おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

「必ず死者が出る」と元防衛官僚

2015年05月15日 | Weblog

 

午前5時の気温はプラス5度。

曇り空で風があります。肌寒い朝でござる。

昨夜、

小説「櫂」や「陽暉楼」「鬼龍院花子の生涯」で知られる作家、宮尾登美子さんのドキュメンタリー(2010年製作)をBS朝日で再放送しておって、興味深く拝見いたしましたです。

高知で生まれ育った宮尾さんは、晩年お近くの北海道伊達市に住んでおったのですねぇ。

アホなおぢはそんなことさっぱり知りませんでした。

現在伊達市には「宮尾登美子」文学記念館があるそうな。

そんなことも丸きり知らんかった!!

最晩年は高知に戻り、昨年12月に東京で亡くなっております。

「女衒」と「女義太夫」の間に生まれる数奇な運命のお方でした。

夫と満州開拓団として大陸にわたり、敗戦後は高知に戻って農業に従事。

肺結核に罹ったり、2女を生んだけど、酒癖の悪い夫から逃げ出して離婚。

保母をしながら小説を書き、高知新聞の記者と再婚したが、ご本人があれやこれやに手を出して大借金をつくって東京へ。

女性誌のライターをしながら小説を書いたけどさっぱり。

1972年に生家を題材に「櫂」を書いたが、どこも出版してくれず、最後は自費出版。

これが太宰治賞を受賞して、四十代半ばでようやく作家として花開いたのでした。

太宰治賞を受賞するまでは辛い半生ですが、その苦労が作家としての成功にもつながったのでした。

ご本人は「才能のなさに何遍も打ちのめされた」と申しておりましたけど、毎日のように駄文を連ねるおぢとは、どうやらエライ違い。

今度伊達市に行くときは、ぜひこの記念館に行こうと思うのでした。

さて、

太平洋戦争の敗戦から70年、平和国家ニッポンはがらりとその姿を変えることになった。

これを伝える新聞は大きく批判しておらんような。

10%への消費増税を前に、なんとか「軽減税率」を適用してほしい新聞の思惑が透けて見えて、たいした気持ち悪い。

こんなことだからマスコミはマスゴミなどとヤユされる。

TVも報道ステーションは「古賀事件」ですっかりアジャパー。

加えて皆さまのNHKも、トップは総理の意向をそんたくするアンポンタンだもねぇ、、、

マスコミはどこもいいようにコントロールされておる。

再びニッポンの報道は「大本営発表」になるんじゃないかとおぢは危惧しておりまする。

そんな中、毎日新聞ネット版の下記特集が小気味よい。

http://mainichi.jp/shimen/news/20150325dde012010015000c.html

この記事で、2004~09年に内閣官房副長官補として第1次政権時の安倍首相を支えた「旧防衛庁官房長」の柳沢協二さんはこう語っておる。

「自公の合意文書には、すべての法制の大前提として『自衛隊員の安全確保のための必要な措置』が明記されている。ところが『法改正で、隊員に与えられる任務の危険性は格段に高くなる。間違いなく戦死者が出ますよ。矛盾も極まれりで、これが荒唐無稽でなくて何でしょうか』」だそうな。

ほらね!!

シロウトのおぢでさえ、自衛隊の犠牲は避けられないと感じておったら、防衛のプロも「安全確保」は荒唐無稽と批判しておる。

また柳沢さんはこうも申しておる。

「この国は今、戦後初の現実に直面しようとしているのです。政権は戦死者を美化するでしょうが、危地に赴く隊員も、命令を下す指揮官も、安保法制の『非現実』的な想定を納得できるか。そもそも戦後70年の実績を放棄して、日本をそんな国にしてよいのか。根本の議論が欠けたままなんです」

そんなこんなで「根本の論議」がないまま、極右政権が「安保法制」なんぞを進めてよいのかってことだ。

加えてこの先「戦死者を美化」することにもなるんだろ。

そのうちニッポン国民は、とんでもない人間を総理にしてしまったと思い知る事態に直面する。

おぢが生きてる間にそんなことが起きてほしくはないけど、どうよそのあたり???