オウム真理教の麻原こと松本智津夫以下6人の幹部の死刑執行が行われた。
6人の学歴
①土谷正実 筑波大大学院で有機化合物を研究。「化学班キャップ」としてサリンやVXなどの製造に従事した。
②遠藤誠一 京都大学卒、大学院を中退。炭疽菌などの培養を担当したほか、「厚生大臣」としてサリン生成に関与した。
③新実智光 愛知学院大学
③井上嘉浩 京都の私立洛南高等学校高校卒、日本文化大学中退
④中川智正 京都府立医科大学
⑤早川紀代秀 神戸大学農学部、大阪府立大学大学院
この他、死刑囚では、豊田亨(東大理学部)、広瀬健一(早稲田・理学部)、端本悟(早稲田)
松本智津夫も東大を目指していたが、三度不合格。
いずれも高学歴に世間は、唖然、愕然、驚愕。
そしてもう一人、死刑にはならなかったが「林 郁夫」。
彼は、慶応中等部の一年先輩だ。妻となったのは、私の一年後輩の芦田りら。
二人ともに成績優秀で、医学部に進んで医者になった。
中等部から医学部に進むのは至難の業。私も医学部指向だったが、挫折した。
林郁夫は 慶大医学部を卒業後、米国の名門病院などで勤務し、国立病院の医長を務めた。
心臓外科医。誠実さと手術の技量の高さが評判だったという。
石原裕次郎の治療に当たったこともあった。
彼は、中等部の頃からおそろしく生真面目な性格だった。
現代医学の力でも治せない病がある。八方手を尽くしても快癒せず
亡くなっていく患者に、医者としての責任を強く感じた。
また、逆に余命宣告された患者が元気に生き続けている例もあり、
西洋医学以外の力で治せるものがあるのではと、麻原の超能力を頼った。
夫婦してオウムに入信し、塾員名簿の職業欄には「オウム診療所」と
書かれていた。
麻原の“空中浮遊”が仏教でいう“解脱”だったのか、まやかしのトリックだったのか、
明かされることなく裁判が決着し、死刑執行されたのは残念。
空中浮遊や最終解脱は 虚無僧が祖と仰ぐ「普化」の行状と同じ。
普化の空中浮遊(=最終解脱)を信じる普化宗(虚無僧)は、
一歩間違えばオウムと同じ。他人事ではない。