現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

カラス鳩

2008-09-26 09:44:56 | 社会問題
鳩は平和のシンボルだった。仲間同士で決して争わない。

以前テレビで「“鳩に豆鉄砲”をくらわせたら、どうなるか」
というクイズ番組があって、実験結果を見た。鳩に豆鉄砲を
撃っても逃げないのである。キョトンとした目をしてじっと
している。「何があったの??」と、まさに「豆鉄砲をくらった顔」
である。こんなことを昔の人はよく観察していて、こんな譬えが
出来たのかと関心しきり。

そこで、私も一度、餌で室内までおびき寄せて、捕まえてみた
ことがある。さぞかし暴れ抵抗するかと思ったら、意外に
おとなしくしている。段ボール箱に入れて蓋をしたら、じっと
して動かない。心配になって蓋を開けると「なに?」とキョトン
とした目で上を見上げる。

だから、手品師が箱や上着のポケットに隠していられるのだ。

ところで、手品で使うような真っ白い鳩は、自然界では見られ
なくなった。というより、グレーに紺の線が入った二引両も
激減である。全身黒い、カラスのような鳩ばかりだ。わが家の
ベランダで生まれた雛も、片親は二引両だったのに、全身黒
だった。優勢、劣勢遺伝で、将来、鳩はカラスと見分けが
つかなくなるのかも。

人間界もそうなるのか。

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鳩の通信手段

2008-09-26 09:17:58 | 社会問題
「赤旗」日曜版に連載されていた『くじら組』は、幕末の
土佐藩の内情が微に入り細にいり 事細かく書かれていて、
興味深く読んだ。

黒船が土佐沖を通過し、それを目撃した鯨漁の物見たちが、
船の形を正確に図面にして、土佐藩庁に届ける。そして
土佐藩は、その絵図を、伝書鳩に託して江戸の土佐藩邸に
届ける。黒船の通過から3日も経たずに、情報は江戸幕府に
届けられたのだ。
そのような事実があったのかは知らないが、土佐藩では、
江戸との通信に、強く大きくたくましい伝書鳩を、何年にも
わたって改良し、飼育していたという。

最近では、さっぱり目にしなくなった伝書鳩だが、鳩の類稀
なる能力に、私は関心がある。
ベランダに、パンくずを置いておくと、どうやって見つけるのか、
一羽の鳩がやってきた。その鳩はまたどうやって相方に知ら
せるのかもう一羽飛んでくる。そこへ他のカップルもやって来ると、
「ここは私が見つけたの、あっちへ行って」という仕草をして
追い払う。決して、くちばしでつついたりの暴力はふるわない。

そうしたコミュニケーションの伝達に、私は関心を持って観察
している。(おかげで ご近所からは 嫌われ者になってしまった)

また、卵から孵ってまだ1週間、まだ目も開いていないのに、
私が近づくと、危険を察知して、ピーピー啼く。果敢にも嘴で
防戦しようとする。私が危害を加えたことはないから、体験
学習ではなく、本能的に危険を察知するのだ。

こうした能力は、持って生まれたDNAなのだろうか。人間も
体験学習したことでなくても、行動したり、善悪の判断を下せる
能力が、先祖代々血の中に伝わってきているという。

昨日、佐渡で人口飼育されていたトキが、自然界に放鳥された。
トキは個体数が激減していて、何代にも渡って培われたさまざまな
能力の因子が少ないので、自然界に適用できるかどうかが心配だと
いう。

今人間も、人間同士だけでなく、自然界とコミュニケーション
する能力も失いつつあるのではないだろうか。

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鳩の死

2008-09-26 07:41:46 | 社会問題
カラスや鳩が、どれだけたくさん飛んでいても、
「その死骸は見たことがない」という人が多い
のでは?。まったく不思議な現象なのだ。

私の部屋のベランダに毎朝、鳩が飛んできて、
そのうち彼女?も連れてきて、巣作りをして、
卵を産み、五回目かにようやく雛が孵り、
巣立っていった。その一連を観察していた。

その鳩が、ある日、カラスにやられたか、羽と
背中を痛めて、瀕死の姿でベランダにいた。
私が近づくと、ベランダから飛び降りた。
飛べないから落下したはずである。あわてて
下を見たが死骸が無いのである。飛んで行った
形跡もない。

鳩やカラスは死ねば、一瞬にして消えるのか?
まさかであるが、全く不思議な現象だった。

虚無僧が始祖と仰ぐ普化も、「自ら棺桶に入って
自死したというので、人々が蓋を開けてみると
からっぽ。一条の煙が立ち上り、妙なる鈴の音が
響き渡った」という。
『臨済録』の中に記された普化禅師の表記だ。
その意味するところを、私は、鳩の死に重ねて
模索している。

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鳩を捕まえたら

2008-09-25 21:17:54 | 社会問題
桜さんから「鳩を捕まえてどうするんですか?」との質問。
さぁどうしよう、考えてません。

新聞に「鳩でお困りの方、おまかせください」の広告が
載っている。何でも興味を持つ私である。羽のある鳥を
どうやって捕獲するのか、自分なりに、あの手この手
試しているのです。

まず、パンの耳などをやって、次第に安心させ、私の
手の届く所に来るまで手なづけるのに数ヶ月。それでも
いざ手を伸ばすと、危険を察知してサッと身を翻す。
網を上にかけ、その下に鳩が来たら、つっかえをはずして
網が落ちるような仕掛けも作ったが、網が落ちる前に
飛び立つ。鳩の敏捷性は意外にすばやい。

背後から襲っても逃げられる。鳩の目は、どの範囲まで
見えているのか、気配をどう察知するのか、人の心が
読めるのか、いろいろテストしながら、知恵くらべを
している。

鳩との対決は、佐々木小次郎の“燕返し”ではないが、
石を投げられた時、通り魔に突然ナイフを向けられた時
いかにかわすかの訓練でもある。私の中の“侍の血”で
しょうかね。

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鳥の目 虫の目

2008-09-25 14:16:57 | 社会問題
『宴乃桜』さんのブログからいただき。「鳥の目で広く
先を見、危機を察知し、虫の目で現実を見て、現実を
変えていく」ということだそうだ。

なるほどなるほど、わが家のベランダに鳩が来る。
なんでも興味深々の私は、鳩の行動を監察するのが
楽しい。なんとか捕まえようと試みているが、そぉーと
近づいても 後一歩で逃げられる。この身のかわしかたは
見事だ。鳩と連日あの手この手で追っ駆けっこを繰り
広げている。

鳩で困るのは糞、まさに糞害に憤慨。ところが、4階まで
小さな蟻が上がってきて、きれいに糞を掃除していくのだ。
そういえば、公園や道路に鳩やカラスの糞は無い。蟻さんが
いなければ、糞だらけだ。 自然界の摂理に感心する。

ええと、そんなことではなく、鳥の目で邦楽界の行く先を
見、蟻の努力で、邦楽界を変えていこうという桜さん。
その気迫にいつも圧倒され、煽られる。私も同感。
邦楽界からは全く無視されている私である。邦楽界には
背を向け、一般顧客の方を向いて、私は尺八を吹いている。

9/23の能楽堂は、邦楽関係者は数人だったか。あとは尺八も
琴も始めて見聞きするという人が大半。終演後、若い10代の
きれいな3人娘に「一緒に写真撮らせてください」と云い
寄られた。男冥利に尽きる。絶好調。

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土佐と愛媛の血 桜さん

2008-09-25 13:42:03 | 筝尺八演奏家
『宴乃桜』さんのブログ、連日思いのたけをブチまけて
ど迫力、読み応えがある。歯に衣着せぬ思いっきりの
良さは、土佐の血が流れているからか。

宮尾登美子の『櫂』を思い出す。主人公の喜和(きわ)は
「竹を割ったような性格」というのに惚れて、私は長女に
「喜和」とつけたのだった。「和を喜ぶ」だが、発音は
結構きつい。子供の頃から、芯のあるきつい性格を秘め
ながら、顔は丸く明るく育ってくれた。

おっと娘のことではなく 『宴乃桜』さん。厳しい文面から
想像していたのとは全く違って、お顔はふっくら笑顔が
美しい女性でした人。桜さんからコメントをいただいていた。

なななんと、私が学生時代憧れていた日野てる子さんの
遠縁とか。明るい笑顔の雰囲気はたしかに似ている。
これも血かな。

日野てる子

2008-09-25 13:41:23 | 社会問題
ハワイアン歌手・日野てる子さんが死去(サンケイスポーツ) - goo ニュース
(これは9/20に書いたものの再掲です)


私が大学の頃、ハワイアンで一世を風靡していた日野てるこさん。
常夏の太陽のような明るい笑顔がなつかしい。63歳、ガンで
亡くなった。私と3つ違いということは、私が16歳の時、19歳で
ハワイアンの女王として活躍していたのだ。早すぎる死だが、
世に出たのも早かったのだ。人気絶頂の23歳で結婚、引退。
歌手生活はわずか3年だったが、彼女の名前と明るい顔は、
強烈に記憶に留まっている。私よりすばらしい人生を送られた。

松山出身ということで、「宴の桜」さんを思い出す。桜さんの
明るい笑顔と日野てる子さんの顔がダブる。

ところで、東映アニメの「とんちんかんちん一休さん」。
母上の名前は「日野照子姫」。実際には一休の母親の名は
判っていない。当時人気の「日野てる子」にあやかったか。
おかげで、「楠木」の血筋とする私の説は、影が薄い。

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五木寛之「親鸞」

2008-09-25 12:48:39 | 五木寛之
中日新聞の連載小説「新三河物語」が終わって、
九月から五木寛之の「親鸞」が始まった。

吉川英治の長編大作「親鸞」は小学生の頃むさぼり読んだ。
「明日ありと思う心の仇桜、夜半嵐の吹かぬものかわ」
は、私の座右の銘である。ほとんどできていないからこそ
時々脳裏を掠めるのである。

さて、さすが五木寛之である。「猛牛の対決」という
意表をつく事件から始まった。ハラハラドキドキ、この先
どうなるという期待で、ぐいぐい読む者を引き込んでいく。
演劇でも音楽会でもオープニングはかくあらん。かくある
べきと思う。

前作同様、毎日朝刊が待ち遠しい。真っ先にここを読む。

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美容師

2008-09-24 10:35:21 | プロとアマ
鈴花は、9/20中川文化小劇場で「月のしずく」を
歌い、9/23は能楽堂で「千鳥の曲」の琴を弾く。
ネットで探して、名古屋駅前に最近オープーン
したばかりの美容院を、2日間とも早朝予約した。

以下は鈴花の話。

世界でも三本指にはいるというカリスマ美容師が
オーナーというチェーン店とのこと。さすが、早朝
6時から予約客で満員。店員の接客、言葉使いも
丁寧で超一流。

9/20は黒のロングドレス。9/23は、能楽堂で黒紋付
である。全く違う世界を演出しなければならない。
前回のステージや能楽堂での写真も見せて、「これと
は同じにならないように」と、いろいろ注文をつけたら、
「遣り甲斐があります。ハードルが高いほど、僕は
張り切ります」と、28歳で店長という男性。

そしていろいろ美容師界の話を聞いた。
「華やかな仕事に思って美容師を志す人は多いけれど、
地味な仕事です。一人前にハサミを持たせてもらうまで
5年。下積みの時代は生活も苦しく、辞めていく人も多い。
パーティやステージで脚光を浴びるのはお客様。美容師は
裏方。お客様に満足していただくことに、生き甲斐と喜びを
感じるのでなければ、長続きしません。

髪のセットは、すべてアドリブの世界。顔かたちも髪質も
髪の長さも違い、結婚式、卒業式、ステージ、能楽堂と
全部違う条件の中で、どのように仕上げるか瞬時にイメージ
して、持てる技術を駆使する。一瞬一瞬が勝負です」と、

こういう超一流の人の話は、私も鈴花も大好きだ。常に
時代を先取りした髪型を創造し、ファンを作っていく
カリスマ美容師の話しには感動する。

鈴花の髪型は、毎回違って見違える驚きである。髪の
セットにもプロの技と芸術を感じた。

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バカになる

2008-09-24 07:27:38 | 心の問題
今朝の朝起会でのご本読みは、上広会長が
S12年の『倫風』誌に書かれたもの。

将棋の米長九段の「バカになれるか」という
本から「勝負でも商売でも、大事な切処では、
“鈍”になることが大切」という部分を引用
して、
世界の平和を願い、争いの無い社会を築くには、
知(理屈)も感情も、意地も捨てて、損得も誇り
も忘れて、「バカじゃないの」と云われることも
忘れて、「お互いの幸せ」のみを思うこと。
と書いている。

養老も孟司の『ばかの壁』や渡辺淳一の『鈍感力』
が売れているが、それより数年前に上広会長は
「ばかになること」が倫理の道と教えていたのだ。

今回9/23の能楽堂も、私は希望を述べただけで、
後は任せた。当日は多少の手違い、ミスはあっても
終始笑顔。これぞ“バカになりきって”、皆が
楽しく喜んで働いてくれ、大成功だった。

来てくださった方の声「一回り大きく成長して
見えた」と。ありがとう。

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