日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

宮崎の「口蹄疫」流行でわかったこと

2010-05-24 21:29:22 | アラカルト
宮崎の畜産農家を危機に陥れている「口蹄疫」。
終息の時期が見えないまま、「スーパー種牛」と呼ばれる、雄牛がと処分された。
いくら残念がっても、仕方のないコトだと思うのだが、畜産農家の方々からすれば、どれほどの経済的、精神的痛手だろう。

このニュースが連日報道されるようになって、わかったことがある。
それは「宮崎牛」は、単なる牛肉ブランドではなかったというコト。
肉牛のブランドでもあったのだ。
それは単に「スーパー種牛」が何頭もいた、というコトだけではなく、日本全国のブランド牛の多くは宮崎県出身だったというコトだ。

名古屋に近い松坂や飛騨といった、全国的にも有名な牛肉ブランドの多くは、宮崎で生まれた子牛をセリで落とし、松阪や飛騨で育てブランド牛として、市場に出しているという事実は、関係者以外知られていなかったのではないだろうか?
このことを知ったとき、松阪や飛騨では「スーパー種牛」と呼ばれるような、雄牛が(余り)いないというのは、今回のような状況となったとき、問題なのでは?と、思ったのだ。

消費者としては、何も高いブランド牛肉を食べなくても、お値打ちオージービーフで我慢する、という方法がある。
だが、生産者である畜産農家からすれば、年単位での影響を考え無くてはならないだろう。
とすれば、「スーパー種牛」及び子牛の一極集中化を止めて、分散型にする必要があるのではないだろうか?
日本全国一斉に、「口蹄疫」が流行するとは思えないからだ。
そうして、日本全体で「スーパー種牛」や子牛を育てることで、今回のようなことがあった時、対処できるようなネットワーク作りが必要なのではないだろうか。

と同時に思ったことは、日本の牛肉の特徴である「霜降り」は当然のことながら、全国各地で特徴のある牛肉(=肉牛)生産というコトも考えてみてはどうなのだろう?
素人の私が勝手に、思っているコトなので現実的には無理なのかも知れないが、「地元の牧草やとうもろこしだけで育った牛肉」と言った感じだ。
それを、種牛~子牛と一貫して飼育するのだ。
そうするコトで、「本当の地域ブランド牛」が育つのではないだろうか?






沖縄の怒りと落胆

2010-05-24 14:55:20 | 徒然
昨日の鳩山さんの発言で、迷走を続けた「普天間」の問題は、一応の決着がついたカタチとなった。
もちろん、「決着がついた」と言えるのかは、疑問なトコロが多いにあるのだが・・・。

ただ、今回の「普天間」に限らず、沖縄の人たちの怒りと落胆は鳩山さんや政府だけに向けたモノだったのだろうか?と、思っている。
むしろ、本土の人たち総てに対しての怒りと落胆だったのでは?

週末、普天間基地に「人間の鎖」が出来た。
沖縄の人たちだけではなく、全国から多くの人たちが集まったようだ。
ニュースで、沖縄県外の人たちが「沖縄の人たちのために・・・」と言った内容をインタビューで答えている場面を見たが、私の中では「では、沖縄のために、あなたの住んでいる地域に基地の移設を受け入れるの?」と問い掛けていた。
おそらく、答えは「NO!」だろう。

私がこの問題の解決策を持っているわけではない。
緊張が高まりつつある朝鮮半島、中国と台湾の関係、何よりも軍事強化に乗り出している感のある中国そのもの・・・そんな東アジアの状況の中で、沖縄というよりも日本そのものの立場が、微妙なモノになってきているような気がしている。
その中で米軍の存在とは、どんなモノなのか?
そんなコトを論議・考え・検討した上でも、まだまだ解決とはならないような気がするのだ。

戦争は、一つの国だけが行うモノではなく、相手があり周辺諸国を巻き込むモノというコトを考えると、日本は東アジア全体をどう考えているのか?という強いメッセージを発信しなくてはならないだろうし、沖縄に限らず米軍を駐在させ続けさせるためには、何かと問題になっている「日米地位協定」そのものを見直さなくてはならないだろう。
「普天間」の問題の発端となったコトは、「米兵の少女暴行事件」があり、米軍が駐留している地域では、米兵の身勝手な態度が問題となっているという事実があるからだ。

その上で、夜間飛行訓練などについて実効性のある取り決めとペナルティーを結ばなくては、今の米軍基地を受け入れる地域は、まず無いのではないだろうか?
大阪の橋下さんは、「訓練を受け入れる」といった趣旨の発言をされたが、それは大阪府民の理解を得たモノではなかったと思う。

もう一つ気になったことは、ボロボロと鳩山さんが言う前にイロイロな案が漏れ出たコトだ。
鳩山政権のウィークポイントというべきなのか?様々な意見があるのはわかるのだが、それがいかにも「鳩山さんの考えである」かのようにメディアに伝えられ、多くの人たちが疑心暗鬼になってしまった。

「軍備・軍事力に頼らない世界」というのは、理想だ。
だが、その道のりは遠く果てしない。
理想を掲げつつ、地道な努力を続けるために何が必要なのか?そんな点も含め、沖縄の人たちは、本土で生活をしている私たちに問題を突きつけたのではないだろうか?