20 日(土)は埼玉県川口市にある「大野・植山教室」に行った。これは旧「大野教室」で、このたび改称したもの。教室は講師の大野八一雄七段のほかに、特別講師として植山悦行七段が名を連ねているが、これからは植山七段もさらに活躍の場を拡げる、ということであろう。
教室に入ると、「ちょうどよかった!」というFuj氏の声が聞こえた。中に入ると、大野七段が5面指しの真っ最中だった。その中のひとり、小学生君の対局が終わったら、彼と私がリーグ戦を指すらしい。
それはいいが、奥の部屋に植山七段の姿がない。W氏は相変わらずの重役出勤、Og氏も不在で、これは仮免スタッフのFuj氏、たしかに将棋を指している場合ではなかった。
小学生・Kur君とのリーグ戦となる。半年の長きにわたる第2回リーグ戦も、きょうとあすで終了する。ここまで私のリーグ戦成績は9勝2敗。もちろん優勝争いをしており、きょうの成績次第では私の優勝が決まる。
将棋は私の二枚落ち。序盤、私が大人しく指せばよかったのだが、ちょっとちょっかいを出したら、3筋方面で戦いになってしまった。しかしKur君の攻めがやや性急で、私が十分の形勢になった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/ec/cd15aa777fca93f18294023d77d4d827.png)
以下の指し手。△2四歩▲3三銀△2五歩▲3二銀成△2六歩▲2二角成△4六桂▲3一馬△7四歩▲4一馬△7三玉▲5一馬△6二桂▲6一銀△7一金▲5二銀不成△3九飛▲6八玉△5八桂成▲同金
△6九金▲7七玉△7九金▲6三金△8二玉▲6一銀成△8九金▲7一成銀△7九飛成▲7八桂△8八竜▲6八玉△7九竜▲7七玉△9四歩▲6二馬△9五銀▲8五玉△8四銀▲7四玉
まで、Kur君の勝ち。
私は△2四歩と突いたが、ここで▲3三銀はある。ただこれは、△2五歩▲4六飛△3三銀で上手必勝と読んでいた。
ところが読み返すと、▲4六飛に代えて、強く▲3二銀成があることに気付いた。果たしてKur君も▲3三銀~▲3二銀成。一遍に上手が敗勢になってしまった。
だいぶ戦意が喪失したが、ここで投げるわけにはいかない。私も△4六桂~△3九飛と反撃し、▲6一銀成の局面はむしろ上手が残したと思った。
ところが△8九金が大悪手。下手に黙って▲7一成銀と取られ、これで上手に受けがないのに呆れた。
△8九金では△6九飛成と張り付いておくのだった。対局中は気付かなかったが、これが△7八竜~△8五銀~△8七竜以下の詰めろになっていた。下手は歩がないので合駒が悪く、詰んでしまうのだ。そんな難しい詰み筋ではないのだから、私もこのくらいは読まねばいけなかった。
本譜も見苦しく指し続けたが、どうやっても勝ちがない。▲7四玉に無念の投了となった。
ここは勝ちを計算していただけに、この敗戦は痛かった。
2局目はHas氏と。大野・植山教室の生徒はおしなべて棋力を向上させているが、中でも顕著なのがHas氏だ。得意の四間飛車に磨きをかけ、中・終盤が一層強くなった。きょうもSat氏に勝利しており、難敵である。
先手を引いた私は、Has氏の四間飛車に▲5七銀左。以下飛車角を捌きあう。△2九飛成▲3四角(と銀を取った)の局面で、Has氏は△8六桂。これを▲同歩は△8七角▲同玉△6九竜で先手負けなので、私は▲6八玉。
ここでHas氏が△7九角と打ったのが大失着。▲同金なら△同竜で先手敗勢だが、私は当然▲同玉と取り、すべて終わった。
私は1局目で疲労困憊だったので、この勝利は助かった。
ここで3時休み。W氏、Hon氏らも訪れ、いつものメンバーがそろった。表の空気を吸いに出ると、涼しい。室内は人いきれで温度が上がり、とても初秋の気温ではなかった。
再開後は、E氏とリーグ戦である。植山七段がいないのは残念だが、そのぶんリーグ戦がスムーズに進んでいるのは皮肉だ。
E氏は右四間飛車から▲4五歩△同歩▲同銀△同桂▲2二角成△同金▲4五桂。ここで私が△4二銀と打ったのが、下手を混乱させたようだ。E氏は3手後▲3三桂成としたが、これは△同金で純粋な桂損。これで上手が十分になった。以下、私の勝ち。
私は3局を消化し、ここまでで11勝3敗である。最上位は某君の11勝5敗なので、あとひとつ勝てば、私の優勝がほぼ決まる。
しかしその前に立ちはだかるのがFuj氏であった。Fuj氏は私とのリーグ戦を楽しみにしており、対局は終盤まで残していたのだ。もっともFuj氏の優勝の目はすでにないが、本局はストッパーとして私に挑む構図だ。…フッ、こっちも望むところである。
ところがこの将棋、衝撃の結末となるのである。
(つづく)
教室に入ると、「ちょうどよかった!」というFuj氏の声が聞こえた。中に入ると、大野七段が5面指しの真っ最中だった。その中のひとり、小学生君の対局が終わったら、彼と私がリーグ戦を指すらしい。
それはいいが、奥の部屋に植山七段の姿がない。W氏は相変わらずの重役出勤、Og氏も不在で、これは仮免スタッフのFuj氏、たしかに将棋を指している場合ではなかった。
小学生・Kur君とのリーグ戦となる。半年の長きにわたる第2回リーグ戦も、きょうとあすで終了する。ここまで私のリーグ戦成績は9勝2敗。もちろん優勝争いをしており、きょうの成績次第では私の優勝が決まる。
将棋は私の二枚落ち。序盤、私が大人しく指せばよかったのだが、ちょっとちょっかいを出したら、3筋方面で戦いになってしまった。しかしKur君の攻めがやや性急で、私が十分の形勢になった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/ec/cd15aa777fca93f18294023d77d4d827.png)
以下の指し手。△2四歩▲3三銀△2五歩▲3二銀成△2六歩▲2二角成△4六桂▲3一馬△7四歩▲4一馬△7三玉▲5一馬△6二桂▲6一銀△7一金▲5二銀不成△3九飛▲6八玉△5八桂成▲同金
△6九金▲7七玉△7九金▲6三金△8二玉▲6一銀成△8九金▲7一成銀△7九飛成▲7八桂△8八竜▲6八玉△7九竜▲7七玉△9四歩▲6二馬△9五銀▲8五玉△8四銀▲7四玉
まで、Kur君の勝ち。
私は△2四歩と突いたが、ここで▲3三銀はある。ただこれは、△2五歩▲4六飛△3三銀で上手必勝と読んでいた。
ところが読み返すと、▲4六飛に代えて、強く▲3二銀成があることに気付いた。果たしてKur君も▲3三銀~▲3二銀成。一遍に上手が敗勢になってしまった。
だいぶ戦意が喪失したが、ここで投げるわけにはいかない。私も△4六桂~△3九飛と反撃し、▲6一銀成の局面はむしろ上手が残したと思った。
ところが△8九金が大悪手。下手に黙って▲7一成銀と取られ、これで上手に受けがないのに呆れた。
△8九金では△6九飛成と張り付いておくのだった。対局中は気付かなかったが、これが△7八竜~△8五銀~△8七竜以下の詰めろになっていた。下手は歩がないので合駒が悪く、詰んでしまうのだ。そんな難しい詰み筋ではないのだから、私もこのくらいは読まねばいけなかった。
本譜も見苦しく指し続けたが、どうやっても勝ちがない。▲7四玉に無念の投了となった。
ここは勝ちを計算していただけに、この敗戦は痛かった。
2局目はHas氏と。大野・植山教室の生徒はおしなべて棋力を向上させているが、中でも顕著なのがHas氏だ。得意の四間飛車に磨きをかけ、中・終盤が一層強くなった。きょうもSat氏に勝利しており、難敵である。
先手を引いた私は、Has氏の四間飛車に▲5七銀左。以下飛車角を捌きあう。△2九飛成▲3四角(と銀を取った)の局面で、Has氏は△8六桂。これを▲同歩は△8七角▲同玉△6九竜で先手負けなので、私は▲6八玉。
ここでHas氏が△7九角と打ったのが大失着。▲同金なら△同竜で先手敗勢だが、私は当然▲同玉と取り、すべて終わった。
私は1局目で疲労困憊だったので、この勝利は助かった。
ここで3時休み。W氏、Hon氏らも訪れ、いつものメンバーがそろった。表の空気を吸いに出ると、涼しい。室内は人いきれで温度が上がり、とても初秋の気温ではなかった。
再開後は、E氏とリーグ戦である。植山七段がいないのは残念だが、そのぶんリーグ戦がスムーズに進んでいるのは皮肉だ。
E氏は右四間飛車から▲4五歩△同歩▲同銀△同桂▲2二角成△同金▲4五桂。ここで私が△4二銀と打ったのが、下手を混乱させたようだ。E氏は3手後▲3三桂成としたが、これは△同金で純粋な桂損。これで上手が十分になった。以下、私の勝ち。
私は3局を消化し、ここまでで11勝3敗である。最上位は某君の11勝5敗なので、あとひとつ勝てば、私の優勝がほぼ決まる。
しかしその前に立ちはだかるのがFuj氏であった。Fuj氏は私とのリーグ戦を楽しみにしており、対局は終盤まで残していたのだ。もっともFuj氏の優勝の目はすでにないが、本局はストッパーとして私に挑む構図だ。…フッ、こっちも望むところである。
ところがこの将棋、衝撃の結末となるのである。
(つづく)