昨日、私の3分前の先発バスが発車すると同時に、バス乗り場へ車椅子の人が2人やって来た。私がバスを乗り場へ移動させると、ボランティアで案内人をやってくれている男性が「2人お願いします」と合図を送ってくれた。
私は車外スピーカーを通して「しばらくお待ち下さい」と断ってから、前扉を開けずに中扉だけを開けた。そして車椅子用スペースの座席をたたみ、スロープを出して… 案内人の彼が手伝ってくれたこともあり、スムーズに乗車&精算完了できたのだが…
その間に、1人のジジイが中扉から乗り込んで、車内後方の席に座ったのである。前扉の外で並んで待っている数名の乗客がいるにもかかわらず… 私は瞬間的に“怒りメーター”の針が上がったのだが、その時はすぐに「どうせフリーパスだろうし… 乗客全員が余裕で座れるし… 無視しよう」と決めてしまったのである。
なぜならば… そこで私が何を言おうと、どんなに丁寧な言い方をしようと、まず間違いなくジジイは「いつまでモタモタやっとるんだ」「発車時刻を過ぎとるぞ」というようなことを言う。そのような“遅れに関する言葉”は、車椅子の人の「時間を取らせて申し訳ない」という気持ちを、必要以上に深いものにすると思ったから…
何年前になるだろうか… 車椅子の人をバスに乗せるようになった頃、見送りに来ていたお母さんが「すいません」「宜しくお願いします」「申し訳ございません」と言いながら、とても恐縮していた姿が今でも忘れられず… 何もそんなに恐縮しなくても… と… あ、いや、そのお母さんが美人だったとか、そういう話ではなくて… うんうん、ホントに…(怪しいなぁ~!)