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【初詣】 「太郎坊宮」赤神山北峰を目指せ!その2~滋賀県東近江市~

2020-01-08 06:38:18 | 御朱印蒐集・仏像・磐座・巨樹・古墳・滝・登山
 太郎坊宮(阿賀神社)での初詣を済ませた後、今回の目的であった赤神山北峰を目指します。
赤神山は山自体が神体山として崇められ、太郎坊天狗の伝承もある修験道・磐座信仰に神道と天台密教が混合した山伏の山と認識しています。

赤神山は350mほどの低山ではあるものの、尾根筋に箕作山がある湖東の霊山の一つであるといえます。
また、赤神山には北峰と南峰の2つのピークはあるものの、南峰は神の領域として立ち入り禁止となっているため、登れるのは北峰のみとなります。



鳥居の奥に見えるのが中腹に太郎坊宮の社がある赤神山で、推古天皇の時代には「正哉吾勝勝速日天忍穂耳命」を祀る社を建立し、「阿賀神社」としたといいます。
御祭神は天照大神の第一皇子にあたるといい、名前に“勝勝速”の字が含まれることから「神験即現」の大神、神様の御利益がすぐに現れる、勝利の神として信仰を集めているとされます。

山の右中央部の見えるのが参集殿で、そこから左に向かって少し上に見えるのが、夫婦岩や本殿がある場所。
ゴツゴツした岩の頂上が神の領域である南峰で、その裏側にあるのが北峰となりますが、正面からは見えない位置になる。



「龍神舎」という龍神を祀る手水舎の横に登り口から入り、少し入った所には「従是瓦屋参詣道」と彫られた石碑から、この道が「瓦屋禅寺」に通じていることが分かる。
瓦屋禅寺は、聖徳太子が摂津に四天王寺を建立した際に用いた瓦を造らせたのが寺名の由来とされる寺院で、太郎坊宮(阿賀神社)とは同じ時期に建立された寺院だといいます。



このハイキング道は約700mほどだとはいうが、どんな道か分からないため、太郎坊宮さんの参集殿まで車で上がり、石段登りを500段ほどショートカットして体力温存をしておきました。
最初はなだらかな道が続き、歩くのは辛くはないが、雨の後で落ち葉が濡れていて滑りやすいのが難点でした。



歩く道筋には巨石がゴロゴロと見られ、麓から眺めた赤神山の巨石の領域へ入っているのが分かって楽しい。
「夫婦岩」のとてつもない大きさの巨石を通った後では驚異は感じないものの、山頂の磐座へ関心が高まる。



山道は単調な螺旋道が続くが、そろそろ(早々と)息が切れてくる。
どこからかシロハラらしき声も聞こえ、静寂の中で突然羽ばたく野鳥の羽音にドキリとしたりもする。



登り口から200mほど登った所の崖側に巨石があったものの、まだ僅かしか登ってきていない。
早々と休んでしまうと登るのが辛くなってしまうのでとにかく登るしかないと上を目指す。



10分近く歩いて赤神山まであと200mとなる分岐点へ到着。
箕作山山頂へは2km。ここは迷う事なく赤神山方面へと足を進めることになる。



もう少しの所まで来ているのだけど、道の傾斜が強くなって岩の段が増えてくる。
山頂に近づいているのだから当然傾斜も強くなるが、あと少しが中々進まない。



ここまで来るまで岩を登ることはなかったが頂上近くになって大岩が立ちはだかる。
この岩の先に道が続いていて迂回路もないため、どっこいしょとばかりに岩を登って先へと進む。



そして登り切った場所に鎮座する大岩が赤神山(太郎坊山)の北峰の頂上であり、頂上に坐する磐座でもある。
“岩に登るな”とは書いていなかったので、手を合わせてから登るとそこには蒲生野を見渡せる眺望が拡がる。



岩の後方に生える赤松の枝にはピークを示す看板が何枚も掛けられている。
また、木札を奉納されている方もおられるようで、岩場には木札と積まれた小石がありました。



北峰のすぐ向こうに見えるのは神の領域である南峰で立入は出来ない場所。
おそらく南峰の向こう側の斜面に我々が知る赤神山の光景があるのでしょう。



赤神山と尾根伝いにある箕作山のピークが近くに見える。奥に見えるのは繖山でしょうか。
こうして眺めるとこの一帯には古くからの信仰の文化が根付いていた山が林立していることが分かります。



蒲生野の美しい田園地帯が眼下に広がり、山に囲まれた盆地が見える。
滋賀県の面積は琵琶湖の面積が1/6と人が思うよりは狭く、山林は約半分を占めるといいます。
残りの3割強程度が盆地になりますから、自然が多く残されているのも理解できます。



頂上部には磐座の他にも巨石がゴロゴロとしているが、山を神社鳥居の正面側から眺めた姿ほど多くは感じない。
とはいえ周囲に高い山がないため、雲が多いにも関わらず眺望は抜群です。



もと来た道を下る途中には山頂の磐座が裏側が見える。
全景がフレームに収まらないほど大きな巨石で、まさに巨大な岩の壁となっている。



小雨がパラついていた天気は登っている間に晴れ間が見えるようになり、少し汗をかくほど体が温まってくる。
下り道では女性2人組と登山スタイルの2人組に出会った。
女性2人は時々会話しながら登っていかれ、登山スタイルの2人は赤神山から先へも行かれるのであろう、息は全く切れていない。



摩崖仏や石仏、磐座を求めて山の中へ入ることが多くなってきていますが、やはり体力の衰えを実感します。
そのため、低山の一部分だけを歩くことになりますが、苦しいながらもそこにどうしても見たいものがあるので行くのでしょう。



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