昨夜は、ハロウィンの路上イベントが自主的に各地で行われたようだった。
そして今年も、一番の盛り上がりを見せたのは東京の「渋谷」だったようだ。
もちろん、大阪の道頓堀にかかる「戎橋」でも同様の騒ぎがあったようだが、全国ニュースとなるとやはり人出などから東京の「渋谷」ということになるのだろう。
これらのニュースを見ながら「若者は何故『渋谷』に集まるのだろう?」と、疑問に思った。
おそらく、様々なイベントごとに「渋谷」に若者が集まるようになったのは、2002年のサッカーW杯日韓大会の頃からのように思う。
この時は日本サッカー協会が、渋谷区の道玄坂にあったために、若者が集まってきたのだろ程度に考えていた。
以来サッカーの国際試合では、「渋谷」が「騒ぐ聖地」となったように思っていたのだが、サッカーとは関係のないイベントごとに若者が集まり、大騒ぎをするようになると「何故、渋谷?」という、疑問がわいてくるようになった。
これは、大阪における「戎橋」と同じかもしれないのだが、「戎橋」は以前から阪神タイガースの優勝などでも、多くの若者が集まり「戎橋」から道頓堀へダイブする、という光景は見られたので、東京における「渋谷」の騒ぎとはやや違うのでは?という、気がしている。
一方、実は名古屋でも昨夜はハロウィンで若者たちが集まった場所があった。
その場所は「オアシス21」という、栄のほぼ中心にある商業施設兼バスターミナルの1F広場だ。
「渋谷」や「戎橋」と大きな違いは、場所が「広場」であるということだろう。
路上ではないので、施設内の店舗などには迷惑がかかるが、一般通行人などには迷惑が掛かりにくい場所だともいえる。
当然、「渋谷」や「戎橋」ほどの騒ぎにもなりにくい(と思われる)。
もっとも、名古屋の場合栄などの繁華街は車の通行量も多く、「渋谷」のような大きなスクランブル交差点などもない。
下手に路上で騒げば、身の危険があるという事情もあるかもしれない。
ネットで私のような疑問を持った方はいないのだろうか?と、検索をしてみるとやはり同じような疑問を持たれる方が、何人かいらっしゃった。
その中で興味深かったのは「地形」の問題という、指摘だった。
「渋谷」という場所が、すり鉢状の底にあたるため、人が流れてきやすいのでは?という、指摘だ。
もちろん、「渋谷」にはJRや私鉄など複数の路線の乗り換え駅となっている為、元々人が集まりやすい場所ということもあるだろう。
もう一つは、路上ということも関係しているのでは?という、気がしている。
上述した通り、名古屋の「オアシス21」のような広場では、最初からハロウィン目的で人が集合する。
通行人が、その場の雰囲気にのまれて騒ぐ、ということではないのだ。
もちろん「渋谷」や「戎橋」に仮装して集まった若者たちは、最初からそのつもりで来ているはずだが、人の流れが起きることである一定の人数を超えてしまうと、爆発的にその場の雰囲気にのまれて騒ぐ人が集まりやすくなるのではないだろうか?
いわゆる「火事場の野次馬」のような現象だ。
火事場は、場所が特定されないのでその場限りとなってしまうのだが、「渋谷」や「戎橋」は既に「若者たちがイベントで騒ぐ場所」と、認知されてしまったことで、「騒いでも良い場所」という認識になって、より人が集まり・群集心理のような暴徒化しやすい状況を作ってしまうのではないだろうか?
ただ一つ言えることは、このような「暴徒化した騒ぎ」が起きることで、イベントそのものへ批判が強まり、興味が薄れる(=「騒ぐって、カッコ悪い」という認識の一般化)も起きやすい、ということになると思う。
いずれにしても、ハロウィン市場そのものは2016年のピークに縮小傾向にある、と言われている。
とすれば、このようなハロウィン騒動も数年後には、沈静化しているかもしれない(と、期待している)。