一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

「将棋ペン倶楽部 通信38号」

2012-01-22 12:23:21 | 将棋ペンクラブ
昨年12月、「将棋ペン倶楽部 通信38号」が発行された。全40頁。きょうはその内容を書いてみる。

・将棋ペンクラブ大賞授賞式にて 中野隆義
「将棋ペンクラブ大賞」のレポートは、原則的にペンクラブ会員が担当するのだが、今回は「近代将棋」元編集長・中野隆義氏の登場となった。さすがに「本職」だけあって、各受賞者のコメントとエピソードを、抑えた筆致で巧みに綴っている。

・思い出の対局-土居名誉名人との飛車落ち戦 澤田多喜男
名著「横歩取りは生きている」の、澤田多喜男氏の自戦記。その前フリで、昭和5年に発行された土居八段(当時)著「将棋大全集・飛車角落定跡篇」(約600頁)が紹介されているが、これは一読したい著書だ。興味深いのは、この中ですでに、「下手(左)四間飛車」が解説されているらしいことだ。飛車落ちには「下手右四間飛車」が当然と思っていたので、これは新鮮な驚きだった。本局、澤田氏の指し回しやいかに。

・棋神伝 坂田三吉とその時代 茂山俊一
今回は「名誉名人 小菅剣之助」編。茂山俊一氏の筆力は最上級で、氏は作家ではないが、何か本を著わしているんじゃないか? とすら勘繰ってしまう。こうした読み物が読めるのも、将棋ペン倶楽部ならではだ。この連載が何回続くかは分からぬが、書籍化に十分堪えうる名編である。

・飛車落ち快勝譜(その2)山口瞳流で勝ち切る 藤井克彦
ある将棋サークルでは、金井恒太五段を招いて指導対局が何年も続いている。これはその席での自戦記。いままでの成績は下手全敗で、旗色が悪い。本局は二転三転する。その結果は――。

・川西遺跡出土駒 今泉忠芳
平成22年度に発掘された遺跡の出土展が開かれたが、その中に川西遺跡の出土駒が4点あった。これはその考察。将棋関係者は必読の掌編である。

・[小説]駒とボイン 曽我部敦史
27歳のサラリーマン・西村卓也の、通勤電車内での出来事。作者の実体験が下敷きなのかと思いきや、そうでもなさそうだ。しかし世の男性が一度は夢見るであろう妄想?を、見事に活写している。

・将棋ペンクラブ会員名簿

・編集日誌 湯川博士
「統括幹事」から、「幹事」に専念する、との報告があった。

ところで、今年3月発行の「将棋ペン倶楽部春号」の原稿締め切りが、もう過ぎている。私も投稿予定ではあるのだが、まだ全然書けていない。もう、こんなブログを書いている場合ではないのだ。
それなのにシコシコ書いてしまうのは、勉強をしなければならないのに、ついほかのことに手を出してしまうマーフィーの法則?に似ている。
とにかくこのブログを読んでいる編集幹事氏がおられたら、締め切りをしばらく延ばしていただけませんか。
オエーッ!! 極度のプレッシャーで、吐きそう…。
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする