日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

インターネット広告だからできるコト

2012-05-08 20:41:59 | CMウォッチ
インターネットのポータルサイト・Yahooの右上には様々な企業の広告やお知らせが、掲示される。
ネクスコ中日本の名神高速道路の集中工事などのお知らせなどは、日頃高速道路を利用される方にとって、重要なお知らせだろう。
この様なすべての人を対象とはしていないが、重要な告知や特定の顧客層を対象とした企業広告が多いコトはご存じのはずだ。
反面「インターネット広告だからできるCM」と言う気がするモノを、最近頻繁に見るようになった気がする。

GWの頃から始まった、サントリーの「カロリのTシャツキャンペーン」などは、その一例だろう。
なんと言っても、キャンペーンで当たるTシャツすべてのデザインを見せている。
とてもテレビCMの一般的な放送時間である15秒とか30秒では、見せきるコトができない。
それがインターネット広告となると、Tシャツ一枚一枚がランウェイを歩くモデルさんの様に、ポーズを決めフロント柄などをしっかり見せるコトができる。
BGMとして使われている「Grils Just Want to Have Fun」が、CMに登場するTシャツというモデルたちの雰囲気をよく現している様な気がする。
これが15秒程度のテレビCMだったら、その楽しさは半減してしまうだろう。
紹介しているサイトは、テレビCMが見られるので比較してみると、インターネット広告とテレビCMの違いが実感できると思う。

そしてテレビCMが「時代を伝える」という感覚が強いのに対して、インターネット広告は「複数のコトを伝える」というコトにも優れている点があると思う。
その一例がYahooが協賛をしている「復興デパートメント特集」と言う広告。

楽天を始めとする通販のサイトなどの広告もまた、インターネット広告ではとても多い。
気になる広告をクリックすれば、直接そのサイトへ飛ぶコトになっている、と言うのはご存じの通り。
テレビCMではできない「販売をする」という点でも、インターネット広告は効果的なツールだと言える。
その中には「復興デパートメント」のように、東日本大震災で被災された方々が動き出している姿を伝えるとともに、通販サイトという二つの面がある。
まさに、この様な「伝える+販売」という複数のコトを一つの広告にできる、と言うのがインターネット広告の強みなのかも知れない。

個人的には、テレビCMが伝える「時代感」がとても好きだ。
しかし残念なコトに、ここ2,3年のテレビCMには「時代感」とか「時の空気」を伝えるCMが少なくなってきている様な感じをうけていた。
企業そのものに余裕が無くなり、とにかく「売る」というコトばかりが優先されてきているのだろう。
その点ではインターネット広告は、まだまだ新しい媒体というコトもアリ、作り手が実験的なコトにもチャレンジしている様な気がする。