バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

肘掛けとバケツ

2011年12月16日 15時02分15秒 | バス運転士
最近、新車が入ったそうで… いくつかある変更点の一つとして、「最後部の“車内観覧席”の肘掛けがなくなった」と聞いた。その理由は「肘掛けと窓ガラスの間にゴミを捨てる乗客がいるから!」ということらしい… 確かに…

また、「(一台に一個、座席の下にある)バケツが設置されなくなる」とも聞いた。本来の設置理由(?)で使ったことはないけれど、“臨時ゴミ箱”として使うことは多々あるのに… 個人的にはとても残念である。私は“マイバケツ”の持ち込みを検討中! なんちゃって…

先日も、終点の某駅で忘れ物チェックをしたら、その“肘掛けと窓ガラスの間”に缶コーヒーの空き… と思ったら、“飲みかけ”が捨てられていたのである。なるほど! ここならば缶が倒れにくくて、コーヒーがこぼれずに済む… なかなか考えたなぁ~、偉い偉い… って、そういう問題ではない!

次の発車まで4~5分あったので、私は目の前の公衆トイレで中身を捨てて、空き缶は自動販売機横のゴミ箱へ捨てた。もしも時間がなかったとしても、今はバケツがあるから… とりあえず、その中へ入れておいて、後で何とでもできるのだ。

まぁ、バケツが設置されなくなるのは、これから入ってくる新車だけだから… まだまだバケツ付きバスの方が圧倒的に多いのである。だから、マイバケツを用意するとしたら… えっ!? 逆にゴミ箱を用意したらどうかって? いや、そうすると“とんでもないもの”まで捨てて行かれそうで… 想像しただけで怖いです。ハハハ…


久々の… 新たな質問

2011年12月15日 20時59分16秒 | バス運転士
先日、バスレーンくねくね路線で“同じ質問を繰り返す人”が久々に乗ってきた。そして“助手席”に座るや否や「○○停まだ?」「○○停まで何分?」といういつもの“エンドレス・クエスチョン”が始まった…

一人の女性が「運転士さんに話し掛けたら危ないからね」と言ってくれたけれど… それがなかなか… ねぇ… だから私は“バスが止まっている間は返答するけれど、バスが動いている間は返答しない”というスタンスで接している。

バスが走行中… 私からの返答がないと、他の乗客に返答を求めて「ねぇ、おじちゃん!」「ねぇねぇ、おばちゃん!」と話し掛けていた。そんな中で、一人のお兄さんが「そろそろ降りるバス停に近付いたかな」という感じで前へやって来た。

すると、予想通り「ねぇ、○○停まだ?」と声を掛けられ、彼は「まだだよ」と返答したのだが… その直後、なぜか質問が「ねぇねぇ、干支なに?」に変わったのである。それに対して、お兄さんは「えと???」と言っただけで黙ってしまった。

その時、私は昔のことを思い出した… 某場外馬券売場へ行った時、私服の警察官が未成年者(馬券購入不可)と思われる若者に「君、何歳だ?」「干支は何だ?」と質問していたのである。

嘘をつく場合、年齢は「20歳です」とテキトーに即答できるけれど、干支はちょっと計算しなければならず… 即答できないのだ。私は「警察官もなかなか考えているなぁ~」と思ったものである。

しかし… 今は干支そのものを知らない若者が増えていると聞いたことがあるので、もうその手は使えないかも… だからといって「血液型は?」「星座は?」なんて聞いても意味ないしなぁ…(占いやってどうすんだよ!)


駆け込み乗車の連続

2011年12月14日 15時37分12秒 | バス運転士
朝6時半過ぎの某果樹園発… 途中の某駅付近(7時頃)までは順調だった。が、そこから先は“乗客も交通量もそれなりに多い”にもかかわらず、運行時間がそのように取ってなくて… バス停を3つ進んだだけで、3~4分も遅れてしまった。

それなのに、なぜか駆け込み乗車があったりして、ちょっと驚いた。その次のバス停でも、待っていた数名が乗り込んでいる間に一人の女性が走ってきて… さらに脇道から男性が走ってきて… 私は「もしもバスが時間通りに来ていたら、彼らはバスの影さえ見られなかっただろうに…」と思った。

バスが発車して20mほど先の交差点を通過した時… そこでも、脇道から出てきた女性が、バスを見て「あっ! 行っちゃった…」という顔をしたのである。そして「はぁ~、仕方がない…」という感じで、バスの進行方向へ歩き出した。

不安になった私は何度も時間を確認したが、やはりバスは遅れていた… う~ん… いつもは5分以上遅れるのに、たまたま今朝の交通量が比較的少なくて“3~4分しか遅れなかった”のかもしれないなぁ…

終点の某駅に到着して、数分後には某果樹園へ向かって発車した。乗客は20名ほど… 半分以上は高校生である。途中のバス停からもチラホラと乗車があり、あるバス停では二人の女性が待っていたのだが… その手前100mほどの歩道上に“バスを見て走り出した学生服”がいたことも分かっていた。

一人目の高校生はサッと乗り込んだのだが、二人目の女性は後方を見てからゆっくりとバスに乗り込んだ。そして「今、もう一人、走ってきますから…」と言いながら精算したので、私は「(二つの意味で)ありがとうございます」と言いながら、いつも以上に深く頭を下げた。

待つこと数秒… 後方から走ってきた学生服は… そのままバスの横を素通りしてしまったのである。一瞬、固まった私は「あ… うん? 中学生だったのか!?」と気が付いた。たまにあるんだよなぁ… バスとは無関係な人が、バスを見て走り出すことが…

それが小学生以下であれば、「バスと競争しているんだな」と分かるのだが… 大人の場合は… 「さぁ走ろう!」と思った瞬間に、たまたまバスが視界に入って… ついつい“カッコいい運転士”に目が釘付けになってしまうのかもね。ハハハ…(誰が?)


鬼は運転士で…

2011年12月13日 21時01分00秒 | バス運転士
バスレーンくねくね路線の○○停から△△停の一区間には、信号付きの交差点がたくさんある。しかも、バスレーンは交差点毎に蛇行するので、正に“くねくね”と走ることになる。

さらに、○○停を短時間の停車で発進した場合などには、△△停まで一気に行ける。そのためには、社内規定速度一杯でくねくねと走らなければならないのだが… 気の早い乗客が通路をフラフラと歩いてくることがある。

その区間は一般車線の交通量も多く、イライラしたドライバーが急にバスレーンへ入ってくることもあり… いつ急ブレーキを踏むことになるか分からない… そういう危険区間なのだ。

だから私はアクセルを踏んでいる右足の力を緩め… 行けると思った△△停よりも一つ手前の赤信号に引っ掛かってしまうのである。△△停に到着するまで座っていてくれれば…

子供の頃の遊びに例えるならば… バスが“止まっている間”は、鬼の運転士が「だるまさんが…」と言っていることになるので、動くならばその間にお願いしたい。間違っても「…こぉ~ろんだ!」にならないように…


甘いババロア 辛いハハネロ

2011年12月12日 20時56分23秒 | バス運転士
前扉乗車路線のバス停で… 一人のおばさんと、孫を連れたお婆さんが待っていた。私が扉を開けると、おばさんの横から孫が先に乗ろうとした。


孫の手をしっかりと握っていたお婆さんは「こら、順番だから…」と言いながら、孫を自分の方へ引き戻すのかと思ったら…


「すいません、さっさと行っちゃうもんで…」と言いながら、孫と一緒に乗ってきたのである。おいおい… 一般的に“祖父母は孫に甘い”と言われるけれど、これまた別次元の“困ったちゃん”で…


前扉降車路線のバス停で… お婆さんがフリーパスで降り、おばさんがICカードで降り… 続く学生さんはカバンの中をガサガサと、定期券か財布を探しているようだった。


彼女は“焦りのオーラ全開”だったので、私が「そんなに焦らなくても…」と言おうとした時、扉の外から「○○ちゃん! 早くしなさい! 何やっとるのブツブツ…」と雷のような声がした(ピカッ! ドォ~ン! ゴロゴロ… のイメージです)。


雷鳴の主は、彼女の前に降りたおばさん(母親)であった。まぁ、何もそんな言い方をしなくても… あなたの娘さ… ん? まさか… ドラマによくあるパターンだったりして!? と、また勝手な妄想の世界へ浸る私であった…