら答えた。
が、その人は表情を崩すことなく「私はよく名古屋市のバスに乗るんだけど、“○○へ行くには、どうすればいい?”って聞いても“分かりません”の一言だけだよ。この前、△△(どこかの観光地)へ行った時なんて、ものすごく親切に教えてくれたもん!」と続けた。
その瞬間、私の頭の中は“それが出来ない様々な場面”で一杯になってしまったのだが… その場にいた他の人が「路線がいっぱいあるで分からんのだわ」と、正に私のことを知っているかのような助け舟を出してくれたのだが、まだ納得いかない様子だったので、私は「発車時刻の2分前にバス乗り場へ着けることになっているので、余裕がないんですよ」と言った。
すると、納得するどころか「分からん訳ないでしょう。そんなのサッサと教えてくれればいいだけのことだがね」と言われたので、私は「ちょっと前に、バス乗り場で親切に道を教えていたら発車が遅れて、そのことで乗客に怒鳴られた運転士が切れちゃった… って、ありましたよねぇ? あちらを立てればこちらが立たずで…」と言ってみたりしたのだが、“燃え盛る炎”の勢いを止めることは出来なかった…
決して喧嘩したわけではないので、その場が険悪なムードになったということもなく… ただ、私がバスの運転士だと分かっていて、あの感じだったので… 知り合いにバスの運転士がいない人たちの間では、ぼろカスに言われているのかもしれないと思った。ま、どうせ私はボロでカスでノロマなボケですけど… ねぇ、教官!