3年ほど前から「SDGs」という言葉が、一般的に使われるようになってきた。
「SDGs」そのものは、「脱炭素エネルギー」だけではなく、ジェンダーギャップや子供の権利等、様々な分野をカバーする考え方なのだが、注目項目となると「循環型エネルギー」「脱炭素エネルギー」が取り上げられることが多いような気がしている。
その理由の一つは「生活インフラに関わる」ということと「ビジネスチャンス」という2つの点があるからなのでは?と、いう気がしている。
特に「ビジネスチャンス」という視点で考えるとき、「循環型エネルギー」ということになり、「太陽光発電」や「風力発電」と言った「自然エネルギー」をビジネスチャンスととらえている傾向が強いように感じられる。
結果として一昨年だったか?山の木を伐採して設置した「太陽光発電パネル」が、大雨により土砂崩れを起こし、しばらくそのまま放置されていた、ということもあった。
確かに「エネルギー事業」そのものは、「上下水道」と並んで「生活インフラ」の中でも、重要度が高いものだろう。
だからこそ、「ビジネスチャンス」と思えば、企業規模関係なく参入しようとする企業があるのだ。
ただそのような状況を見て感じるのは、欧米で主流となっている「循環型エネルギー」をそのまま日本で展開することは、どうなのだろう?ということなのだ。
上述した通り、「太陽光発電」に関しては、一時期的ブームの様な「設置ラッシュ」があった。
結果として「太陽光発電パネル」を設置するのには、適していないような場所にまで設置する事業者が、出てきた。
その結果が、大雨による土砂崩れの要因となった、とも考えられるのだ。
そのようなコトを考えてみると、「地域や国にあった『脱炭素エネルギー政策』」が、必要なのでは?と考えるのだ。
今話題となっている海上風力発電等は、台風が来る日本向きなのだろうか?
全国各地にある温泉の熱を利用した「地熱発電」や都会であれば「下水道処理」の副産物として発生するメタンガスを利用した発電や、「アンモニア」を処理する過程で水素と窒素を分離することで、水素エネルギーを取り出すことができるのでは?と言った、その国や地域に合わせた「循環型エネルギー」ということを考えることの方が、良いのでは?ということなのだ。
日経XTECH:水素社会は実は”アンモニア社会”、用途の広さで浸透
「循環型エネルギーシステム」を新たに建設するのではなく、今ある「産廃」となりそうなものから、エネルギ―を取り出すことの方が、SDGsと言う考えを満たすように思うのだ。