悪戯や意地悪は、
恨みや怒りを持っている人に向けられたり、
自分の近くから排除したい人に対して向けられるだけでなく
好意を持っている異性や仲間に対しても行われることがあります。
カナダ出身の精神科医エリック・バーンという人物が、
人と人とのコミュニケーションを分析して、
交流分析というジャンルを確立し、
その中で、人は常にストロークを求める生き物だと説いています。
一般的に、ストロークとは
水泳で腕で水をかく動作であるとか、
テニスやゴルフなどで球を打つことですが、
ここで彼は、人が人に対して行う動作をストロークと呼んでいます。
ストロークには、3種類のストロークがあり
一つは、身体的なもの(ハグ。愛撫。頭をなでる。髪に触れる。等)
一つは、言語によるもの。
一つは、非言語によるもの。(手を振る。ウインク。微笑む。等)
そして、これらは無条件に与えたり与えられたりするものと、
何かしたことに対して与えたり与えられたりする条件つきのものに分けられ、
そして、
肌と肌の触れ合い。暖かい言葉。優しい言葉。微笑み。等のポジティブなストロークがあり、
殴る。叱る。怒る。拒否の態度。不満の表情。等のネガティブなストロークがあります。
例えば、
幼い子供が母親や父親から褒めてもらいたい、もっと関心を持ってもらいたいと
両親の求めるような子供であろうとして、
一生懸命勉強したり、自分の気持ちを我慢したりします。
しかし、この時、思うようなポジティブなストロークを得られなかった場合に、
さらに一生懸命勉強しようとしたり、もっといい子になろうと頑張る子もいますが、
反発して両親の関心を引こうとする子もいます。
つまり、ポジティブなストロークを得られなかった場合には、
両親から自分への関心を得ようとして、
叱られ怒られたとしてもネガティブなストロークを得ようとします。
対象者に好意を持っていればいるほど、
対象者から関心を得たいという気持ちが強くなり、
ポジティブなストロークだけではなく、
時にはネガティブなストロークを発して関心や繋がりを確認する訳です。
この時、拒否されることを強く恐れる人の場合、
ポジティブなストロークを発することが極端に少なくなり、
気持ち裏腹にネガティブなストロークを発することの方が多くなります。
これは、対象にポジティブなストロークを求め拒否されることで
大きく心が傷つくことを避けることが出来、
ネガティブなストロークを対象者に向けることで、
相手から、それによって同じようにネガティブなストロークが返ってきたとしても、
相手からの関心を得ることには成功するからです。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計