11月23日に放送された、NHK杯・畠山鎮七段対熊坂学五段は、畠山七段の勝ち。
この将棋、終盤近くまで熊坂五段が優勢に進めていた。解説の中川大輔八段が断言したので、間違いない。放送前は、熊坂五段の敗退がまことしやかに伝えられていただけに、これは熊坂五段、ひょっとして勝ってたんじゃないか? と希望を持ったものだ。
しかし畠山七段の▲5五桂に△5四金と出たのが、威勢が良すぎたようだ。
ここ、私のようなヘボだったら、仕方ない、と△6二金と引く。そこを△5四金と出たあたりが、最近の好調を自認する熊坂五段らしいが、本局ではそれが裏目に出てしまったようだ。
では調子の悪いときだったら△6二金と引いたかといえばそうではなく、そもそもこの局面にならない。本局では、熊坂五段に勝ち運がなかったのだ。
熊坂五段はなおも△6五金と力強い手で見せ場を作ったが、そこまで。畠山七段の勝ちとなった。やはり放送前の噂は当たっていた。
これで熊坂五段は今年度成績が11勝6敗。一歩後退したが、これは織り込み済みである。
そこで3日、4日と連日で対局がついた。3日は王座戦一次予選3回戦・対佐藤慎一四段、4日は棋王戦予選1回戦・対藤倉勇樹五段である。
この両日は竜王戦第5局が行われていたが、私にはボーナスゲームより、男の人生が懸かった勝負のほうが、はるかにエキサイティングである。そしてこの興奮を味わっている将棋ファンは、前者の将棋ファンの1000分の1以下であろう。私はその少数のほうに入っているが、これを光栄に思うのである。
さて3日は、熊坂五段の勝ち!! 日本将棋連盟サイトの対局結果を確認すると、いきなり「○熊坂学」が飛び込んできて、私は狂喜した。
それで思ったのだが、今回の熊坂五段は、「順当勝ち」の雰囲気があった。これは昨年度までの熊坂五段にはなかったことで、いまの熊坂五段には、圧倒的な自信が感じられる。これは4日の対局も期待できたのである。
ところが5日の午前10 時になっても、サイトが更新されない。巨大掲示板ではすでに、「熊坂負け」の報が出ていたが、現実はこの目で確かめたいところである。
11時半を過ぎてもサイトは更新なし。さすがにイライラが頂点に達したところで更新があったが、結果はやはり、藤倉五段の勝ちだった。
藤倉五段もフリークラス脱出を目指しているだけに必死だが、熊坂五段にとっては痛かった。2局で1勝1敗は最低限の結果で、もちろん2局2勝で乗り切りたかった。もう、五分の成績ではダメな時期に来ているのである。
しかし、何で連日の対局になったかなあ…。せめて中1日空けてくれれば…。
まあいい、とりあえず、熊坂五段の成績を確認しておこう。
・今年度成績 ○●●○●○●○○○○○○●○●○○● 12勝7敗
・昨年度からの成績 2013年度……○○○ 2014年度○●●○●○●○○○○○○●○●○○● 良いところ取りで15勝7敗
続いて、今年度の残り対局予定を記そう。
第63期王座戦一次予選4回戦 堀口一史座七段
第28期竜王ランキング戦6組2回戦 伊藤能六段or渡辺大夢四段
第56期王位戦予選4回戦 佐々木勇気五段
第65期王将戦一次予選
第65回NHK杯将棋トーナメント予選
順位戦復帰規定を記しておこう。
1.年度に「参加棋戦数+8」勝以上の成績を挙げ、勝率6割以上。
2.良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上。
3.年度対局数が「(参加棋戦+1)×3」局以上。
4.全棋士参加棋戦優勝もしくはタイトル戦挑戦。
1.は、計算すると「17勝11敗(.607)」となる。よって来年3月末日までに「5勝4敗で終了する」ことが絶対である。
2.は「20勝10敗」など。よって、来年の3月までに「5勝3敗」で乗り切ることが必要である。
3.は、計算すると30局以上となるので、今年度中にあと11局指す必要がある。竜王ランキング戦を負け、昇級者決定戦と王将戦を今年度中に指せるとすると、全敗でも6局となる。結局、あと5勝しなければならないのである。
4.は、可能性がなくなった。
今年度当初から考えれば、ここまで順位戦復帰の目を残しているのは見事である。しかし今年度は、「惜しかったですね」ではダメなのである。もう1回、爆発せねば。
熊坂先生、大変でしょうが、もうひと踏ん張りです。平常心を保って、頑張ってください!!
この将棋、終盤近くまで熊坂五段が優勢に進めていた。解説の中川大輔八段が断言したので、間違いない。放送前は、熊坂五段の敗退がまことしやかに伝えられていただけに、これは熊坂五段、ひょっとして勝ってたんじゃないか? と希望を持ったものだ。
しかし畠山七段の▲5五桂に△5四金と出たのが、威勢が良すぎたようだ。
ここ、私のようなヘボだったら、仕方ない、と△6二金と引く。そこを△5四金と出たあたりが、最近の好調を自認する熊坂五段らしいが、本局ではそれが裏目に出てしまったようだ。
では調子の悪いときだったら△6二金と引いたかといえばそうではなく、そもそもこの局面にならない。本局では、熊坂五段に勝ち運がなかったのだ。
熊坂五段はなおも△6五金と力強い手で見せ場を作ったが、そこまで。畠山七段の勝ちとなった。やはり放送前の噂は当たっていた。
これで熊坂五段は今年度成績が11勝6敗。一歩後退したが、これは織り込み済みである。
そこで3日、4日と連日で対局がついた。3日は王座戦一次予選3回戦・対佐藤慎一四段、4日は棋王戦予選1回戦・対藤倉勇樹五段である。
この両日は竜王戦第5局が行われていたが、私にはボーナスゲームより、男の人生が懸かった勝負のほうが、はるかにエキサイティングである。そしてこの興奮を味わっている将棋ファンは、前者の将棋ファンの1000分の1以下であろう。私はその少数のほうに入っているが、これを光栄に思うのである。
さて3日は、熊坂五段の勝ち!! 日本将棋連盟サイトの対局結果を確認すると、いきなり「○熊坂学」が飛び込んできて、私は狂喜した。
それで思ったのだが、今回の熊坂五段は、「順当勝ち」の雰囲気があった。これは昨年度までの熊坂五段にはなかったことで、いまの熊坂五段には、圧倒的な自信が感じられる。これは4日の対局も期待できたのである。
ところが5日の午前10 時になっても、サイトが更新されない。巨大掲示板ではすでに、「熊坂負け」の報が出ていたが、現実はこの目で確かめたいところである。
11時半を過ぎてもサイトは更新なし。さすがにイライラが頂点に達したところで更新があったが、結果はやはり、藤倉五段の勝ちだった。
藤倉五段もフリークラス脱出を目指しているだけに必死だが、熊坂五段にとっては痛かった。2局で1勝1敗は最低限の結果で、もちろん2局2勝で乗り切りたかった。もう、五分の成績ではダメな時期に来ているのである。
しかし、何で連日の対局になったかなあ…。せめて中1日空けてくれれば…。
まあいい、とりあえず、熊坂五段の成績を確認しておこう。
・今年度成績 ○●●○●○●○○○○○○●○●○○● 12勝7敗
・昨年度からの成績 2013年度……○○○ 2014年度○●●○●○●○○○○○○●○●○○● 良いところ取りで15勝7敗
続いて、今年度の残り対局予定を記そう。
第63期王座戦一次予選4回戦 堀口一史座七段
第28期竜王ランキング戦6組2回戦 伊藤能六段or渡辺大夢四段
第56期王位戦予選4回戦 佐々木勇気五段
第65期王将戦一次予選
第65回NHK杯将棋トーナメント予選
順位戦復帰規定を記しておこう。
1.年度に「参加棋戦数+8」勝以上の成績を挙げ、勝率6割以上。
2.良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上。
3.年度対局数が「(参加棋戦+1)×3」局以上。
4.全棋士参加棋戦優勝もしくはタイトル戦挑戦。
1.は、計算すると「17勝11敗(.607)」となる。よって来年3月末日までに「5勝4敗で終了する」ことが絶対である。
2.は「20勝10敗」など。よって、来年の3月までに「5勝3敗」で乗り切ることが必要である。
3.は、計算すると30局以上となるので、今年度中にあと11局指す必要がある。竜王ランキング戦を負け、昇級者決定戦と王将戦を今年度中に指せるとすると、全敗でも6局となる。結局、あと5勝しなければならないのである。
4.は、可能性がなくなった。
今年度当初から考えれば、ここまで順位戦復帰の目を残しているのは見事である。しかし今年度は、「惜しかったですね」ではダメなのである。もう1回、爆発せねば。
熊坂先生、大変でしょうが、もうひと踏ん張りです。平常心を保って、頑張ってください!!