日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

auの衝撃

2013-05-22 13:09:27 | ビジネス

昨夜、Yahooのトピックスをはじめ新聞各社のwebニュースなどで、とりあげられた「auのLET人口カバー率の問題」。
今日の新聞には、お詫びの広告を掲載しているが、この文章が実に読みにくい。
法律に基づいた文章だとしても、普段使い慣れていない言葉のオンパレードのため、何が言いたいのかわかり難い。

ただそんなわかり難い文章であっても、判ったコトがある。

それは「14%しかカバーしていなかった」と言うだけでは無く、元々カタログ等に掲載していた96%と言う数字も、達成目標でもなんでも無いどころか、その予定すら無かった、と言う事実だ。
これでは「詐欺だ」と、言われても仕方無い様な気がする。

気になって、auのサイトを見てみると4月以降、iPhoneなどが繋がり難い、と言うお知らせが目立って多い。
KDDI 重要なお知らせ (2013年5月22日午前現在)
ただ、この様な「重要なお知らせ」の中に、今回のコトが掲載されていない。
新聞で「お詫び広告」を出していても、その掲載されている新聞を読まない人にとっては「お詫び」にも何にもなっていない。
ましてお詫びの対象となっているのが、iPhoneなのだ。
ネット上で確認できなければ、意味がないような気がする。
これでは監督官庁から「景品表示法に基づく措置命令」が出されたので、カタチだけ整えました、と受け止められても仕方無い。
auという企業が、ユーザーという顧客をどう考えているのか?と言う、本音のようなモノも見え隠れする。

それにしても、auにとってiPhoneと言う商品は、思いの外「重荷」だったのかも知れない。
既に取扱を開始し、それなりの社会的認知がされていた、SoftBankに対抗するためには相当厳しい取扱量をapple側から求められたのだろう。
だからこそ、その数字を伸ばすためには、この様な「詐欺」とも取れる広告を打たざる得なかったのかも知れない。
だからと言って同情の余地は無い。
そして自分たちの事業である「通信事業」を、どのようにかんがえていたのか?と点でも、疑問符が付いてしまった。

NTTdocomo一人負け状態が続いているが、このコトをきっかけに「SoftBank一人勝ち」にならないコトを願うばかりだ。
ライバル企業があってこそ、企業は市場の中で鍛えられ・発展していくのだから。