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バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

今年の初セッショウ

2011年05月26日 14時36分42秒 | バス運転士
発車時刻1分前… 小さな黒い影が私の視界に入ってきた。が、反射的に出た私の左ジャブは空を切った。「時間がない」と焦る私の左ジャブは、その後も空を切り続けた。

そんな私を甘く見たのか、奴はうかつにも窓ガラスの上で動きを止め… その瞬間、私の右ストレートが炸裂! 奴は煎餅のようになり、私の左足首から吸い取ったと思われる鮮血に染まった。

奴もなぁ… 血が欲しいならば、そう言ってくれればいいのに… ただし、変な病気を持って来たり、かゆくしないでもらいたい。そうしたら、200ccでも300ccでもあげるのになぁ…


困ったタクシー運転手

2011年05月25日 21時10分36秒 | バス運転士
先日… 雨降りの夕方、ハザードランプを点滅させているタクシーがバス停の前に止まっていた。私が2mほど後方で「乗車? 降車? すぐに動くのかな?」と判断に迷っていると、運転席のドアが開いた。

私は「いずれにせよ、すぐに動かないんだな」と思って、仕方なくその場で降車扱いを… と思ったら、すぐにドアが閉まったので、私は「バスに気が付いて、動いてくれるんだ」と思って、ちょっと待っ… と思ったら、再びドアが開いて運転手が“傘を持って”出てきたのである。

それがまた、元気のなさそうな痩せたお爺さんで、雨が降っていることには気付いても、バスの存在にはまったく気付いておらず… 思わず「おじいさぁ~ん! 生きてますかぁ~?」と声を掛けたくなるほどの立ち姿であった。

そんな姿を見せられては怒る気にもなれず… 結局、私はその場で降車扱いをして、バスを発車させた。その時、タクシーの前に立っている運転手のお爺さんを見てみたら… なんと、ガードレールに向かって立ち××をしていたのである。まったくもう… 困ったお爺さんだ…


事故迂回渋滞遅延尿意

2011年05月24日 22時31分33秒 | バス運転士
バスレーンくねくね路線の始発を担当した。朝6時前、市内中心部へ向かう途中にある某バスターミナルの一つ手前のバス停まで来たところ… トレーラーが中央分離帯に乗り上げて、反対車線をふさいでいた。が、何とか脱出しようと動いているようだったので、私は「まぁ、問題ないだろう」と思った。

が、いつものように私の考えは蜂蜜よりも甘く… その後、事故現場は10時半頃まで通行止めになり、そこを通る路線は迂回運転をしていたらしい。当然、一般車も同じように迂回するので、その周辺は渋滞渋滞渋滞で… 大変だったようだ。

一方、私のバスは、事故現場の渋滞とは関係なく遅れていった… 雨の朝だからなのか、某バスターミナルを出てからバス停2つ目で早くも満員… その後は、バス停で止まる度に“扉が閉まるか閉まらないか”で時間がかかり… いつの間にか10分以上も遅れていた。

加えて、市内中心部における到着から発車までの時間に余裕はなく… ずぅ~っと遅れたまま、某バスターミナル方面へ戻ってきた。さすがに事故現場の近くまで来ると渋滞渋滞渋滞で… 20分以上も遅れてしまった。結局、市内中心部との間を3往復してから営業所へ戻る11時頃まで、運転席を離れたのは“忘れ物チェック”の時だけ… バスを降りたらすぐにトイレへ…

朝、営業所を出る前に“目覚ましのコーヒー”を飲もうか迷ったのだが… 結果的に飲まなくて正解だった。もしも飲んでいたら、発車時刻の過ぎているバスを置いてトイレに行かなければならなかっただろうし… そこで、その後の乗客の冷たい視線に耐えられないからと我慢して走り出していたら… 最悪の場合、運転席で!?!?!? いや、いくらなんでもそりゃないか。ハハハ…


派手なバッグの忘れ物

2011年05月23日 21時16分55秒 | バス運転士
某駅での降車扱い後、待機場所にバスを止めて忘れ物チェックをすると… 大きくて派手な手提げバッグがあった(黒地に赤、黄、緑などの幾何学模様!)。チラッと中を覗いてみると、大きな財布らしきモノもあり… 私は「次の発車まで10分くらいあるから、それまでには取りに来るだろう」と思った。

しかし、私が「多分、あの人のバッグだろう」とボンヤリと思い描いているお婆さんはなかなか現れず… 5分経ち… 6分経ち… 7分経ち… 「もうそろそろ乗り場に着けないと…」と思ったその時、お婆さんが駅から現れて「ごめんなさい、カバン忘れちゃって…」と言いながらやってきた。

そして、私が「これですよねぇ?」と言いながらバッグを差し出すと、お婆さんは「こんな大きいもん忘れるなんて… 年寄りはボケとるでいかんね~! ハハハ…」と笑った。いえいえ、ボケ合戦ならば私も負けていませんよ~! 威張れることじゃないけど…


世界は二人のため!?

2011年05月22日 19時08分10秒 | バス運転士

あるバス停で数名の乗客が待っていた。その中には自転車に跨った若い男性もいたけれど、彼は若い男女の見送りに来ているだけのようだった。そして、その男女が最初にバスに乗ってきて…

女「ねぇ、いくらぁ~?」、男「200円じゃないのか?」、私「はい、200円です」、女「どうやって払うのぉ~?」、男「現金でいいんじゃないのか?」、私「はい、ココへ入れて下さい」

女性は財布から小銭を出して「カラン、カラァ~ン!」と200円を… 否、110円を入れてくれたのだった。女「いやだぁ~! 110円だってぇ~!」、男「ハハハ…」、女「どうすればいいのぉ~?」、男「それは…」、私「100円を入れれば、10円が戻ってきますから…」

女性は黙って100円を入れて、出てきた10円玉を手にとって… 男性はすんなり200円を入れて… 二人仲良く“車内観覧席”へ向かって歩いて行った… 私は、いつか読んだ漫画の「時の刻みはアンタだけのものじゃない」という台詞を思い出しながらも、実はちょっとだけ羨ましかったりして…