避難小屋にたどり着いたのは13時5分。小屋の中から男性が現れて私達を迎えて下さいました。ここの避難小屋の小屋番とガイドなどの仕事をされ、テレビでも何回も見かけた「近藤さん」でした。
避難小屋は前回登った時より小さく建て替えられていました。40人ほど収容が出来るようで、1泊1000円、寝袋や毛布などは200円で借りることが出来ますが、水は持参しなければなりません。
かなりくたびれていましたが、近藤さんが写真を撮って下さいましたので、にっこりと記念撮影です。小屋の中に入って持ってきたお稲荷を食べて、トイレを貸していただきました。トイレと休憩は300円の協力金が必要です。トイレはし尿の分解能力や環境への配慮から、自ら使用したトイレットペーパーやサニタリー用品は全て持ち帰りとなります。
小屋には宿泊者も含め、他に6人ほどいましたが、私達が後期高齢者と聞くと、皆、驚いていらっしゃいました。良く頑張ったものです。
昼食を済ませた頃には山頂付近はかなりガスがかかってしまい、視界が悪く、後40分ほど上ると山頂に着くはずですが、帰りが遅くなりたくないので、ここで折り返すことにしました。
近藤さんに高山植物の写真を撮りたいので、たくさん咲いている場所はどこか?尋ねると、「分岐点から9合目まで行き、山頂に向かう辺りに花がたくさん咲いていますよ。」と、教えてもらい、少し登ってみました。
赤紫の「ハクサンチドリ」、「ミヤマセンキュウ」白い小さな花「タカネグンバイ」黄色い「ウコンウツギ」や「サンカヨウ」も見つけることができました。登山道のあちこちで見られたのはナナカマド「ウラジロナナカマド)の白い花で、我が家周辺のナナカマドの花に比べると、一つ一つの花が大きいように思えました。
薄毛に囲まれた「イワブクロ」の花が小屋に貼ってあり、私達も探しましたが、見つけられませんでした(ーー;)。
写真を撮り終えて9合目から下り始めたのは14時過ぎで、登山口に向かって一気に下り始めようとしましたが、難コースが多く、数日前からの雨で道は滑りやすく、なかなか足が進みません。
途中ダケカンバの幹にたくさんの茸のコブのようなものがついているのを見つけました。よく見ると、人形のような形にも見えます。
私は、高い山からの下山で、いつも親指の爪を痛めることが多く、今回も歩き方が良くないのか?靴が合わないのか?両足の親指の爪が悲鳴を上げてしまいました。仕方なく、横ばい気味で下りました。やっとの思いで夫が待ってくれている登山口に到着したのが17時40分でした。Tさんとは、学生時代以来の登山でしたが、噂以上に足が強くて、スタスタと歩いてとてもお元気でした。
真狩の登山口近くは広いキャンプ場になっており、土曜日ということもあり、テント村が出来ていました。帰宅途中、ニセコ駅前の温泉「綺羅の湯」に入り、痛めた筋肉をほぐして疲れを取り、帰宅しました。
羊蹄山に登ったのは4回目になります。厳しい山なので、いつも、もう最後にしようと思っていましたが、今回も何とか登れて高山植物にも会えて、よい思い出になりました。