一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

十七たび大野教室に行く(中編)・負けが込む

2012-01-30 00:04:38 | 大野教室
ここでAkiちゃんは▲2八飛と引いた。何とも気合の悪い一手で、これでは女流棋士になれない。これはいよいよ、横歩を取れないオンナに負けられなくなった。
私は△8六歩から飛車先の歩を交換する。するとAkiちゃんは▲6六歩と、角交換も避けてきた。これまた気合が悪い。こちらの闘志が空回りして、なんだかガックリしてしまう。
私は△7二銀から棒銀に出、8六で銀交換を果たす。△8六同飛に▲8七歩では△7六飛が気になるのでAkiちゃんは▲8七銀だが、これでは先手が苦しい。
しかし数手進んで、私が△5八銀とカケたのが悪手だった。▲6八金引に△4七銀成だが、これは1歩得でも成銀がソッポで、大損した。
私の△2二歩に、Akiちゃんは▲2四歩(打)~▲3四銀(打)~▲2三金(▲2三歩成だったか?)の重たい攻め。しかしこれが存外厳しく、以下も的確な攻めで、最後は寄せ切られた。
どうもおもしろくない。将棋はどんなに作戦勝ちになっても、最後に負けたらダメである。Akiちゃんの序盤の指し手を指摘する私の声には、力がなかった。
続いては、His氏とHanaちゃんの対局が組まれそうだったが、結局は私とHanaちゃんとの対局になった。
Hanaちゃんとは、大野教室では2局目。昨年の初顔合わせでは、Hanaちゃんのゴキゲン中飛車に攻め切られた。本局、先後どちらでもよかったが、Hanaちゃんは後手を所望する。Hanaちゃんはゴキゲン中飛車が得意なので、後手番が指し易いのだろう。
Hanaちゃんは攻めッ気100%。今回もバンバン攻めてくる。必然的に私は受けに回るのだが、それは苦にならない。
本局は、Hanaちゃんの攻めを指し切らせたと思ったのだが、巧妙に攻めをつながれる。
傍らでは、Kun氏対Fuj氏・Minamiちゃんペアが熱局を展開していた。Fuj氏とMinamiちゃんは、29日(日)に行われる「LPSAペア将棋選手権」に、プレーヤーとして参加する。これはその練習なのだった。ふたりとも、ガンバッテください。
それはいいが、こちらはいよいよ苦しい。Hanaちゃんは△6五角と金を取ったが、これが頭金の詰みと▲2一竜の取りを見せた必殺手。ここで私は投了した。
Hanaちゃんは本当に強くなった。ただ、ゴキゲン中飛車一本槍で、戦法のレパートリーが少ない。攻めも一本調子で、幅がない。いまは元気だけで指しているが、もし女流棋士を目指すなら、これからは別の勉強法も必要だろう。
これできょうの対局は終了。指導対局1勝1敗はいいとして、一般対局0勝4敗はいただけない。本調子なら4勝0敗だったが、それを言っても負け惜しみにしかならない。将棋は勝たなければダメなのだ。
食事会に出たいところだが、ゲストがまだだ。その前に部屋のパソコンで、先日行われた女流名人位戦予選をみんなで鑑賞する。
まずは高群佐知子女流三段対中倉彰子女流初段の一戦から。これが凄まじい泥仕合だった。好局なのか凡局なのか分からぬが、もし公開対局だったら、手に汗は握っていただろう。
終局図も、あっと驚く形。男性棋戦では、まず現れないだろう。こうした将棋が世に出ないのは、まことに惜しい。
続いて中倉宏美女流二段対相川春香女流3級の一戦を見る。序盤、宏美女流二段が▲5七銀左の爽快手を指して、みんなを驚かせた。宏美女流二段の熱意が窺える、いい将棋だった。
ついでに大庭美樹女流初段対伊奈川愛菓女流1級の一戦も見る。美樹女流初段が、「らしい」指し回しで、制勝した。
Fuj氏によると、LPSA陣9人の女流名人位戦予選1回戦は、5勝4敗だったという。LPSA勢の今後の活躍が楽しみだ。
そろそろ食事会の時間である。そこへ、Mizumoちゃん(高3)が来た。お待ちかねのゲストの登場だ。
(つづく)
コメント (3)
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