現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

虚無僧は「ニセモノ」が「ホンモノ」

2014-04-04 21:36:28 | 虚無僧日記
Wさんの話。「私の知り合いが、以前、名古屋駅で
虚無僧を見たと言ってましたよ。それで、あれは
ホンモノかニセモノかと私に聞くんですよ。たぶん
一路さんだと思ったけれど、なんて答えたら良いので
しょうね」と。

はい、虚無僧は頭を丸めていないから“坊主”では
ない。袈裟を着けていても、得度受戒をしていないから
“僧”に非ず。

浄土真宗の僧も有髪の人が多い。頭を丸めていない。
これは、開祖「親鸞」の「非僧非俗」に倣っての
ことらしい。

虚無僧は、実態は「俗人」だから「半僧半俗」か。

琵琶法師も「盲僧琵琶」などと言われるが、僧と
言っても僧ではない。

虚無僧は“偽坊主”“偽僧”であることが“本物”。
そして、日本の仏教は、スリランカやタイの小乗仏教と
ちがって、「托鉢」の必要性を認めていない。
だから、“本物の僧侶の格好”をしていても、托鉢僧は
“偽物”となる。

「明も暗、暗もまた明」。ガハハハハハ。

ま、私は、一応、京都の明暗寺に会費5,000円を納めて
「虚無僧行化の証」はいただいておりますから、
ホンモノでござる。


「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください

贋作は日本の伝統芸?

2014-04-04 20:57:02 | 虚無僧日記
何から何まで「贋作・偽造・捏造」騒ぎ。でもこれって
今に始まったことではない。日本刀や絵画、陶磁器などの
骨董品では、むしろ贋作の方が多い。

私も ずいぶん騙された。昭和50年に70万円で手に入れた鎧は、
骨董屋が「江戸時代の甲冑」と言うので買ったのだが、後で、
昭和の初期の作であることがわかった。骨董屋に苦情を言ったが
“後のまつり”。手放した時は 5万円にしかならなかった。

刀も「兼定」を150万で買ったが、全くの贋物。売った時は
15万円。1割にしかならず。

全く、骨董屋や刀屋は 人を騙すことしかしないのだろうか。
この世界は、買う方が真贋を見抜く眼を養って買うもの。
騙されるのも勉強と割り切って、売買を楽しむもののようだ。


最近は、甲冑でも模造刀でも、舞台衣装でも、チャラチャラ
していて、重厚さ、深み、気品、豪華さに欠ける。誰が見ても
“本物”には見えない。

安価で安直に作られるように技術が進んだのか、本物らしく
作る技術が退化したのか。それはそれで情けない。


尺八も 戦前のは、形も色も味もすばらしいのがあった。正に
“芸術品”の域。「いい仕事してますね」と言えるモノがあった。
それで鳴りも良ければ、数百万で売買された。

それが最近のは、形も色つやも粗雑なものばかり。それで
鳴りは良いから、3万円ほどで買える。3万で尺八が手に
入るなら、これから尺八を習う人には良いことだが・・・・。


ネットオークションで「中国唐代の尺八」というのが出ていた。
もしそうだったら、正倉院御物と同じ国宝級だ。見ると
江戸時代初期の「三節切」の粗悪な模造品。15万で
落札された。買った人は 本当に「唐代の尺八」と思って
買ったのだろうか。お気の毒。




「尺八を習いたい」と、寸借詐欺

2014-04-04 13:34:47 | 虚無僧日記
酒屋を営むMさんの話。

男が店に入ってきて、「この辺で、尺八を教えてくれる人
いませんか」というので、同じ町内のO先生を紹介した。

ここまで聞いて、(何で、私を紹介してくれなかったの?)
という不足の心が、一瞬よぎった。

ところが、その後びっくり。その男、O先生を訪ねて、
一応「入門」の手続きをしてから、くだくだと家庭の事情を
しゃべり、「5千円貸してくれ」と。O先生は5千円を
貸してしまったそうだ。さらに、またMさんの店に来て、
Mさんのいないことをいいことに、Mさんの奥さんから
5千円を借りていった。奥さんは「あなたの親しい人かと
思った」とのこと。その後、彼は稽古に来ない。Mさんの店にも
返しに来ない。不審に思って、入門時に書かれた住所を訪ねてみると、
全く別の人が住んでいた。


そこで数年前、わが家にも来た「○○○夫」のことを思い
だした。私から いろいろ情報を聞き出し、「邦楽ラウンジ」に
行って、現金と私の尺八を盗んでいった男。

その後、熊野で自動車を盗んで捕まった。熊野警察から
私の所に連絡があった。この程度のコソ泥では刑も軽いの
だろう。またぞろ、悪さをしているのか?

Mさんが、もし私を紹介したとしたら、私の所に来ただろうか。
もし来たら、どうしてくれよう。

尺八もまだ返してもらっていない。そうだった、あの時
私は警察に「あれは、あげたものです」なんて、
『ジャンバルジャン』の“神父さん”気取りで言ったの
だった。それで返ってこないのか。

ご用心ご用心。

「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。



お師匠さんを狙った詐欺事件

2014-04-04 13:34:01 | 虚無僧日記
今どき、尺八を習いたいという人も少ないので、
「習いたい」と来られれば、つい、ほいほい
いい顔をしてしまう。弱みにつけこんだ詐欺。

もう、何年も昔だが、私の師匠のところに、立派な
背広を着こなした中年男性が入門してきた。何回か
通ううち、自分はテーラー(紳士服の仕立て屋)だと
いう。そして、「英国製の良い生地がある。先生には
特別お安くしますので、ぜひ一着いかがですか」と。

弟子の言葉に無碍には断れない。採寸を測ってもらった
ところで、「ついては10万だが、手付金として5万円
いただきたい」と。そこで5万円を支払ったら・・・・・・。

次週からその御仁来なくなった。背広は一向に出来上がって
こない。入門の時書いてもらった住所と電話番号は
デタラメだった。ガチョ~ン。 

お師匠さん方、お気をつけください。


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