一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA芝浦サロン初見参!!(後編)

2010-10-12 00:33:27 | LPSA芝浦サロン
(前日の続き)
自王は必死、相手玉は不詰めの局面。私は王手ラッシュに出た。その結果…。
☖7八飛成☗同玉☖6七と☗同玉☖5五桂☗7八玉☖6七金☗8八玉☖7七金☗同玉☖6八角成☗8八玉☖7八金☗9八玉☖9七金☗同玉☖8八銀☗9八玉☖8九銀不成まで、上手の勝ち。
以下は☗9七玉☖8五桂まで。なんと、詰まない下手玉が詰んでしまった。
まず、☖7八飛成には☗9七玉で不詰め。これは観戦していたW氏の指摘だった。W氏、序中盤はしっかりしているが終盤は簡単な1手詰も見落とす特異体質である。しかし岡目八目とはよく言ったもので、ヒトの将棋はよく手が見えるようだ。私もここで玉を逃げる手は、全然考えなかった。
続いて☖5五桂が渾身のブラフ。「キミは詰まないと知りながら僥倖を頼んで指したなッ」と一喝されても仕方ない手である。これは☗5五同歩でもちろん詰まない。本譜は☗7八玉と逃げてくれたので、まだ手がつながった。
以下☖6七金☗8八玉☖7七金に☗同玉が最後の悪手。ここは☗同桂でよかった。☗7七同桂には☖7八金が気になるが、☗9八玉で詰まない。ちなみに☗7八同玉は☖6七桂成があり、☗6七同玉は☖6八金で詰み。☗8九玉も☖7九角成以下詰む。これも☖5五桂を残した罪だ。
☗7七同玉には☖6八角成が利いて、ピッタリ詰み。まったく、将棋と野球は最後まで何が起こるか分からない。
感想戦では、「中盤の(私の)指し方がどうでしたか」というR氏の感想があったが、どうもなにも、終盤までR氏が完璧な指し回しで、手合いが違っていた。感想戦をやる意味がないのだ。
また☖7八飛成以下の検討をやっても、「けっきょく最後の3手詰で詰ませばよかったんだから」という結論に戻ってしまう。
R氏の☗8二銀は、8二に金を打つことばかり考えていて、8一に銀を打つ手がまったく見えなかったという。また、いつも投げっぷりのいい私が投げないものだから、詰みはないと思いこんでしまった、とも言った。もっともそこもW氏が冷静に観ていて、☖9二王と指すときの私の手つきは、諦めモードだったという。W氏は観戦記者が向いているかもしれない。
「終盤の秒読みでアタマ真っ白」は私も経験があるから、R氏のアセッた気持ちは分かるが、それでもR氏、ここはスンナリ詰まさなければいけなかった。
ともあれこれでリーグ戦は3勝。しかし内容は全敗だった。こんな将棋を指しているようでは、この先が思いやられる。
9時がすぎ、閉席。最後まで残っていたIs氏、Y氏とサロンを出ると、両者に「島井咲緒里女流初段はどんな揮毫だったのか見せてくれ」とリクエストされた。扇子を開くのは帰宅後の楽しみにしていたのだが、秘密主義もアレなので、ビルの前で開いてみる。
そこには墨痕鮮やかな達筆で、難解な四字熟語がしたためられていた。素晴らしい!!
「ああ、これいいなあ。リーグ戦の優勝でこんな賞品がもらえるんだったら、ボクもリーグ戦に参加しようかなあ。
だってこれいいですよオ。島井さん、これ書く前に、相当、字を練習してますよ。これを書いてるとき、島井さんは大沢さんのことだけを考えていたはずです。この扇子は相当価値ありますよオ」
とIs氏が嘆息する。Is氏は旧金曜サロンのセミレギュラーだったが、なぜか金曜リーグには入らなかった。実力は私とそう変わらないし、リーグに入ればよかったのだ。
それはとにかくIs氏の主張はまさにその通りで、島井女流初段が「墨」を使って書いているところに感心した。妙なことを書くようだが、私は金曜サロン優勝の賞品として、女流棋士の直筆扇子を何本か戴いたが、中には筆ペンで揮毫されたものもあったのだ。
しかし、どうすればファンがより喜んでれるかと考えれば、墨(墨汁)で書く、という答えは自然に出てくるはずである。少なくとも私がその立場だったら、そうする。
その意味で今回の島井女流初段のそれは、魂がこもった、見事な揮毫だった。
そのあとは旧金曜サロン会員の先発隊が乗り込んでいる、近くの居酒屋に合流する。本当は「芝浦サロン会員の先発隊」「近くのジョナサン」と書きたいのだが、ジョナサンも何も、手頃なファミレスが近くにない。また今回芝浦サロンに来た客は、石橋幸緒天河の知り合いと思われる1名を除いて、みんな駒込から流れてきた会員であった。これはどうなのだろう。
居酒屋には9人が集まった。しかし私はイケル口ではないので、どうもスワリがわるい。ただ、飲む会員でも、やはりファミレスでくつろぎたかったようである。
それは芝浦サロンの雰囲気もそうで、初回ということもあるが、どこか居心地がわるかった。旧金曜サロンの棋友が多く来たのに矛盾するようだが、実感はそうなのである。たとえば「常駐女流棋士」だが、1日1名というのは、やはりさびしかった。予約時間の指導対局を終えると、もう間が持たない。
また、何度も書いたが、この日はほとんどが旧金曜サロンの客だった。ほかの曜日ではどういう客層になっているのだろう。新規の客はちゃんと取りこめているのだろうか。
気の置けない連中が多いのは個人的にはうれしいが、経営側から見れば、それではダメなのだ。新規会員の獲得に向けて、LPSAは何か方策を考えているのだろうか。私(たち)にできることは何もない。LPSAの次の一手に注目したい。
コメント (4)
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