日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「仕掛け作り」が必要か・・・

2010-01-18 13:04:56 | ビジネス
日経新聞のWEBサイトに掲載されている企画記事「IT+」に「ものづくり」から「しかけづくり」へ 日本製造業が歩むべき道という記事が掲載されていた。

この記事を読んだ時「何も、製造業だけの問題ではない」と、感じたのだった。
ここしばらく、拙ブログでも「低価格競争」ばかりの市場になりつつあることへの危機感を、エントリしてきた(つもりだ)。
生活者自身も「審美眼」を磨くこと必要性がある、とも書いてきた。
何故なら、何となくだがこの「デフレスパイラル」の中で、「安物買いの銭失い」という感じの消費スタイルが定着し始めているように感じているからだ。
「モノが売れない」というより、「安ければ良い」というコトばかりがクローズアップされ、「本当に必要なモノ」という視点が、薄らいできているのでは?という、危機感のようなモノを感じているのだ。
もちろん、それなりの「品質」も求められてはいるのだが、優先順位としては「価格=低価格」が「質」よりも先のあるのが現状だろう。

そして「質」と言った場合、どうしても「製品・商品」に対して求められているように思ってしまうのだが、本当は「モノを売る現場の質」も同時に求められているはずなのだ。
それが「デフレスパイラル」という言葉で、すっかり「モノの価格」だけが取り上げられ、「売りの現場の質」について、問われることが少ないような気がする。

確かに、「売りの現場の質を上げる」為には、それなりの人材教育が必要となる。
それだけではなく、人材の育成には時間がかかる。
何よりも、今売りの現場で(お客様と)コミュニケーションの取れるスタッフのいる所が、どれだけあるのだろう?と、思ってしまう売り場が数多くある。
「不況だから」という理由で、ビジネスの基本となる人材育成もおざなりになっている様に思うのだ。

だから今必要なことは、「知恵を出す」というコトなのではないだろうか?
「価格」ではなく、お客様とのコミュニケーション力や問題解決力といった、コレまで当たり前のように言われてきた「売りの現場の基本」に立ち返った上で、「ワクワクした仕掛け作り」や「価格競争に巻き込まれないモノ・サービス」と言った「知恵」を出す時なのではないだろうか?