きょうは棋聖戦第3局・羽生善治棋聖VS渡辺明竜王戦や、女流王座戦・中井広恵女流六段VS千葉涼子女流四段戦が行われている。ほかに朝日オープンのアマプロ戦が10局。いずれも中継があり、将棋ファンには堪えられない一日だ。
棋聖戦は羽生棋聖が優勢。女流王座戦は後手の中井女流六段が駒損でやや指しにくいように見える。中井女流六段はとりあえず、次の▲8三竜を受けなければならないが、どう受けても味が悪い。中井女流六段はこんなところで負けられない。私はひたすら勝利の念を送った。
3時休みが終わり、対局再開。
(再掲)
上手(角落ち)・大野七段:1一香、1三歩、2一飛、2四歩、3二玉、3三銀、3四歩、4二銀、4三金、4四歩、5三桂、5四歩、6三桂、6四歩、7二金、7四歩、8四歩 持駒:香
下手・一公:1七歩、1九香、2六歩、2八飛、3六歩、4六歩、4七銀、4八金、5六歩、5七桂、6六歩、6七銀、7六歩、7七角、7八金、8七歩、8八玉、8九桂、9二歩、9三と、9九香 持駒:なし
(△6三桂まで)
ここから▲5八銀右△5五歩▲同歩△同桂▲5六歩△6七桂成▲同銀△5四金と進んだ。
▲5八銀右としたのはよかったが、△5五同桂に予定を変更して▲5六歩と収めたのが弱気な手だった。大野八一雄七段に銀を取られ、無条件の駒損は、下手芳しくない。
さらに△5四金と活用され、私は9筋にと金を2枚作るが、いかにも遅い。と金をジクジク寄せている間に、大野七段に攻め倒された。
感想戦では▲5六歩がやはり悪手で、ここは▲5六銀の一手とのことだった。以下△5四歩に▲9五角と出て、下手十分だったという。なるほどこの変化は、9筋のと金が活きている。休憩前は▲5六銀の予定だったのに▲5六歩とは、つまらん手を指した。これは読みの問題というより、心の問題であろう。もう少し将棋に集中しなければいけない。
3局目は、大野教室初登場の少年と。手合いは何でもよかったが、飛車落ちとなった。
少年の四間飛車に、私は右玉に構える。少年は石田流に組み直し、▲6五歩△同歩▲同銀。ここで△6四歩と収めれば穏やかだが、▲5四銀△同歩のあと、▲2六飛と回られるのが少しく厄介だ。私は△2二角型のため、次の飛車成りが妙に受けにくいのである。
そこで私は△7七角成▲同飛△6五銀としたが、これではダメだ。案の定、以下敗勢になった。
しかしそこから少年が緩手を指し、形勢は我に利ありとなる。
上手(飛車落ち)・一公:6六歩、7八成桂、8八成桂
下手・少年:4五馬、4六銀、4七歩、4九金、5八金、5九飛、6八歩、6九香、9九香
以下の指し手。△9九成桂▲7八馬 以下、少年の勝ち。
ここで私は△9九成桂と香を取った。次に△4三香で馬銀の田楽刺しにするつもりだ。が、少年に▲7八馬とこちらの成桂を払われ、飛び上がった。これで下手陣がサッパリし、一気に下手優勢となった。
△9九成桂では△7九成桂右とし、次の△6九成桂入を目指せば、上手の優勢だった。
この忙しい時に目先の香に目がくらむとは、これではTod氏のことを笑えない。我ながら情けなくなった。
再びパソコンを見る。中井-千葉戦は、中井女流六段が優勢になった。あれから中井女流六段は、▲8三竜を受けず攻め合いに転じた。攻めるは守るなり。これがプロの指し方かと、私は大いに感心した。
きょうの生徒は9人だが、もう帰った人もいて、意外と自由対局ができない。大野七段にもう一局誘われ、お言葉に甘えることにした。
2局目ももちろん角落ち。私は早めに▲3五の位を取る。次いで▲3六銀と立った。
植山悦行七段が前を通って、
「また遊んでますね」
と笑いながらいう。大沢さんは普通に指しても勝てるから、適当に指して遊んでるでしょう、というわけだ。
「いえ遊んでませんよ」
「そんなことないでしょう」
対局に戻る。▲3七桂~▲4五歩を目指せばよかったのだが、私は▲5八飛から▲4八玉とやった。
大野七段の△2四歩には、▲3七玉。次に▲2八飛と戻って、▲2五歩△同歩▲同銀の殺到を目指す。
しかし大野七段に△1三桂と跳ばれてみると、下手でかしていない。
その後は飛車角交換から自陣に飛車を打たれ、下手玉の命は風前の灯となった。
上手(角落ち)・大野七段:1一香、2四歩、3二玉、3四銀、3九竜、4三歩、4四金、4五桂、5七歩、9一香、9三歩、9四飛 持駒:歩2
下手・一公:1五歩、1九香、2七銀、3八金、4六玉、4七歩、5二金、5六歩、6五歩、6七銀、7六歩、8六歩、8八金、8九桂、9七歩、9九香 持駒:角、銀、桂2、歩5
△4四金まで。次は△3五銀までの詰めろである。▲3八金の質駒もあり、ここでは下手敗勢といってよい。ところがこの将棋、5手後に上手が投了するのである。
(16日につづく)
棋聖戦は羽生棋聖が優勢。女流王座戦は後手の中井女流六段が駒損でやや指しにくいように見える。中井女流六段はとりあえず、次の▲8三竜を受けなければならないが、どう受けても味が悪い。中井女流六段はこんなところで負けられない。私はひたすら勝利の念を送った。
3時休みが終わり、対局再開。
(再掲)
上手(角落ち)・大野七段:1一香、1三歩、2一飛、2四歩、3二玉、3三銀、3四歩、4二銀、4三金、4四歩、5三桂、5四歩、6三桂、6四歩、7二金、7四歩、8四歩 持駒:香
下手・一公:1七歩、1九香、2六歩、2八飛、3六歩、4六歩、4七銀、4八金、5六歩、5七桂、6六歩、6七銀、7六歩、7七角、7八金、8七歩、8八玉、8九桂、9二歩、9三と、9九香 持駒:なし
(△6三桂まで)
ここから▲5八銀右△5五歩▲同歩△同桂▲5六歩△6七桂成▲同銀△5四金と進んだ。
▲5八銀右としたのはよかったが、△5五同桂に予定を変更して▲5六歩と収めたのが弱気な手だった。大野八一雄七段に銀を取られ、無条件の駒損は、下手芳しくない。
さらに△5四金と活用され、私は9筋にと金を2枚作るが、いかにも遅い。と金をジクジク寄せている間に、大野七段に攻め倒された。
感想戦では▲5六歩がやはり悪手で、ここは▲5六銀の一手とのことだった。以下△5四歩に▲9五角と出て、下手十分だったという。なるほどこの変化は、9筋のと金が活きている。休憩前は▲5六銀の予定だったのに▲5六歩とは、つまらん手を指した。これは読みの問題というより、心の問題であろう。もう少し将棋に集中しなければいけない。
3局目は、大野教室初登場の少年と。手合いは何でもよかったが、飛車落ちとなった。
少年の四間飛車に、私は右玉に構える。少年は石田流に組み直し、▲6五歩△同歩▲同銀。ここで△6四歩と収めれば穏やかだが、▲5四銀△同歩のあと、▲2六飛と回られるのが少しく厄介だ。私は△2二角型のため、次の飛車成りが妙に受けにくいのである。
そこで私は△7七角成▲同飛△6五銀としたが、これではダメだ。案の定、以下敗勢になった。
しかしそこから少年が緩手を指し、形勢は我に利ありとなる。
上手(飛車落ち)・一公:6六歩、7八成桂、8八成桂
下手・少年:4五馬、4六銀、4七歩、4九金、5八金、5九飛、6八歩、6九香、9九香
以下の指し手。△9九成桂▲7八馬 以下、少年の勝ち。
ここで私は△9九成桂と香を取った。次に△4三香で馬銀の田楽刺しにするつもりだ。が、少年に▲7八馬とこちらの成桂を払われ、飛び上がった。これで下手陣がサッパリし、一気に下手優勢となった。
△9九成桂では△7九成桂右とし、次の△6九成桂入を目指せば、上手の優勢だった。
この忙しい時に目先の香に目がくらむとは、これではTod氏のことを笑えない。我ながら情けなくなった。
再びパソコンを見る。中井-千葉戦は、中井女流六段が優勢になった。あれから中井女流六段は、▲8三竜を受けず攻め合いに転じた。攻めるは守るなり。これがプロの指し方かと、私は大いに感心した。
きょうの生徒は9人だが、もう帰った人もいて、意外と自由対局ができない。大野七段にもう一局誘われ、お言葉に甘えることにした。
2局目ももちろん角落ち。私は早めに▲3五の位を取る。次いで▲3六銀と立った。
植山悦行七段が前を通って、
「また遊んでますね」
と笑いながらいう。大沢さんは普通に指しても勝てるから、適当に指して遊んでるでしょう、というわけだ。
「いえ遊んでませんよ」
「そんなことないでしょう」
対局に戻る。▲3七桂~▲4五歩を目指せばよかったのだが、私は▲5八飛から▲4八玉とやった。
大野七段の△2四歩には、▲3七玉。次に▲2八飛と戻って、▲2五歩△同歩▲同銀の殺到を目指す。
しかし大野七段に△1三桂と跳ばれてみると、下手でかしていない。
その後は飛車角交換から自陣に飛車を打たれ、下手玉の命は風前の灯となった。
上手(角落ち)・大野七段:1一香、2四歩、3二玉、3四銀、3九竜、4三歩、4四金、4五桂、5七歩、9一香、9三歩、9四飛 持駒:歩2
下手・一公:1五歩、1九香、2七銀、3八金、4六玉、4七歩、5二金、5六歩、6五歩、6七銀、7六歩、8六歩、8八金、8九桂、9七歩、9九香 持駒:角、銀、桂2、歩5
△4四金まで。次は△3五銀までの詰めろである。▲3八金の質駒もあり、ここでは下手敗勢といってよい。ところがこの将棋、5手後に上手が投了するのである。
(16日につづく)