バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

苦情… の・ようなもの

2012年12月26日 23時00分22秒 | バス運転士

午前11時頃、某駅を出発して最初のバス停に接近… 降車ボタンは押されておらず、バス停にも人影はなく… ただ一人、若い男性がバス停の数メートル手前を歩いていた。こちらを振り返ることもなく、走り出すこともなく、もちろん、手を挙げるなんてこともなく… 私はバス停の発車時刻を過ぎているのを確認して「ただの通行人か… 通過だな」と思った。

それでも一応、男性にゆっくりと接近&追い抜きながら、その動きをチェック… すると、なぜか体の前で両手を動かしていた。私は「もしや… 財布からお金を出しているのか?」と思って、バスを減速させた。が、男性はバスに追い抜かれても慌てるような素振りを見せなかった。

私は「やっぱりただの通行人かなぁ… ま、目の前の信号も赤だし… とりあえず止まってみるか」と思い、バス停で止まって前扉を開けた。それでも男性は普通に歩き続けていたので、信号が青に変わったのに気付いた私はすぐに扉を閉め… と思ったら、男性は無言で“当たり前のように”乗り込んできたのである。それに合わせて、私も無言で運賃の確認をした。

約30分後… 営業所へ戻ると“ある上司からの呼び出しメモ”が貼ってあったので、私は「あぁ、早速“運転士がありがとうも言わんかった”という苦情でも入ったかな?」と思いながら、その上司のところへ行った。

すると、「一週間くらい前の話になっちゃうんだけど、こういう話が上(委託元)から来とるんだわ… 覚えとる?」と言われ、一枚の用紙を見せられた。そこには、ある人から委託元へ入った苦情の内容が書かれているようだった。

それは“朝8時半頃に、あるバス停の数メートル手前を歩いていたら、バスが止まらずに行ってしまった。会社に遅刻したらどーのこーの…”みたいな言い分だったと思う。上司は「バスの通過時刻を調べたけど問題なかった」とも言った。

私は「その人のことは覚えていませんが、似たような状況はよくあります。ついさっきも同じようなことがあって…」と、冒頭の話をした。さらに「先程の場合でも、もしもバスが遅れていたら止まらなかったかもしれないし… その時の状況によって、止まることもあれば行ってしまうこともあります(もちろん“何のアピールもなく歩いている人”に対しての話である)」と付け加えた。

上司は「バス停付近では、そんな感じで気にしてくれているんだ。でも、出来れば止まって扉を開けて… まぁ、今回は単なる確認ということで… 苦情ではないから」と言い、めでたく無罪放免となった。もっとも、今さら苦情の一つや二つ… 言い掛かりの10や20入ったところで、低評価運転士には関係ないのだが…

月刊ブログの先月号で“私に「ひどすぎる!」と罵声を浴びせた女”の話を書いたけれど… どうやら同じ人種のようだ。自分がバス停の時刻に遅れて来ておきながら、バスの接近に注意を払わず、何のアピールもせずに「バスに置いて行かれた!」と文句を言うとは… 近年、何でも人のせいにする奴が急増中…

しかも、上の方が“出来ない人を助けること”と“自己チューを甘やかすこと”をゴッチャにしているのか… 理不尽なことを言う奴らに対して「配慮せよ」という流れになるのが、また可笑しいというか… 変というか… 狂ってるというか… ん? そういうオマエほど狂ってないってか!? ハハハ… そりゃ失礼ぶっこきましたぁ~