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「比例代表」という制度を、見直す時期かもしれない

2022-07-11 11:31:08 | 徒然

昨日行われた、参院選。
結果については、既にご存じの通りだ。
安倍元総理が銃撃され、亡くなったことで「弔い選挙」となれば、自民党の圧勝という予想をされた方は、多かったのではないだろうか?
「弔い選挙」となったか否かは、わからないが結果としては自民圧勝だった。

そして、当選された候補者の顔ぶれを見て「本当にこの人は、政治家としてやっていく気があるのだろうか?」と、選挙戦の時から感じていた人達が当選を果たしている。
当選できたのは「比例代表」という制度があるからだ。
いわゆる「政党の名簿上位」になれば、当選の確率は格段に上がる。
今回のように、自民党に票が集まれば、相当下位であっても当選する可能性がある。

その意味で「比例代表」という制度は、政党の都合の良い人が名簿の上位になりやすく、有権者が一票を託したいという相手とは限らない、ということになる。
その結果として、いわゆる「タレント議員」と呼ばれる国会議員が数多く誕生する、ということになってしまうのだ。

「比例代表」という制度そのものが悪い、と言い切ってしまうコトはできない。
政治への参加意識が高くても、様々なハンディがある為選挙区で活動ができないという人を名簿上位に持ってきているのであれば、一票を託す意味がある、と考えられるからだ。
もちろん、その政党に対して共感することができなければ、意味がない。
その一方で、組織票が強い政党にとっては、名簿順位を工夫すれば立候補者自身が政治意識が低くても、何となく当選するコトができる。
それは「頭数」を増やす為の策でもあり、立候補者自身の政治意識を問われるコトではない。
結果として、いわゆる「タレント議員」が数多く誕生する、ということになる。

「タレント議員」そのものは、国会での活動よりも選挙活動での人寄せに効果がある、ということを考えているのでは?という気がする議員も少なからずいる。
例えば、当選インタビューで「これから勉強をしていきたい」という趣旨の答えをするタレント議員は、「政治に対する目的意識が低い」のでは?という気がするのだ。
「何のために、何を目的として政治家になりたいのか?」ということが、立候補者として問題意識もなく立候補をした、ということに過ぎないからだ。
そのような立候補者が当選し、「これから勉強します」となると、その勉強代を税金で賄う、ということになる。
しかも、月に支払われる額は、様々な経費を含め100万円を優に超える。
国家財政が厳しく、赤字国債を発行し続けている中で、勉強代を支払うほどの余裕はないはずだ。
だからこそ、赤字財政と国会議員の歳費の関係を考える必要もあるはずだ。

そう考えると「票集め・頭数の為のタレント議員」という存在は、国民にとって有益なのだろうか?
それを可能とする「比例代表」という制度を見直しても良いのでは?という気がするのだ。