バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

あなたに夢中!?

2012年12月14日 22時46分05秒 | バス運転士

あちらこちらで多くのバス路線が入り乱れているので、2台以上のバスが並んでしまうことも珍しくない。大勢の人が向かう駅へ近付けば近付くほど、様々な系統のバスが集まることになるので、その傾向が一層強くなる。

先日の夕方… 私のバスは“駅から住宅地へ”人を乗せて行くことが“主な役割”だったので、逆に駅へ戻って来る時には乗客は1名だけだった。ある交差点を2~3分遅れで右折すると、そこのバス停に他系統のバスがハザードランプを点滅させて止まっていた。

事故でもなく故障でもなく乗降客の動きもなく… それは時間調整のためだった。その次のバス停でも、そのまた次のバス停でも… その先、終点の某駅までは経路も同じなので、待っていた乗客はみんな前のバスに乗り、私のバスは乗降客なしで追走&時間待ちの繰り返しとなった。

そして、気が付けば私のバスは7~8分も遅れていて… と、その時! 唯一の乗客である女性が「あのぉ… (終点の某駅発)○○行きのバスに乗りたいんですけど、間に合いますかねぇ?」と言ったのである。

私は「え~っと… 20分発ですから… う~ん… 微妙ですねぇ… 信号次第でしょうか…」と答えた。すると彼女が「それじゃあ、手前の△△停で降りて、そこで○○行きが来るのを待った方がいいですかねぇ?」と言ったので、私は「あ、そうですね。申し訳ございません」と答えた。

さらに彼女が「(△△にはバス停が2つあるけれど)○○行きのバスは、どっちに止まりますか?」と言ったので、私は「今、バスはこの交差点を左折しますが、○○行きのバス停は真っ直ぐ行ったところにあります」と答え… 間もなく△△停に到着して、彼女は降りて行った…

が、車内のバス停表示器は、△△の1つ手前の××停のままだったのである。私が彼女との会話に神経を集中させてしまい、××停を確認せずに前のバスを追走して来てしまったのだ。まぁ、私の前を走っていた“まったく同じ道を行くバス”が通過したのだから問題ないはずだが…

いかんなぁ… ついつい“おばさん”との会話に夢中になってしまった。えっ!? その女性は“綺麗なお姉さん”じゃなかったのかって? ハハハ… いえいえ、普通のおばさんでしたよ。それにしても… ホントに私は“何かやりながら他のことをやる”ことが苦手で… 「我が輩の辞書には不器用という文字しかない!」ってところかな。ハハハ…