きょう10月11日は神田真由美先生のお誕生日。おめでとうございます。
年齢不詳の神田先生はいつも朗らかで、LPSAのウラの要のような存在です。これからも将棋ファンのために尽力してください。応援しています。
10日(日)、テレビで石川ひとみの「まちぶせ」を聴いた。この歌は何回聴いてもいい。
8日(金)午後2時20分ごろ、JR千駄ヶ谷駅の改札を抜ける。構内の立ち食いそば屋で軽食を摂ろうとも考えたが、田町駅を降りればいくらでも食事処はあるから、やめた。もっとも将棋を指したあとは食欲がわかない。それが悔いの残る敗戦であればなおさらである。
代々木駅で山手線(やまてせん、ではなく、やまのてせん)に乗り換え、田町駅に着く。山手線の外側に出るが、ここは不案内である。それでもどんどん歩いて行くと、見覚えのある道に出た。これは…!!
私がサラリーマン時代に何回営業しても全然広告をくれなかった某企業や、デザイン誌を発行している広告営業部があった区域だ。ということは、芝浦LPSAの隣にあるらしい牛丼専門店「吉野家」も、私は何度か利用したことがあるはずだ。
頭の中の地図を頼りにLPSAへ向かうと、あるビルの前にLPSAの幟が立ててあった。ここが「芝浦LPSA」か…!! 新生LPSA初見参とあって、感慨深い。そしてその先には、やはり吉野家があった。
あまりお腹は空いていないが、予約の時間まで間があるので、遅い昼食を摂ることにする。指導対局を予約制にすると、すぐにサロンに入らないという弊害が生じるが、早速それがでた。
吉野家では、いま流行りの「牛鍋丼」を食し、店を出る。と、LPSAビルの前に、品のいい女性の後ろ姿があった。誰かを待っているふうだ。藤森奈津子女流四段…?? 似ているがちょっと違う。そのまま歩くと、やや角度が変わってナナメ後ろの姿になった。藤森女流四段よりもわずかに、肌にハリがある。その顔の輪郭から、相当な美人と推察した。しかし顔を確認するわけにもいかないので、そのままLPSAが入居しているビルに入る。そのときだった。
「大沢さん!」
と声がするので振り返ると、中倉彰子女流初段がにこやかな顔で立っていた。
ああ! 後ろ姿の女性は中倉女流初段だったのだ。とても3児の母とは思えない瑞々しさである。
最近は妹の宏美女流二段との交流のほうが多く、どうしても彼女に関心がいってしまうが、中倉女流初段を拝見するたびに、いつもハッとする。そして私は、ファンランキングで彼女を圏外にしてしまったことを後悔するのである。
「どうぞどうぞ! これからもよろしくお願いします!」
と、中倉女流初段は言った。
美人は後ろ姿も美しい、と感心しつつ、3時すぎにいよいよ芝浦サロンに入る。駒込と違って、インターフォンを鳴らさないぶん入りやすいが、インターフォンで来席を告げるのも、味のある儀式ではあった。
サロンのある2階に上がるとドアは開放中で、スルッと入った。と、きょう担当の石橋幸緒天河が3面指しの指導対局をしていた。相手はSug夫氏、R氏に、新規と思しき会員である。盤は6面用意されていたが、2時からの予約は3名だったということか。駒込と比べ約1.5倍の広さになったので、かなりゆったりした印象だった。
室内は駒込と同じく白を基調としている。盤、駒、書籍の陳列された本棚、給水器なども前と同じなので、いくらか駒込のイメージが残る。しかし駒込ならいまの時間、近くの女子中学生が大挙して下校しているころだ。もうその光景も見られないのかと思うと、かなり寂しい。
手合い係は大庭美樹女流初段。以前も書いたが、女性(女流棋士)の手合い係は癒しがあってよい。いまはTat氏が会員カードに記入していた。
私も記入を済ませ、芝浦サロン料金システムの説明を受ける。一見単純化されたようで、複雑になっている。これが小さからぬ問題だ。
すぐ石橋天河に指導対局を受ける。詳細は後日に譲るが、対局中、大庭手合い係から、前回金曜サロン優勝の賞品である「女流棋士直筆扇子」を頂戴した。ちなみに私の指名は島井咲緒里女流初段だった。
石橋天河との指導対局が終わると、ポツポツ集まった旧金曜サロン会員との「芝浦リーグ」の開幕である。
1局目はHo氏との平手戦。三間飛車穴熊を得意としている氏の作戦は、居飛車からの急戦。私は戸惑ってしまい、居玉のままHo氏の猛攻を受けることになった。終盤、☖7二銀と打ってギリギリ凌ぎ、辛勝。ところが感想戦では、それでも私の負けだった。
2局目はTat氏との平手戦。ここでもTat氏の先手ゴキゲン中飛車に苦戦を強いられる。終盤、☗4一竜(と金を取る)☖同玉☗5三桂成(と金を取る)で、☗2一銀もいるから、私の必敗になった。以下☖3六桂(打)☗同歩☖6四角(打)と成桂を外しにいったが、ここで☗5五桂と☖5四歩の上に犠打を打たれていたら、やはり私の負けだった。
本譜は☗4六桂と受けてくれたので、☖5三角と成桂を外し、先手の攻めは切れ模様になった。以下はTat氏の諦めもあり、私の辛勝。
3局目はR氏との飛車落ち戦。R氏が飛車落ちを所望したのでそれに従ったが、飛車落ちのスペシャリストにこの手合いは、上手厳しい。
本局もR氏に巧妙に指され、下手必敗。上手☖7一王☖7四歩☖8一桂☖8三歩☖9一香☖9四歩、下手☗6三金、持駒:角、銀2、香の局面。ここで下手番だから、下手の勝ちである。本譜は☗7二銀☖8二王☗7一角☖9二王。
☗7一角で本来は投了なのだが、リーグ戦なので投げきれない。しかし☗9三香☖同桂☗8一銀打、もしくは☗8一銀不成☖同王☗8二銀以下の簡単な詰みがあっては、見苦しいだけだ。
ところが本譜は☗8二銀! まさかの一手パスが出た。
これは相手玉を詰ますチャンス!ではあるのだが、下手玉は金矢倉の堅陣で、どうしても詰まない。
参考までに部分図を記すと、上手☖2八飛☖3五歩☖3六成銀☖4六角☖5四歩☖5七と☖6四歩☖7四歩☖8三歩☖9四歩 持駒・金、下手☗5六歩☗6六歩☗6七金☗7六歩☗7七銀☗7八金☗8七歩☗8八玉☗8九桂☗9六歩☗9九香。
しかしここで投了するわけにもいかないので、突進する。そこで信じられないドラマが起こった。
(つづく)
年齢不詳の神田先生はいつも朗らかで、LPSAのウラの要のような存在です。これからも将棋ファンのために尽力してください。応援しています。
10日(日)、テレビで石川ひとみの「まちぶせ」を聴いた。この歌は何回聴いてもいい。
8日(金)午後2時20分ごろ、JR千駄ヶ谷駅の改札を抜ける。構内の立ち食いそば屋で軽食を摂ろうとも考えたが、田町駅を降りればいくらでも食事処はあるから、やめた。もっとも将棋を指したあとは食欲がわかない。それが悔いの残る敗戦であればなおさらである。
代々木駅で山手線(やまてせん、ではなく、やまのてせん)に乗り換え、田町駅に着く。山手線の外側に出るが、ここは不案内である。それでもどんどん歩いて行くと、見覚えのある道に出た。これは…!!
私がサラリーマン時代に何回営業しても全然広告をくれなかった某企業や、デザイン誌を発行している広告営業部があった区域だ。ということは、芝浦LPSAの隣にあるらしい牛丼専門店「吉野家」も、私は何度か利用したことがあるはずだ。
頭の中の地図を頼りにLPSAへ向かうと、あるビルの前にLPSAの幟が立ててあった。ここが「芝浦LPSA」か…!! 新生LPSA初見参とあって、感慨深い。そしてその先には、やはり吉野家があった。
あまりお腹は空いていないが、予約の時間まで間があるので、遅い昼食を摂ることにする。指導対局を予約制にすると、すぐにサロンに入らないという弊害が生じるが、早速それがでた。
吉野家では、いま流行りの「牛鍋丼」を食し、店を出る。と、LPSAビルの前に、品のいい女性の後ろ姿があった。誰かを待っているふうだ。藤森奈津子女流四段…?? 似ているがちょっと違う。そのまま歩くと、やや角度が変わってナナメ後ろの姿になった。藤森女流四段よりもわずかに、肌にハリがある。その顔の輪郭から、相当な美人と推察した。しかし顔を確認するわけにもいかないので、そのままLPSAが入居しているビルに入る。そのときだった。
「大沢さん!」
と声がするので振り返ると、中倉彰子女流初段がにこやかな顔で立っていた。
ああ! 後ろ姿の女性は中倉女流初段だったのだ。とても3児の母とは思えない瑞々しさである。
最近は妹の宏美女流二段との交流のほうが多く、どうしても彼女に関心がいってしまうが、中倉女流初段を拝見するたびに、いつもハッとする。そして私は、ファンランキングで彼女を圏外にしてしまったことを後悔するのである。
「どうぞどうぞ! これからもよろしくお願いします!」
と、中倉女流初段は言った。
美人は後ろ姿も美しい、と感心しつつ、3時すぎにいよいよ芝浦サロンに入る。駒込と違って、インターフォンを鳴らさないぶん入りやすいが、インターフォンで来席を告げるのも、味のある儀式ではあった。
サロンのある2階に上がるとドアは開放中で、スルッと入った。と、きょう担当の石橋幸緒天河が3面指しの指導対局をしていた。相手はSug夫氏、R氏に、新規と思しき会員である。盤は6面用意されていたが、2時からの予約は3名だったということか。駒込と比べ約1.5倍の広さになったので、かなりゆったりした印象だった。
室内は駒込と同じく白を基調としている。盤、駒、書籍の陳列された本棚、給水器なども前と同じなので、いくらか駒込のイメージが残る。しかし駒込ならいまの時間、近くの女子中学生が大挙して下校しているころだ。もうその光景も見られないのかと思うと、かなり寂しい。
手合い係は大庭美樹女流初段。以前も書いたが、女性(女流棋士)の手合い係は癒しがあってよい。いまはTat氏が会員カードに記入していた。
私も記入を済ませ、芝浦サロン料金システムの説明を受ける。一見単純化されたようで、複雑になっている。これが小さからぬ問題だ。
すぐ石橋天河に指導対局を受ける。詳細は後日に譲るが、対局中、大庭手合い係から、前回金曜サロン優勝の賞品である「女流棋士直筆扇子」を頂戴した。ちなみに私の指名は島井咲緒里女流初段だった。
石橋天河との指導対局が終わると、ポツポツ集まった旧金曜サロン会員との「芝浦リーグ」の開幕である。
1局目はHo氏との平手戦。三間飛車穴熊を得意としている氏の作戦は、居飛車からの急戦。私は戸惑ってしまい、居玉のままHo氏の猛攻を受けることになった。終盤、☖7二銀と打ってギリギリ凌ぎ、辛勝。ところが感想戦では、それでも私の負けだった。
2局目はTat氏との平手戦。ここでもTat氏の先手ゴキゲン中飛車に苦戦を強いられる。終盤、☗4一竜(と金を取る)☖同玉☗5三桂成(と金を取る)で、☗2一銀もいるから、私の必敗になった。以下☖3六桂(打)☗同歩☖6四角(打)と成桂を外しにいったが、ここで☗5五桂と☖5四歩の上に犠打を打たれていたら、やはり私の負けだった。
本譜は☗4六桂と受けてくれたので、☖5三角と成桂を外し、先手の攻めは切れ模様になった。以下はTat氏の諦めもあり、私の辛勝。
3局目はR氏との飛車落ち戦。R氏が飛車落ちを所望したのでそれに従ったが、飛車落ちのスペシャリストにこの手合いは、上手厳しい。
本局もR氏に巧妙に指され、下手必敗。上手☖7一王☖7四歩☖8一桂☖8三歩☖9一香☖9四歩、下手☗6三金、持駒:角、銀2、香の局面。ここで下手番だから、下手の勝ちである。本譜は☗7二銀☖8二王☗7一角☖9二王。
☗7一角で本来は投了なのだが、リーグ戦なので投げきれない。しかし☗9三香☖同桂☗8一銀打、もしくは☗8一銀不成☖同王☗8二銀以下の簡単な詰みがあっては、見苦しいだけだ。
ところが本譜は☗8二銀! まさかの一手パスが出た。
これは相手玉を詰ますチャンス!ではあるのだが、下手玉は金矢倉の堅陣で、どうしても詰まない。
参考までに部分図を記すと、上手☖2八飛☖3五歩☖3六成銀☖4六角☖5四歩☖5七と☖6四歩☖7四歩☖8三歩☖9四歩 持駒・金、下手☗5六歩☗6六歩☗6七金☗7六歩☗7七銀☗7八金☗8七歩☗8八玉☗8九桂☗9六歩☗9九香。
しかしここで投了するわけにもいかないので、突進する。そこで信じられないドラマが起こった。
(つづく)