一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

おもしろい話、おもしろい文章

2012-01-11 00:42:06 | 将棋雑考
松尾香織女流初段が、療養で年内休場とのこと。松尾女流初段とは「芋焼酎勝負」を対決中。2年越しの勝負が3年越しになってしまったが、日本将棋連盟とコンピューターの勝負も5年越しだ。松尾女流初段も私も、焦る必要はない。
松尾女流初段が復帰したら、芋焼酎勝負を再開しましょう。それまで楽しみに待っています。

将棋ペンクラブの湯川博士幹事が文章にしたものを拝読したり、実際にお聞きしたりしたところによると、「おもしろい文章」は、ふつうに書いたものがいいという。
たとえば、書いてる本人がおもしろがって、くだけた文章にすることがあるが、あれは読んでいるほうがシラケてしまって、良くないという。読者を笑わそうという、下心ミエミエの根性が良くないようだ。
「おもしろい話」にも、これと同じことがいえるのではないだろうか。
先月から今月にかけて、米長邦雄永世棋聖の話をNHKで聞くことができた。
ひとつは「NHK杯将棋トーナメント」。もうひとつは正月特番の「東西巨匠対決」である。
私は昔から米長永世棋聖の話が好きだけれども、ここ数年は、それに錆が付いてしまっている気がする。解説が、全然おもしろくないのだ。
NHK杯トーナメントでは、視聴者を笑わせよう、楽しませようと裏話を披露するのだが、それがいまひとつである。
NHK杯の視聴者にとって「おもしろい話」とは、「わかりやすい解説」であって、どうでもよい世間話ではない。そこで先月の解説はといえば、米長永世棋聖のそれは歯切れが悪く、まるで禅問答のごとくで、終始要領を得なかった。
ちなみに先日のNHK杯は木村一基八段の解説だったが、立て板に水のごとく次から次へと指し手の変化が出てきて、とてもためになった。視聴者にとって「おもしろい話」とは、このようなことをいう。
「東西巨匠対決」も然りである。「ライバル」について、ほかの出演者の有吉道夫九段、内藤國雄九段、加藤一二三九段は、実に滋味あふれるコメントを残してくれた。
しかし米長永世棋聖は頓珍漢な回答で、私にはさっぱり理解不能だった。
考えたくないが、米長永世棋聖には、短時間で手の解説をする棋力がなくなってしまったのか。設問に対しても、的確に答える能力が欠如してしまったのか。そうでないことを祈るばかりである。
という私も、最近は棋友との座談でも、あまり笑いが取れていない。やはり「笑いを取る」ことに執着しすぎて、話の内容を吟味していないのがマズいのだろう。
今年は理路整然とした話術で、棋友を笑いの渦に巻き込みたいと思う。文章もまた然りである。今年はもうすこしマシな文章で、読者を満足させられたらと思う。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする