2006年 アメリカのインディアナ州で
母から息子宛てに投函された未配達の絵葉書が
58年ぶりに届きました。
82歳になっていた息子は、
感動して亡き母の追憶に浸りました。
まるで天国の母親からの絵葉書のようで
絵葉書には、どんなことが書かれていたんでしょうね。
こんなの突然受け取ったら
身体はわなわなと震え、見開いた目からは水が流れ出るので
何が書かれていたとしても読めないとは思いますが。
感情豊かなアメリカ人にとっては
とてつもない最高の贈り物だと興奮する人多数で
テレビドラマや映画化が決定するかも知れません。
この絵葉書って母親が旅行先から
実家の息子宛てに投函したものだとすれば、
旅行から帰った母親から
「旅行先から投函した絵葉書って届かなかった?」って
絵葉書の絵や内容を息子に話をしたはず。
なのできっと新社会人となり故郷を離れて
新しい街で一人暮らしを始めていた息子に向けて
故郷から絵葉書を送ったものじゃないかと。
元気でいるか 街には慣れたか 友達出来たか
寂しかないか お金は有るか 今度いつ帰る♬
たまに耳にする外国の航空会社や外国の空港での
預けた荷物が他の空港に運ばれていたりしての
荷物の行方不明問題。
あれって飛行機を乗り継いだ時に
一つ一つの荷物に浸けられたタグの確認を怠り、
荷物の移動をミスってしまうんでしょうけど
あれと同じ感じなんでしょうかね。
でもまあ航空会社や空港で行方不明になった荷物が
58年ぶりに発見されて持主の元に届けられたってのは
さすがに聞いたことはありませんけどね。
未配達の母親からの絵葉書を受け取り
気持ちが落ち着いた後で冷静になって考えると
本当なら投函した時の母親の息子への想いを
58年前に受け取れていたはずのものを
郵便局の管理ミスなのか怠慢によってなのか、
受け取ることが出来なかったのですから
あれ待てよと、
これ58年分の慰謝料請求が出来るんじゃねえって
裁判を起こしたりして………。
58年間、配達が遅れたことで大きな感動を得られたのも確か、
58年間の迷惑を被った郵便局の怠慢さといい加減さへの怒り。
58年間も投函された絵葉書一枚を破棄することなく
重要書類の如く大切に保管していた郵便局への感謝。
余計な感情や気持ちが湧き上がることもなく
シンプルに感動できる
インディアナ州の82歳の男性のような人が
人生を幸せに過ごす達人なのかも知れません。
案山子/さだまさし(まさしんぐWORLDコンサート「カーニバル」)