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『介護の「質」に挑む人びと』から・1

2007-10-11 19:46:30 | ケアマネジメント
「介護の「質」に挑む人びと」加藤仁氏著を読んでいる。
その中の文章、施設でのオムツはづしを行なった竹内孝仁氏の言葉「福祉という言葉はモラルが高い印象をあたえるが、現実におこなわれている福祉というのは、ものすごくモラルが低い。中略。当時もいまも、介護職が専門性を持っていない。素朴に、おむつをしているより自分でトイレにいくほうがいいと、介護職員は感じていても、それをどう実行に移すか、その方法とか背景の知識だとかが教育されていない。だからわからない。」p23から
氏の指摘は
1、モラルの問題
2、専門性
3、実行・実現の方法
に要約できる。

一般に福祉ということ言葉からはいいことという印象が与えられる。しかし、福祉でおこなわれていることと言葉の印象とはかならづしも同等ではない。
むしろ福祉ということで与えられる意味に近づけるべく日常の活動がなされなければ、言葉だけがあって、実行の伴わないもととなる。
氏がいっているのは施設介護であるが、ケアマネジメントも同様で、ケアマネジメントは福祉という範疇ではなく独立した分野を形成しているように捉えているが、それでも過去の経緯から眺めるときには福祉の範疇とすることもできるのかもしれない。

それで、ケアマネジメントにおけるモラルに関して。
ケアマネジメントを担うケアマネジャーはその職務にかんしてどのようなモラルを抱いているのだろうか
利用者の利益、秘密保持ということもあるだろう。ここではケアマネジャーの職務のモラルについて考える。

ケアマネジメントに当たるケアマネジャーは自分が立案したプランに対してどの程度の自信をもっているか、いや、自信をもって欲しいのだが、いかがだろうか。
自分がたてたプランを給付管理の段階でサービス提供事業者の実績報告に基づいて修正を加えるとか、途中で事業者の事情で修正させられるとか、自分が立てたプランに自信と責任を感じていたら、修正に応じることより修正が生じたことの方が問題と捉えることと思う。

話が少し変わるが最近前歯に亀裂が生じ、いつ折れるかわからないので歯科で治療をお願いした。
歯科では歯を削るなど人体に手を加える。医科の治療も人体にメスを入れる、薬物を注入する、など、国家から認定されたうえで人体にいろいろな人工的手術を加えるが、少しでも問題があれば人体に損傷を生じ、最悪の結果は死に至ることも想定しうる。
ケアも程度の差こそあれ人体に手を加えることに代わりがなく、ケアの方法をプランするケアマネジャーの責任は医師、歯科医と同様、思い業務だと思う。

さて、医師が処方した内容と異なる服薬をおこなっった場合、医師はどうするか。
医師の見立てと異なる処方を看護師がおこなった場合、どうなるか。
あとから医師は処方を変更するのか、見立てを変えるのでしょうか。

ケアマネジメントもなんら変わることはない。
ヘルパーが休んだからその日の訪問はなし、ヘルパーの都合でこの週は2回を3回にした、ディの送迎が間に合わないから、翌日に変更した、床ずれの手当てが不十分だったので翌日も看護師が訪問した、だから実績にあわせて給付管理をしていう依頼があった場合、変更するのでしょうか。
よくケアマネジャーの業務に関してモラルを考えて欲しい。

一般におこなわれていることが正しいということはない。
本来の立場から見渡すといままでとは異なったことが見える。
ケアマネジメントはまだまだ確立した職制ではなく、これから皆で作り上げていくもの、いままで普通と思っておこなっていることに、なぜ、という気持ちを持っていたもの。
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