一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

10月15日のLPSA芝浦サロン・人と人との戦いは面白い

2010-10-17 01:38:00 | LPSA芝浦サロン
9日(土)は3歳のおいの運動会、きのう16日(土)は、この19日に6歳になるめいの運動会があり、ともにビデオ撮影係としてかりだされた。9日は雨で、体育館での開催だったが、きのうは晴天でなによりだった。言うまでもないが、保母さんが若い。……あれっ!? えっ!? な、中村桃子女流1級?? あ、違うか。よく似てるけど。あの保母さんがめいの担任なのか。うらやましいな。

15日(金)のLPSA芝浦サロンは、船戸陽子女流二段の担当だった。芝浦に移転後、手合い係はやったらしいが、指導対局は初登板の船戸女流二段である。
芝浦サロンの指導は予約制なので、先日のファンクラブイベントのときに、船戸女流二段直々に予約を入れておいた。午後2時の組である。芝浦サロンの開席時間は駒込時代と同じ午後2時から9時までだが、駒込では早くても午後3時ごろに入室していた。時間はたっぷりあるので、余裕をこいていたのだ。
今回は2時少し前に入室し、船戸女流二段を待つ。これは初めての経験である。ちなみにこの日の女流棋士スーパーサロンは、珍しく中村真梨花女流二段の担当だったが、私の体調が万全でないので、今回は予約しなかった。
船戸女流二段は、生地の薄い薄紫のミニのワンピースに、グレー系のジャケットを羽織っていた。女子高生の制服もいいが、船戸女流二段のファッションも毎回素晴らしい。このコーディネートを拝見するだけで指導料ぶんの価値がある、と書いたら褒めすぎか。完璧に悩殺された。
2時からの予約は私も含めて4人だったが、予約なしのKur氏が訪れた。予約済の会員が大幅に遅刻しているので、代わりに入る。のちほど遅刻氏(まあ、Tat氏のことだ)とW氏が来席。Sug夫氏も見えた。さらに、藤森奈津子女流四段の知己という紳士氏が「LPSAが田町に移転して近くなったから」と、訪れた。しかし明るいうちの客はこのくらいだった。芝浦サロン開業から2週間だが、まだ会員が少ない。旧金曜サロン会員のセミレギュラーで、まだ芝浦に来ていない会員も多数おり、そのぶんだけ来客が減少していることになる。
藤森女流四段、中倉宏美女流二段が見えた。駒込と芝浦の両サロンを比較して、芝浦で指すメリットはほとんどないが、唯一の救いは多くのLPSA女流棋士が顔を見せることである。サロンの隣が事務所になっており、そこを訪れた女流棋士が、サロンにも寄るからだ。
中倉女流二段に、
「先日のコント(ファンクラブイベントでの解説)はおもしろかったです」
と言うと、複雑な顔をされた。
藤森女流四段は、このあと5時からJR新橋駅前で行われる、竜王戦第1局解説会のアシスタントを務めるという。いつもよりほんのちょっぴりオメカシしていたのは、そのためだったか。
解説会は入場無料なので私も誘われたが、船戸女流二段を観賞していたいので、丁重にお断りした。
船戸女流二段に指導対局を受けたあとは、リーグ戦1局を含む3局を指す。さらにU氏と一局指すことになった。U氏に振っていただき、「と金」が5枚出て、私の後手。後手番になったら指したい戦法が、横歩取りを誘ってからの☖2八歩~☖4五角で、先日将棋会館道場で中学生氏にコテンパンに負かされてから、「マイブーム」になっている。
ところがU氏に定跡にない手(正確にはそれも定跡だったのだが、お互いその手を知らなかった)を指されて、私がその応手を知らなかったため、切れ筋に陥った。
あまり掲げたくないが、終盤の局面を記す。

先手・U氏:1一馬、1七歩、1九香、2八銀、2九桂、3二成香、3七歩、4一飛、4九金、5七歩、5九玉、6九歩、7六歩、9六角、9七歩、9九香 持駒:金、銀、桂、歩3
後手・一公:1三歩、3一銀、4三歩、4七成桂、5三歩、6一金、6二玉、6三歩、6七金、7一銀、7三歩、8一桂、8九竜、9一香、9三歩 持駒:歩3

☗9六角と攻防の角を放った局面。この角は☖8五歩で玉頭の利きが止まるのでありがたかったが、よく読むと受け一方の手でおもしろくないと思った。そこでよほど指したかったのが☖3二銀と成香を払う手である。
これは飛車取りと同時に☖5八香までの詰めろとなっている。しかしそこで☗4二飛成とされ、☖5二金は☗同竜☖同玉☗6四桂で詰みだから☖5二香と打つしかないが、☗3二竜と銀を取られては後手勝てない。
だが先手は☗6三角成以下の殺到を見て☗9六角と打ったのではないか。U氏は私が☖3二銀なら、間違いなく☗6三角成とくる。そこで☖同玉☗6一飛成☖6二歩は、意外と後手玉の耐久力がある気がした。
だが☗6三角成は私の希望的観測で、☗4二飛成とくるかもしれない。そう思うと読みがまとまらず。☖7二銀と、ほとんど読みに入れていない手を指してしまった。これは疑問手だったと思う。
以下は☗3一成香(☗3一飛成が勝る)☖9九竜(☗同馬なら☖5八香)☗5八銀☖同成桂☗同金☖同金☗同玉☖9八竜☗8八金☖5一金打☗4三飛成☖4二香☗5四桂☖同歩☗4四馬まで、U氏の勝ちとなった。
終了図の、☗4四馬の1手詰が見えなかったのだからひどい。もっともここでは後手に勝ちがない。
感想戦ではU氏に、私が☖3二銀だったらどう指したかを訊いた。U氏はやはり☗6三角成とする予定だった。以下☖同玉☗6一飛成☖6二歩に、U氏は「6四に一枚捨てて詰むのかなあ」とのことだった。これ、☗6四金と打てば☖同玉☗7五銀☖6五玉☗6六金で詰むのだが、相手はコンピューターではなく人間である。☗6四銀と打つ可能性もなくはなかった。しかしそれは☖7四玉☗7五銀☖8五玉☗8六歩☖7六玉☗6六金☖同金☗同馬☖8七玉となって、妙に詰まないのだ。
もっともこの順でも先手陣に手がかりがなくなって後手の負けだが、本譜のミジメな負けを考えると、逆転に賭けるにはこう指すしかなかった。
なお蛇足ながら、先に述べた☖8五歩は☗7五桂とされ、☖3二銀以下同様に進んだときに、今度は竜の縦利きがなくなるので、簡単に先手が勝っただろう。
ともあれこれで芝浦リーグ戦に土がついてしまった。この敗戦は痛かった。
さて、まだ閉席の9時まではだいぶ時間があるが、W氏は早くサロンを出てファミレスへ行きたいようだ。しかし私はもう少し船戸女流二段を観賞していたい。
そこで、24日の社団戦も近いし、私はW氏と練習将棋を指すことにした。ふだんは私が飛車を落とすのだが、W氏の希望で平手である。ところが対局が始まってみるとW氏の石田流の捌きがさえ、優勢になってしまった。そこでW氏が決め手を逃し私が辛勝したのだが、定跡の効果というか何というか、飛車落ちでも平手でも、いい勝負になったのは驚いた。
船戸女流二段だったか、
「飛車落ちの手合いは、平手で指しても中盤までいい勝負になるんですよ」
と言ったが、そのとおりだと思った。
夜もふけて、石橋幸緒天河と船戸女流二段による、竜王戦第1局の大盤解説が始まった。W氏がまたファミレスへ行きたがるが、まあ待てよと説得する。しかし竜王戦のこの手順はなんだ。トッププロの頭の中は、私のような凡人にはまったく理解できない。コンピューター同士の対戦かと思った。
もう9時が近い。私たちはついにサロンを出て、ファミレス探しに行く。目的地は駅の反対側にある「サイゼリヤ」である。毎度毎度居酒屋で有志と交流を深めていたら小遣いがもたないので、局後のファミレスは必須である。
ところで先週居酒屋で、「来週も絶対サロンに行きます」と断言していたTod氏は、けっきょく顔を見せなかった。人間、こういうところで信用を落とす。
かなり歩くと、サイゼリヤの看板が見えた。大通り沿いの地下1階にあった。サイゼリヤを事前にwebで調べたところイタリアンレストランで、一品一品の値段が安かった。店内でメニューを見ると、食事ありのドリンクバーが180円である。ちなみにジョナサンは273円だった。
サイゼリヤ、店員はしっかり教育されているし好感は持てたが、店内が混んでいて、とてもうるさい。食器が割れる音を都合3回も聞いたが、これはどうなのだろうと思った。
しかし来週以降はどうすればいいのだろう。旧金曜サロンの連中は確実に芝浦へ来る回数を減らす。私は金曜日が休みだから金曜をメインにするしかないが、それでも客が少なければ帰宅(直帰)せざるを得ない。追加料金を出してまで女流棋士ともう一局指す気はしないからだ。それなら将棋会館で女流棋士スーパーサロン+会館道場で夜まで将棋を堪能し、駒込ジョナサンで楽しむ方が得策である。
いやしかしこの「手順」は、LPSAもおもしろくないだろう。本当に、どうしようか。
コメント (3)
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